あらすじ
性別バレをギリギリ回避し、院試を通過した雪蓮と梨玉。
ただし、全6回の試験のうち終わったのはまだ半分。遂に科挙の本試験である『郷試』が始まろうとしていた。独房のような試験会場に放り込まれ、約2週間問題を解くのである。そんな中、臨時の試験官として現皇帝の妹・夏琳英が現れる。女性ながら皇帝の右腕として辣腕を振るう彼女に激励され喜ぶ梨玉。しかし、夏琳英は雪蓮の父を殺害するのに加担した人物でもあり、何か企みがあるのは明白だった。一方、試験会場の外では「黄皇党」と呼ばれるテロ集団が蠢いていた。皇帝の妹とテロリスト。混沌を極める郷試を雪蓮たちは乗り越えられるのか――!?【電子限定!書き下ろし特典つき】
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Posted by ブクログ
『ひきこまり吸血姫の悶々』シリーズで知られる作者の、科挙を題材とした珍しい中華ファンタジー第2弾!
【光のヒロインと闇のヒロイン2人のダブル主人公が男装をして科挙に臨む】という無茶苦茶な設定、歴史ものっぽさをあえて外したような言葉選びなど、だいぶファンタジー感強め。けれど科挙パートに関してはかなり史実を踏まえて描かれており、真面目なところも楽しめます。
2巻では闇ヒロインの過去が1巻以上に描写されており辛い気持ちになるけれども、光ヒロインの影響を大いに受けてどんどん人間味が増していくという救いがあるので、安心して読み進められます。
2巻は1巻を遥かに超えた衝撃展開!科挙日程がより進展してゆく3巻が待ち遠しくて堪りません。