あらすじ
ある本を買うと、魔女がどんな恋でも叶えてくれるんだって――。とある恋愛相談をきっかけに、西荻窪駅のコンビニでそんな噂を囁かれるようになったブックカフェの店主・月子。今日も恋に悩めるお客さんが「本」と「魔女」を求めてやってくる。だがもちろん月子は魔女ではなく、恋の魔法も使えない。そこにあるのはこだわりのワンプレートとおいしいドリンクと、いくつものウソだけ。ルールはワンドリンクワンプレートのオーダー。読書をしたり、時々魔女に恋の相談をしたり……。そんなブックカフェで、月子は恋の悩みを「本」になぞらえながら、またひとつウソをつく――。誰にも言えない恋に悩んでいるのなら、噂の「魔女」の店はこちらです。
...続きを読む感情タグBEST3
このページにはネタバレを含むレビューが表示されています
Posted by ブクログ
粗筋の印象から、ブックカフェの店主である月子が必要な嘘を吐きながら、お客さんの恋の悩みをスマートに解決していく話と思っていたら全然違った。
ポップなキャラノベだと思っていたら、もっと泥くさいというか、生々しい話だった。
月子は決して恋の悩みをスマートに解決できる万能な魔女ではなく、お客さんと一緒にうんうん悩むタイプ。
そもそも彼女の「嘘」には、とてつもなく重いものが含まれていた。
そのことが、最後の話に活かされることになるという。
それがまた重いんだよなあ。
彼女の友人もまたダイバーシティを叫ばれるようになってからは珍しくない立場のお方、恋の悩みを持ってくる人たちの悩みも逐一重い。
あまり悩まずに読めたのは、大学生の芸術家カップルの話くらいだったかも。
ライトノベル寄りのキャラノベでは全くなく、夜10時くらいから放送していそうな恋愛ドラマをがっつり見た感覚だった。
大人向けの話だと思います。