【感想・ネタバレ】なぜ働く?誰と働く?いつまで働く? 限られた人生で後悔ない仕事をするための20の心得のレビュー

あらすじ

今の仕事に不満はないけど満足していない人へ

「何を」するかよりも、「どこで」働くかよりも大切なのは
あなたが「何のために」「誰と一緒に」「いつまで」働くかです

もう、やりたいこと探しや強み探しに迷わない!
これからの人生を充実させる、あなただけの正解の見つけ方

これまでに約30万人、200社以上の企業が学んだ
今注目の「プロティアン・キャリア理論」をもとに解説!

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Posted by ブクログ

ネタバレ

<ポイント>
・過去のすべてキャリアのプロセス。キャリアは「永遠のB版」である、つまり永久に未完成。例えば、自分に合わない職場を半年で見切ってよかったと思うのも自由だし、3年は続けたことでさらに学べたと思うのも自由。自分で意味をつけていくしかない。ただ、どう意味づけるにしても、無駄だったということにだけはならない。あなたと全く同じ人生を歩んで、まったく同じことに悩んだり乗り越えたりしてきた人など、あなたのほかに一人としていない。
・あなたがこれまでやってきたことをすべて肯定することが第一歩。今はまだ、後悔なく働くためのプロセスの最中にいる。こう考えらえれば、次の一歩を踏み出す勇気がでる。
・失敗を恐れて何もしないことも、失敗のひとつ。

<ピックアップ>
〇答えの見つけ方は人によって異なる。ただ一つ全員に共通しているのは、誰かに答えを教えてもらうのではなく、自分の中からどうしようもなく湧き上がってきていること。あなたにとっての正解は、あなたにしか決められない。そしてあなたが出した答えは、誰がなんと言おうと正解である。自分が腑に落ちなければ行動は起こせない。

〇やりたいこと探しというと、つい「何を」するかとか「どこで」働くかに目がいって、「職業」や「転職先」を探してしまう。そこで、「なぜ」「誰と」「いつまで」というように、違った視点で考えてみて、少しずつ道を決めていく。「なんのために働くのか」という目的がはっきりしていることが重要で、具体的な職場や職業が何であっても、この軸はかわらない。つまり、「人生の解像度が高い状態」であるといえる。

〇あなたは「なぜ今日の仕事をしているのでしょうか?」「誰と働くときに前向きになれるのでしょうか?」「いつ、どんな未来に向かう途中にいるのでしょうか?」

〇「不満がない」ここと「満足していない」ことは、まったく別のこと(byフレデリック・ハーズバーグ)。ハーズバーグは、人の仕事に対する欲求を、「衛生要因(不満足要因)」と「動機付け要因(満足要因)」の2つに整理した。要するに、「衛生要因」とは、仕事における働きやすさを求めるもので、十分な給与やストレスのない職場環境であり、これがないと「ないと不満」になる。「動機付け要因」とは、やる気の源である。どう評価されるか、どれだけ裁量があるか、成長の実感があるかということである。これらは「あると満足」できるものである。今の働き方には、「不満の種」と「やる気の種」、どちらがどれだけあるか?この2つの要因は、お互いに補完し合う関係ではない。不満を解消しても、それで満足度が上がるわけではない。「不満はないけれど満足していない」状態の人は、何が「やる気の源」なのかの解像度が低い可能性がある。

〇不満の種がない=時間的な余裕や十分な給与がある快適な仕事、やる気の源泉=成長できる環境や認めてくれる上司がいる、やりがいのある仕事

〇人生の解像度=「自分が今どんな状態で、どこへ向かいたいのか」ということである。道に迷ると、「ここはどこ?」と現在地がわからなく、うかつに動くのは怖い。解像度が高ければ、現在地も進みたい方向もクリアになり、次の一歩を踏み出すことができる。しかし、目的地に着くことばかり考えても、解像度が低いままだとどちらを向いてどう足を出せばいいのかわからない。

〇具体的に言えば、3年後のありたい自分を、映画のワンシーンのようにイメージできるかである。子供のころから、「どんな会社に入る?」「どんな学校に入る?」「将来の夢は・職業は?」というような、目的地ばかりを考えている。しかし、本当に知りたいのは、目的地の前に「現在地」である。人生をかけてやりたいことは、誰もが今すぐに決められるものではない。

〇大事なのは、「夢」とか「やりたいこと」といったゴールだけに縛られることではなく、「自分の人生はこれでいいんだ」と納得できることではないか。自分で納得できる日々を過ごすことで得られる充足感を、「心理的成功」と呼んでいる。

〇人生における「ゴール」だけ価値を置くのではなく、そこに至るまでの「道のり」や、取り組んでいること自体に自分の人生の意義を見出していくということだる。

〇要するに、レンガを積む仕事を、歴史的な建造物を作るという目的なのか、それとも単なるレンガ積みと考えるか。

〇例えば、筆者は、高校球児。強豪校で丸坊主で甲子園を目指していた。残念ながら行けなかった。しかし、思い返せば、当時の毎日は心理的成功にあふれていた。練習はとても厳しかったが、野球がうまくなりたいという目的があり、仲間とやることが楽しく、期待をしてくれた監督やコーチや同級生、親と甲子園に行きたかったというそんな3年であった。自分が意味があると思っている目標(高校時代に例えば甲子園に行きたい)の解像度が高く、そこに向けて毎日精いっぱい努力をしていたプロセス自体に満足度が高かったと思われる。逆に「なんでこんなつらい練習をやっているのだろう」と、甲子園を目指す理由が明確でなかったら、きっと途中で投げ出していたはず。

〇こうしたことは、人生や仕事でも同じ。やりたいことや夢を決めて一直線でかなえている人は素晴らしいと思うが、できなかった不幸だとか、失敗だとかいうわけではない。子供のころの夢は、大半がかなわないの現実。誰もが今、人生のプロセスを生きている。あなたはどんな過去を経て、どこへ向かおうとしているのか。少しでも解像度を高めて、そのプロセスに焦点を当てて、「自分自身を幸せにするため」に生きていくのが、プロテイン・キャリアの掲げる人生観である。

〇「自分を幸せにするのは自分しかない」。この当たり前の事実から目を背けず、向き合う覚悟を持つこと。それが「心理的成功」に近づくための前提である。

〇キャリアを人生そのものと捉えて、人生の解像度を少しでも高める。その時の環境に応じて、小さな目標でも構わない。それが自分にとって意味のあるものだと思えることが、何より重要である。そして、そこに向かうプロセスで得らえる幸福感=「心理的成功」の感覚を、身に着けていく。それが、ほかのだれかに与えてもらう幸福ではなく、自分で自分の幸せにしていくことにつながる。

〇人生100年時代に一本道はない。何をするかよりも、「何のため」「誰と」「いつまで」働くかが大事になっていく。この解像度が高ければ、何が仕事であろうと心理的成功は得られる。

〇常に変化していく世の中において、それに合わせて自らを変えていけなければいつかは滅ぶ。

〇後悔なく働いていくための以下の3つのポイントに取り組む。その際、取り組んでい行くうえで結果ではなく、大切なのは、「プロセスの意味付け」である。結果だけにこだわると、成果に結びつかなかったことを「意味のないこと」という評価にしてしまう。しかし、結果の出なかったことでも、間違いなくあなたの解像度を高める意味がある。試したことがすべて自分の経験になったと考えることができる。
→「言語化」とは、あなたの価値観や考え方をはっきりさせること
→「価値化」とは、あなたの過去の経験や知識に価値を見出す
→「行動」とは、なかなか行動できない人のための、一歩を踏み出すヒント。

〇自分のことをよく知らないのは普通のこと。言語化は「自己理解のプロセス」だと考える。まずは、例えば、「醤油ラーメンが好きだ」と言葉にしてみる。そこから、自己理解が始まって、次第に深まっていく。もしほかの味が好みかもと思ったら、次に食べ比べて確かめればいい。もし、味噌ラーメンが好きであるならば、そういえばいい。

〇「ジョハリの窓」
→「開放の窓」:自分も他人も知っている「あなた」
→「秘密の窓」:自分は知っているが、他人は気づいていない「あなた」
→「盲点の窓」:自分は気づいていないが、他人は知っている「あなた」
→「未知の窓」:まだ誰も知られていない「あなた」

〇新しい自分を見つけるコツで大切なのは、開放の窓をどんどん広げて、秘密の窓を小さくしていくことである。つまり、自己開示。より多くの人にあなたのことを知ってもらうことが、キャリアの可能性を拡げるから。怖がらずに自分のキャラクターを開示していく。思わぬ人や仕事との出会い、意外な自己の発見につながる。

〇本当に死に直面しない限り、自分の人生に限りがあることを、腹の底からリアリティをもって感じるのは難しい。いつまでも続かない。

〇自分でいつまで働くのか、区切りを作ってみると、人生の解像度が上がっていく。

〇プロティアン・キャリア論は、あなたの過去に意味を見出し、これから後悔なく生きていくためのもの。もし、少しだけでも何かを変えたい、より良い人生に向かっていきたい、何をすればいいのかわからないという、モヤモヤを抱えているのなら、ぜひ「自分定年」を設定してみる。だれしも人生に限りがあるが、なんとなく過ぎ去ってしまう。いつまで働きたいのか、あるいは働きたくないのか、自分で決める。

〇ユングは、40代を「人生の正午」である。ユング的には、これからどんどん陽が落ちていく。40代こそが人生の折り返しであり、後半生をどのように生きていこうか考えるタイミングだともいえる。

〇エドガー・H・シャインは、40歳前後は「無気力感にとらわれる時期」である。出世や昇給の限界とか天井が嫌でもわかってしまう年代である。

〇40代、組織内で昇進や昇格の可能性に行き詰り、あるいは行き詰ったと本人が感じて、モチベーションが低下し、成長する機会に消極的になったりする。「キャリアの踊り場」、「キャリアの踊り場」、「キャリア・プラトー」である。

〇モヤモヤは決して悪いことではない。自分を再発見するチャンスでもある。頭で考えるよりも、自分の欲求を客観的に言語化してみる。

〇マズローの5段階欲求(生理的欲求、安全欲求、社会的欲求、承認欲求、自己実現欲求)に照らし合わせて、自分がどの段階にいるのか。毎日健康に過ごして、会社員としてちゃんと仕事をして、家族や友人に恵まれているのなら、少なくとも3段階まではクリアしている。

〇問題は、第4、5段階である。第4段階「承認欲求」、第5段階「自己実現欲求」を分けるのは、外からの評価なのかうちからの評価なのかという点である。第4段階は、他者からの評価であり、不足しているものを補おうとするものである。「今の職場ではこれ以上自分が評価されない」と感じているのであれば、第4段階の「承認欲求」を求めている。第5段階は、内なる自分からの評価であり、自分をより高めようとするものである。「今の環境ではこれ以上自分が成長できない」と感じているのであr場、第5段階「自己実現欲求」を求めているわけである。

〇第1から第4段階までに足りないものを充足させることが動機(欠乏動機)になっているが、第5段階は自分を成長させたいという気持ちが動機(成長動機)になっている点が、大きく違う。伸びしろがないと感じるのは、欠乏動機から成長動機への切り替わりステップ(踊り場)にいる。こうした欲求を一度、言葉にしてみる。「イ分はまあまだ誰かに必要とされたい!」「自分の価値を認めてくれる人と働きたい!」「新しい仕事を覚えたい!」抽象的で構わない。むしろ抽象的なほうが根本的な欲求に近いといえる。何のために働くのか、方向性がわかってくる。

〇マズローは、晩年、第5段階の上に第6段階「自己超越欲求」を提唱している。自分自身が成長したいという「エゴ」を超えて、社会そのものをよくしたいという理想を求める欲求である。例えば、自分の労力や資産を使って社会に貢献したい、ボランティア活動で困っている人を助けたいなど。

〇興味がない、やりたくないことにも正直になる。これも大切なプロセス。

〇例えば、アップルが新商品をだしたとき、まったく興味を示さない人がいる。その際、「どんなところにひかれて並んでまで欲しいのだろう?」「自分が並んでまで欲しいものって、昔はあったのかな?今だとなんだろうか?」と考えるプロセスが大切である。ニュースひとつから、自分自身の解像度を高めるヒントと捉えて言語化して見る。終わりなきゲームとして、自分探しをしてみる。

〇興味がないものに正直になったり、ニュースから自分探しすることで、試行錯誤をしてみると、他人ではなく、自分の人生の解像度を高めることができる。間違いなく心理的成功に向かう前身である。

〇欲を出すというと悪いことのように思えるが、自分にどんな欲求があるのかを一度整理してみる。誰に見せるわけでもないので、遠慮せずに欲を解放する。

〇例えば、シャツを選ぶ。自分が一番好きな色は赤。次に黄色を試す、店員さんからは、「黄色は今シーズンのトレンド」。さらに、青を試す、店員さんから、「素敵ですよ」と大絶賛。さて、どうするか。好きな赤を選べば、自分の満足度は高い。流行色の黄色を選べば、自分の好き嫌いに関わらず、一定の納得感は得られるはず。客観的な理由付けがあるので、大きく後悔するリスクは一番低いかもしれない。すすめられた青色を選べば、自分としてはいまいちでも周りの期待に応えられる。褒められるうちに、青色を好きになるかもしれない。

〇これを仕事に置き換えたらどうでしょう。何のために働くのか悩んだ時、好き、人気、似合う(向いている)は言語化のきっかけになる。誰がなんと言おうと、好きな仕事があるならそれは立派な動機。人気のある仕事というのは、ニーズがある。マーケットが得やすいと言い換えてもいい。似合うというのは、向いていること、得意なことである。自分が持っているスキルや知識を生かすのであれば、向いている仕事が一番である。ただ、自分では思ってもみないことでも、誰かに「向いているよ」といわれたら、それが動機になることもあり得る。動機を言語化して見ると、あなたのポリシーやこだわりといったものが、少しずつ浮き上がっていく。向いている仕事がいいと思う人は、もしかすると誰かの役に立つことや喜んでもらうことを望んでいるのかもしれない。人気のある仕事を選ぶ人は、他人からの評価を求めたり、純粋に稼ぎを必要としているのかもしれない。

〇自分を「なぜなぜ」分析する。何でもいいので、あなたの好きなものやことについて、なぜ好きなのかを言語化して見ると、意外と「あ、自分ってそうなのかも」と新しい発見があったりする。

〇次のようなことを言語化して見る。
→飲食店でいつも同じメニューを頼むタイプ?なるべく新しいメニューを頼むタイプ? それはなぜ?
→はやりのドラマや映画、漫画はとりあえず見る?はやるとかえって見なくなる? それはなぜ?
→一人で楽しむ興味が多い?大勢で楽しむ趣味が多い? それはなぜ?
→SNSはよく登校するタイプ? 見る専門? それはなぜ?
→これまで観た中で、「マイベストムービー」は何? それはなぜ?
→落ち込んだ時に必ず聴く歌や、悩んだ時に必ず読む本はある? それはなぜ?
→もし失恋したら、すぐ忘れる? いつまでも引きずる? それはなぜ?

〇自分でも選択や行動の理由はわかっているようでわからないもの。「なんとなく」で曖昧にせず、どんな小さなことでも動機をはっきりさせてみる。

〇言語化=アウトプットは、できるだけ手で文字を書く。自分自身、自分がどんな人間であるかを言葉にする。

〇メンターを見つける。忖度のないダメ出しを受ける。他人に意見を言われるというのは、いいかえれば、他人を使って自分を言語化すること。嫌なことを言われても少しだけ前向きになれる。「良薬は口に苦し」。

〇自分の能力や実績よりも価値を信じてみる。誰と働くかであなたの価値は変わる。つまり、あなたが少しずつ蓄積してきた知識やスキルを、「誰と働くか」という関係性の中で、価値化することのほうがよほど大事。仕事のパフォーマンスを発揮するのに、人との関係性が大きく影響する。例えば、「指示が明確な上司のもとだと、パフォーマンスが出せた社員が、配置換えで丸投げの上司のもとに行ったら、パフォーマンスが出せなかった。

〇誰と働くか、選べない。自分がどういう環境になればパフォーマンスを発揮しやすいかわかれば、「指示が欲しい」「自由が欲しい」などの方針を示すと理解してもらえるかもしれない。自分の特性について、伝えてみると、上司もやり方を変えてくれる可能性がある。そういう意味では、価値は自ら働きかけることによって高めることも可能である。

〇謙虚ぐせから抜け出す。

〇まずは、自分の提供する価値を信じる心のスイッチから始める。

〇他人と比べるのではなく、並べてみると価値が見える。一般的に価値には2つある。絶対的な価値(周りに関係なく存在する価値。ビジョンや想いなど)と相対的な価値(比較の上で成り立つ価値のこと。技術や知識など)である。何かと比べないと価値が測れない相対価値は、あまりよくないもの。「私のほうが偉い、いや、あの人のほうが偉い」と競い合うのキリがなく、かえって自信を失う。対して「家族を愛している」というような絶対価値は、誰と比べることもなく揺るぎないもの。

〇比べるのではなく並べるように考えれば、相対価値はあなたを価値化する助けになる。そもそも「人と比べなくてもいい」といわれたって、現実的には無理。ひとりで生きているわけではないし、特に仕事となると、一人一人の能力や適性の違いは必ず出てくる。私たちは機械ではない。ではどうすればいいのか。具体的には、「誰と働くか」という関係性の中で価値を見出すこと。例えば、東京でIT企業でデザイナーをしていたが、地元の企業の活躍する。地方では希少価値。

〇自分の持っている知識やスキルを活かせる関係性を横展開していくことをプロティアン理論では、「変化適応力(アダプタビリティ」と呼んでいる。例えば、社労士の方が、社労士という枠組みの中の関係性だけで自分を価値化しようとするのではなく、ちょっと横にずらして、育休経験などの経験、仕事と一見すると無関係な価値が活かされ、満足感が得られることがある。

〇誰にも負けないものなんて、早々見つからない。自分の身の回りの人との関係性の中で比べて見て、「まあ得意かな」というものがれば上々である。「好き」「得意」はゴールではなく、スタートである。

〇「ジョハリの窓」の右下にある、自分もみんなも知らない自分=未知の窓がある。これは誰も知らないあなたである。ひょうとすると、今あなたが好きなことや得意なことよりも、もっと好きで得意なものが眠っているかもしれない。今の自分を”絶対的”なものとして固辞してしまうと、見つけにくくなる。だから、いま好きなことや得意なことは、あくまでもきっかけくらいに考えておいたほうがいい。最終的に、今の好きや得意が本当にあなたの好きなものや得意なことだったという結論になれば幸せである。

〇自分には無価値に思えることでも、他人からすると意外な価値がある。どんな細かいことでも、自分を言語化しておく。

〇長所も短所もただの特徴。

〇「守備が得意だけれど、打撃がそこそこ」な内野手と、「ガンガン打つけど守備がちょっと苦手」な内野手では、価値を発揮できるチームが全く違う。誰もが認めるスタープレーヤーが、チームを移籍したとたんに活躍できなくなってしまうこともある。結局は、誰と働くかが大事。誰と働くことで、あるいは誰にために働くことで、自分の特徴が活きるのか。それを見極めていくことが自分の価値を高めていくことにつながる。

〇自分の周辺のものが、3年後、どうなっているか、想像することは、変化対応力を高める大切な要素である。冷静に将来を洞察して、自分の価値を最大限に高めるために道を変えていったということ、それが島田紳助である。ダウンタウンに勝てないと。だから、視界の道へ進んだと。

〇価値観もどんどん変わる。ある場所では価値のないことでも、場所を変えれば価値が認めらえるわけである。たとえ1度失敗したことでも、時と場所を変えれば成功につながるかもしれない。ターゲットを変えることで受け入れられる可能性があるかもしれない。

〇どんな過去もあなたの価値の一部になる。プロテインの理論で正しく言うなら、人生は何歳からでもやり直せるというよりは、「何歳からでも人生は変化させられる」ということである。誰にだって、「こうしていたら」と振り返りたくなることの1つや2つはある。しかし、過去を変えることはできないため、いくら後悔しても仕方がない。

〇まず過去の意味付けを変える。過去の価値化である。あれのない、これもない、ではなくて”ある”と意味づけを変えてみる。そして、”ある”ものを、誰との関係性の中で活かすかで、価値は変わる。

〇過去のすべてキャリアのプロセス。キャリアは「永遠のB版」である、つまり永久に未完成。例えば、自分に合わない職場を半年で見切ってよかったと思うのも自由だし、3年は続けたことでさらに学べたと思うのも自由。自分で意味をつけていくしかない。ただ、どう意味づけるにしても、無駄だったということにだけはならない。あなたと全く同じ人生を歩んで、まったく同じことに悩んだり乗り越えたりしてきた人など、あなたのほかに一人としていない。

〇あなたがこれまでやってきたことをすべて肯定することが第一歩。今はまだ、後悔なく働くためのプロセスの最中にいる。こう考えらえれば、次の一歩を踏み出す勇気がでる。

〇松下幸之助「自分は失敗をしたことがない。私はいつも災い転じて福とするようにしているので、その意味では失敗をしたことはない」と。また、「失敗したところでやめるから失敗になる。成功するところまで続ければ成功になる」という言葉もある。

〇心理的成功とは自己肯定感(他人と比較するのではなく、ありのままの自分を認め、尊重し、自分自身に価値があると感じることができる心の状態)を上げることでもあり、自己肯定感が高まることで、心理的成功を感じやすくなる。

〇履歴書の箇条書きではなく、自分が主人公のストーリーを語ってみる。あなた以外にそれができる人はいない。

〇「個人のパーパス」は普遍の絶対価値。絶対的な価値とは、周囲と優劣や大小を比べるものではなく、普遍的なもの。世の中をよくするとか、自然環境を愛するといった、理念やビジョンのようなもの。個人パーパス、つまりあなたの絶対的な価値である。言い換えれば、なぜ働くのかということであり、「あなたが今の仕事をする社会的な意味」ということ。

〇個人パーパス、例えば、「笑顔が笑っていてくれたらそれでいい」「子育てしやすい社会になってほしい」「上司やお客様の仕事を楽にすることが、自分の喜びかもしれない」といった、素朴なことでも構わない。ポイントは少し抽象化して見ること。

〇自分なりの規範のもとに生きることが、個人パーパスである。そのために、言語化、価値化をしていく。この先に見えてくるのが、あなたの個人パーパスである。

〇物語のない時代には、自分なりの人生の規範が必要となる。これが個人パーパスである。

〇合理的に進めないほうがいいこともある。ジョン・D・クランボルツは、「計画的偶発性理論」の中で、キャリアのターニングポイントの8割は偶然によるもの。チャンスの数は、行動量に比例する。外に出ればもっと情報は多いし、人に出会えばさらに思いがけない気づきがある。転機というのは往々にして不意に訪れるもの。

〇人生を後悔なく生きている人は、プロセスを大事にしているのだと。最初から明確な夢や目標があるわけではなく、ちょっとしたきっかけから動き、考え、時にもがいたりしながら、そのプロセスの中で、「あ、これかも」というなにかにたどり着く。とにかく、動いて、合理化より試行錯誤。結果より試行錯誤言うプロセスを大切にする人のほうが、答えにたどり着きやすい。

〇失敗を恐れて何もしないことも、失敗のひとつ。

〇行動力がない人に共通する5つの思い込み
→いい大人だから一人で考えないといけない。
=誰かに相談する。
→なるべく多くの情報を精査しないといけない
=情報が多いほどいい答えが出るとは限らない。
→自分には”特別”な価値はない
=こちらが提供できる価値がない気がするが、率直にアプローチをしてみる。
→失敗が怖い
=何もしないことを失敗だと思うのなら、あなたが本当に恐れている失敗とはなにかを問う。何もしないことも失敗と考える。「最悪の結果は何か?それを受け入れる覚悟があるか」を考える。
→本当にやる意味があるかわからない
=「ダイエットしようと思うんだけど、どうしたらいいかわからない」と誰かに話してみる。ひとりで考えることには限界がある。だから相談して、行動して、自分の解像度を上げていく。

〇いつかやろうの、”いつか”は永遠にやってこない。

〇キャリア資本
以下の資本がたくさんあればあるほど、働き方や生き方の選択肢は広がっていく。より自由に生きられる。なるべく多く行動したほうがいいのは、たとえ小さな行動でもキャリア資本の積み立てになる。
→ビジネス資本
仕事をするためのスキルや経験。資格、「計画力」や「交渉力」、「問題解決力」、子育て経験や過去の失敗体験、成功体験。
→社会関係資本
人とにつながり
→経済資本
お金のこと

〇時間と体力だけは貯められない。

〇人生を変えるのは、「だいたいの方向性」と「小さなアクション」。

〇予期しない変化をきっかけに行動を起こした人がいる。そんなときに自分なりにアクションすると、少しずつ自分の向かいたい方向がはっきりしてくる。

〇目標達成のために小さな一歩を踏み出す。小さな目標を立て、それをクリアできた時の達成感を存分に味わい、次の目標に向かうモチベーションを高める。

〇思い立ったら、あれこれ悩む前にまず行動に移すことを心掛けてみる。なかなか行動できない人は、できる限り目標を小さく分解し、それをクリアして「できた」という成功体験を積み重ねる。

〇やりたいことをリストアップする。100個。

〇「ikigaiチャート」
好きなこと、得意なこと、求められること、稼げることの4つの分野に分けて、あなたができることやトライしたいことを書き出す。次に、ジャンルをまたがって重複しているものを書き出す。つまり、①情熱=好きなこと+得意なこと、②使命=好きなこと+求められること、③専門=得意なこと+稼げること、④天職=求められること+稼げること、最後にこれらがすべて重なる中心にあるのが、「ikigai」となる。

〇失敗も価値に変える。以下のすべてに共通していることは、「前向き」である。あなたの行動をすべて肯定し、次につなげていくことが最も重要である。自分が自分の感情をコントロールし、自分を動かす感覚を持つ。
→経験を得ることをメリットと考える。たとえ失敗したとしても、挑戦するための下調べや準備などの過程で獲得した経験値や人脈は、あなたのキャリア資本として残る。
→得られるものと失うものを書き出し、両方都合よくできないか?と考える。「and思考」で考える。いきなり務めている会社を辞めて起業するということはリスクが大きすぎるので、副業としてやってみるとか、友人の会社を手伝うなどしてみる。
→自分に優しくする。挑戦が嫌になったらやめる。そこまでの行動だけでも、あなたのキャリア資本が増えているわけである。無理に続けて被害が拡大するより体と心を健全に保てるうちに撤退し、その経験を次に生かす。自分に優しくすることで、何度でも立ち上がる気力を養っていく。

〇失敗した人ほど意外と強い。倒産歴にある経営者が経営する企業は、一般企業と比べて売り上げ規模の大きい企業が多く、増収をはたしている傾向が出ている。失敗を糧にして先を果たしている人たちである。

〇「賢い愚か者」になれ。「不満はないけど満足していない」状態は、より成長したいとか、より理想を追い求めたいというポジティブな欲求がある証拠である。

〇AIが進化するほど、あなたの行動の価値が高まっていく。私たちがやるべきことは、「行動」である。

〇「鳥の目」「虫の目」の両方で考える。そして、社会の変化に左右されるずに、むしろ変化の流れに乗じることが大切である。「こう変化していっているからこれを今やっておこう、この変化を利用してこんなことを実現しよう」と考える。

〇どんな企業に勤めたとしても、変化からは逃れられないということである。働く側は変化するものだという前提で働くことを考える必要がある。人生のオーナーシップはあなたが握る。会社が社員の人生を保証し、社員が会社に身をささげるといった関係性は、もはやリアリティがない。

〇働く側にとってみれば、どこで働くかよりも、誰と働くかがより重要になる。要するに、誰と働けば自分がパフォーマンスを発揮できるか、ということである。実際にはなかなか上司を選ぶことはできないが、「私はこうだから、こうして欲しい」と伝えたり、上司のタイプに応じて働きかけを変える”ボスマネジメント”を試してみることで、自ら適応できる上司のタイプを広げていくこともできる。

☆問い
・親や友達から見たあなたはどんな人?
・あなたが人に褒められて意外だったことは?
・あなたが「これまでは働きたい」と思う年齢は?
・「人に認められたいor人に役に立ちたい」、どっち?
・「こんな仕事は絶対にやりたくない」と思うことは?
・「こんな人にだけはなりたくない」と思う人は?
・こだわりが強いor口コミに弱い」、どっち?
・あなたが最近で一番感情的になったことは?
・あなたがつい気になってしまうニュースは?
・あなたがよく人に指摘される欠点は?
・あなたの仕事で喜ぶ人は誰?
・あなたが仕事をしなかったら困るのは誰?
・あなたが部署の中で得意なほうだといえることは?
・あなたがよく人に頼まれる仕事はどんな仕事?
・あなたあの弱点や苦手なことをポジティブ変換すると?
・5年後、あなたの仕事はどう変わっている?
・人生をやり直したいと思うことがある?
・仕事をしていてあなたが喜びを感じた瞬間は?
・あなたの仕事は社会のどんな役に立っている?
・あなたの人生を変えた人は?
・あなたにとって失敗とはどういうこと?
・「いつかやろう」と決めていることは?
・あなたは自分がラッキーだと思う?
・もし明日で人生が終わるなら、何をする?
・過去に失敗して、かえってよかったと思うことは?
・検討、行動、検証、どれが一番大事?
・あなたがAIに絶対に負けないことは?

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2025年12月07日

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