【感想・ネタバレ】はだしのゲン 第1巻 青麦ゲン登場の巻のレビュー

あらすじ

戦中戦後の広島を舞台に、たくましく生きる少年たちを描いた名作漫画が、電子版で登場! 敗戦まぢかのヒロシマの町、食糧難でうえる子どもたち。人々は疲弊していた。下駄の絵付けで生計をたてる中岡家は貧しくとも、国民学校2年生のゲンたち兄弟は元気に育っていたが、戦争に批判的な父の言動から、近所からは疎外されていた。そして、ついに「あの日」がやってきた……。

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言わずと知れた戦争・原爆の恐ろしさを伝える世界的な名作です。

小学校の図書室や学級文庫に並んでいた記憶がある方も多いのではないでしょうか。

当時の私は小学校低学年。
初めて目にする戦争と原爆の悲惨さに衝撃を受けながらも、なぜか目が離せなかったことを鮮明に覚えています。

全身を焼かれ皮膚が垂れ下がった人たちが歩き、全身にガラスが刺さったまま助けを求める人、
防火水槽の中で重なるように亡くなった人々。

恐ろしいを飛び越えてトラウマになりそうなほどでした。
しかし、それもどこか「別の世界の出来事」として見ていたのでしょう。

大人になった今、何度読んでも心に衝撃を受けます。
原爆投下は悲劇の始まりでしかない。
原爆の恐怖、引きさかれる家族、その中でも懸命に生きる人々の姿。
小さな頃には感じ取れなかった人々の心理描写。

地獄という言葉だけでは言い表せない残酷な世界で、ゲンのたくましさとユーモアに救われるたくさんの人々。
ゲンの強さとやさしさに何度涙を流したかわかりません。

まわりに散らばった幸せの欠片を拾い上げながら、いつまでも強く強く生きてほしい。
そう願わずにはいられない作品です。

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