【感想・ネタバレ】スマートシティとキノコとブッダ 人間中心「ではない」デザインの思考法のレビュー

あらすじ

発見的・開眼的に思考/試行せよ。

未来の都市像「スマートシティ」は、どのようにデザインされ、どのように人々に生きられるのか? 本書では、その構想のために「人類とは異なる知性の象徴としてのキノコ」と「人類を超越した知性の象徴としてのブッダ」を召喚。現在の人間と都市と社会を相対化し、人間中心「ではない」アプローチで世界を捉え直す探求の道を、地中と宇宙から照らし出します。

本書が提唱する思考法のポイントは、東洋/日本的な知のあり方である「無分別智」を身につけ、「今ここ、目の前にあるモノやコトの価値を新たに見出し(発見的)」、「その価値を別のところへ結びつけ、さらなる価値を生み出す(開眼的)」こと。さまざまな分野の先駆者たちとの対話を軸に、人間中心主義を超えるデザインのための理論、実例、練習問題を展開する一冊です。

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Posted by ブクログ

『庭の話』の後に読むのにちょうど良い内容だった。参考文献や出典がとても多くここからさらに読みたくなるものも多数。人とAIエージェントの関係性をキノコと土の中の菌糸に例えているのが興味深く、人以外の事物が持つ「知性」をどうやって自覚してそれとともに共生していくと良いのか、都会にいるとなかなか感じられないものばかりで面白い。

『ブッダの言うように、人生と世界のままならなさを受け止めつつ、AIとロボットと菌糸とキノコとも付き合いながら、無分別智を発揮して自力を超えて自分と道具と他者と環境との結合の美を紡ぎ出す。機心にとらわれず自己をわするること、分別にし執着され固定化された自己を超えることによってもたらされた、無分別智による創造性を発揮する。これが、古くもそして新しい智慧としての「人間中心『ではない』デザインの思考法」だと筆者らは考えています。』

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2025年07月08日

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