【感想・ネタバレ】限界突破の哲学 なぜ日本武道は世界で愛されるのか?のレビュー

あらすじ

日々の鍛錬を積み重ねることで、体力と年齢の壁を超える――日本武道は今や国境を超えて世界的な注目を集め、実践者を増やしている稀有な身体、精神文化であり、人生百年時代といわれる現代に必須の実践の道だ。勝敗を超えた「品格」を身につけること、相手への感謝と反省の気持ちを忘れないこと、そして常に向上心を持って修行を続けること…。17歳で日本に留学して以来、武道に魅せられたニュージーランド人の著者は、剣道七段をはじめ、なぎなた、銃剣道等各種武道合わせて三十段を超える武道家にして関西大学教授。NHK「明鏡止水」シリーズにも出演した武道家が説く、身体と心の作法!

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Posted by ブクログ

 武道の世界に引退はないらしい。著者であるアレキサンダー氏も齢54にして剣道八段の取得を目指し日々稽古を重ねている。本書の前半では限界突破するための作法、後半では心の鍛え方などが書かれている。真摯に剣道に取り組む著者には感銘を受けた。本書は主に剣道について書かれていたが学問や芸術、音楽などあらゆる面に共通しているのではなかろうか。私も著者や本書に登場した達人たちのように興味のあることに生涯真摯に取り組んでいきたい。

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2024年07月23日

Posted by ブクログ

日本の武道に魅了された剣道家のニュージーランド人の先生。
数多の武道を修練し、その合わせた段位は30段に達し、現在は剣道の最高峰と言われる八段に挑戦しているという日本人でも中々いない武道に生きる先生。
その先生が30年を超える武道の経験の中から得た知見や哲学について語る本書。

私も武道経験はあるので「守・破・離」や「先」などの武道用語はもちろん知っていたが、先生のように実際の稽古の中で自在に運用するところまでは出来ていないので、とても勉強になった。

本書に卓越した達人が出てくるが、武道を続けているとホントにそういう達人に巡り合うことがあるから不思議だと思う。

武道をしている人も、やってないけど興味はある人、外から見た日本武道について知りたい人にはオススメ。

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2024年08月12日

Posted by ブクログ

教士7段の剣士。

剣道とは、武道とは。
一部の界隈にしか刺さらない気はするのだが、まずは競技に勝つことから始めて、道に至る過程を、ご自分の言葉で語られる。

武道の中でも、剣道は動作自体が一瞬であるので、この、相手と自分との対話を意識しやすいのかなと感じた。
古流空手もそうかも。
柔道は、スポーツ化し過ぎたな。こないだのフランス五輪で、醜態を晒した。フランスでは武道としての柔道に移行すべく、低年齢児の大会とやめたと書いてあったんで、まじか、と思ったのだが、五輪前にやっぱり競技化や、勝つぞ、に戻ったんだって。結局、フランス柔道界としては、なんも進歩がなかったということか。

スポーツ空手も、子供の大会で待てがかかって後ろ向いた子に、大人が、行け!と声かけて後頭部に蹴り入れたり。

剣道でも世界大会で韓国が強くなったと書いてあるが、Youtube見てる、相当「道」から離れおますな。

なかなかに一般化は難しいのだが、著者は、「道」を極めとうとしている。

八段範士の段位に何度も挑んでおられるが果たせず、その度に自らを顧み、さらに上を目指そうと努力を惜しまない。

のだが、「八段になりたい」こと自体がもう、なんか居付きな気もちょっとして。

剣道は、有効も、技ありもなく、一本しかない。
勝ち方は自分で決めてはいけない。

OK。

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2024年11月28日

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