あらすじ
1883年、ニューヨーク。生きるためにスリを続けているウーナは、ましな暮らしを夢見ていた。そんなある夜、偶然にも殺人事件を目撃してしまう。警察はウーナを犯人と決めつけるし、普段は口うるさいスリの元締めも助けてくれない。自分を守れるのは自分だけ。そこでウーナは身を隠すため、創立されたばかりのベルビュー病院看護学校にもぐりこんだ。ここにいれば、部屋は与えられるし、食事も出る。ほとぼりがさめたらすぐに出ていくつもりだったのに、自分を騙したりしない友人や、ちょっと気になる研修医、なにより、自分の世話で元気になっていく患者たちに心惹かれていく。私は殺人容疑のかかったスリなのに……悩みながらウーナが選んだ道は!?
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Posted by ブクログ
4.2くらいかな。面白かった。
歴史や社会描写がしっかりしていて時代モノとして楽しめた。
当時のニューヨークや看護の知識などが全然わからん素人でもわかりやすかった。
ミステリーとしては平々凡々。この人じゃんってすぐわかる。切り裂きジャックみたいな犯人像。まんま持ってきた感じ。
主人公の更正や、スラムで生きる過酷さ、友情の温かさ、仕事の理不尽さなどバランスよくあって面白かった。看護師長はマクゴナガル先生みたいな厳しいけど良い人かなと思ったらスネイプ先生だった。校長がマクゴナガル先生だった。
ピングリーは最悪すぎて、お前に銃弾を打ち込んで傷口から指を突っ込んで掻き出してやろうか、放置してやろうかって思った。そういう爽快さが無いの残念。でもそんなもん。
最終的にはなにもかもうまくいくとわかってたけど、そういうハッピーエンドさは簡単に駆け足に描写されてるのがちょっと面白い。
それよりも、当時の状況がわかり、主人公がどう切り抜けていくのか楽しめた。
文字ぎっしりだったけど、翻訳読みやすかった。