あらすじ
ローゼン侯爵家の令嬢アデリナは、国の英雄ヴァルター・フォン・ヴランゲル侯爵のもとへ嫁いだ。
ヴァルターは、国王がもっとも信頼する忠臣であり、五年にわたる隣国との戦争で数々の功績を残し、自国に勝利をもたらした氷の将と呼ばれる軍人だ。
戦場から戻ったヴァルターは既に27歳となっており、花嫁探しの夜会が開かれたのだ。
もちろんアデリナも参加するが、弾まないヴァルターとの会話に、早々に花嫁狙いの令嬢たちの争いから離脱したはずだった、のだが――。
「……なぜ、私をお選びになられたのでしょう」
「あなたが一番静かだったからだ」
なぜかヴァルターに選ばれたアデリナ。
この結婚は前途多難かもと思いながらも、いよいよ初夜を迎えたのに、ヴァルターは一向に寝室へ現れる気配がない。
馬鹿にされたと腹を立てたアデリナは、何が何でも初夜に抱いてもらおうと夫のもとへと突撃した。
アデリナは妻の寝室にやってこない理由を問い詰めると――。
「私は、女性を抱いたことがない」
女性を知らないというヴァルターは、処女のアデリナに閨のやり方を教えてくれと頼み……！？
未知の世界に足を踏み入れた旦那様は、これでもかと妻を溺愛する。
作者より
政略結婚から始まった二人がおたがいに努力して歩み寄り、仲睦まじい夫婦となっていく様子を楽しんでいただけると幸いです！
『まずは抱いてください～女を知らない国の英雄は政略結婚の妻を溺愛する～【完全版】』には「まずは抱いてください」～「一緒にがんばりましょう」を収録
感情タグBEST3
表紙買いです。
この絵師さんが表紙を飾る作品のヒロインは一本筋の通ったヒロインが多くてつい買ってしまう。
このヒロインもそう、しっかり者でハッキリ物を言う、男に依存してなくて精神的に自立してます、結婚に妄想も過度の期待もしてない。
夫婦はお互いに関係を育てていくものという姿勢です。それがこの恋愛偏差値0、女性免疫0、何をどうしたらいいの？というヒーローにはジャストミート！
結婚式当日から始まる手探りの夫婦構築のストーリーです。
とにかくヒロイン度量が大きくて男前！ヘタレなヒーローはすぐにメロメロになって大型犬になっちゃうんですが、お互いなかなか愛を口に出さないので途中までちょっと両片思いみたいのも楽しめます。
変な女も男もでてこなくてひたすら何の感情も無かった夫婦がお互い努力して愛し合っていく様を綴るストーリーなのですが楽しくホッコリ飽きずに読めました。
