【感想・ネタバレ】我拶もんのレビュー

あらすじ

【第36回小説すばる新人賞受賞作】

寛保二年。大名や旗本の駕籠を担ぐことを生業とする陸尺の桐生は売れっ子として江戸で人気を誇っていた。ある日、芝居小屋の《市村座》で木戸番と陸尺の大乱闘が勃発。相方の龍太が巻き込まれたと知った桐生は仲間の翔次と共に駆けつける。だが龍太は捕えられ、騒ぎを収めようとしたはずの桐生も結託した仲間に裏切り者扱いされ仕事を干されてしまう。暇を持て余していた八月のある日、大雨により江戸で大洪水が発生。桐生は辛うじて生き延びるも商売道具の右腕に大怪我を負い、かつて恋仲であった娘・おみねも目の前で濁流に呑まれてしまう。何もかも失った桐生は《市村座》の騒動を機に知り合った玄蕃頭・有馬頼ユキ(※)に救われ屋敷で世話になることになり、懇ろだった深川芸者の粧香とも再会。一方、頼ユキの近習である坂西小弥太は、主君が桐生を気に入り、また幼い頃から恋心を抱いていた頼ユキの姉・梅渓院までもが執心であることにいら立ちを覚えていた。そして、使い物にならず腐っていた桐生を痛罵し、桐生は有馬家を去るのだが……。※ぎょうにんべんに童

...続きを読む
\ レビュー投稿でポイントプレゼント / ※購入済みの作品が対象となります
レビューを書く

感情タグBEST3

Posted by ブクログ

はじめて時代小説を読みました。
話のテンポが良く、最後まで本当に楽しく読みました。
ドラマ化したら親仁さんはでんでんさんがいいなぁ。

0
2025年01月31日

Posted by ブクログ

江戸時代当時の職人や駕籠かきは口は汚いが心は優しいと言われていた。更に余計な事に口をはさむそして割りをくう。合えば犬猿の仲なのに気になって仕方がない。周りも思いやりを持って皆行く末を考えている。これが江戸っ子というもの。そんな時代劇が本書だ!

0
2024年03月19日

Posted by ブクログ

体格がよく足が速い駕籠かきが、ある種人気者だった時代。
自負心が強い若者の波乱の時期を描きます。

桐生は、大名や旗本の駕籠を担ぐ陸尺(ろくしゃく)。
売れっ子として人気で「風の桐生」と自ら名乗るほど、意気がっていた。

ある日、芝居小屋で木戸番と陸尺の乱闘が起きた。
相方の龍太が巻き込まれたと知って駆けつけたのだが。龍太は捕えられ、桐生も仕事を干されてしまう。
その後、大雨で洪水が発生。
桐生は右腕に怪我を負い、何もかも失った。
有馬家の救われ屋敷で世話になっているうちに、深川芸者の粧香とも再会。
一方、近習の坂西小弥太は、主君が桐生を気に入っていることにいら立ち‥

陸尺という仕事など面白く、喧嘩っ早い江戸の庶民の行き来も、目に見えるよう。
主人公の性格に問題アリなので、天災といった悲運もあまり同情を誘わないような‥
もっと反省してからでないとねえ。
癖強めの人物と活気に、面白みがありました。

0
2025年08月29日

Posted by ブクログ

ネタバレ

面白いは面白いんだけど、登場人物たちの関係性の変化にもう少し説得力が欲しいなと思った。
あと桐生が腐ってる時間がちょっと長くて、途中で読むのやめたくなった。
全体的に惜しい感じ。

0
2025年02月02日

Posted by ブクログ

決して悪くはないんだけど、キャラのストーリーも惜しいな、という感じ。
特に最後まで掴みきれないままのキャラクターが多かった印象。

0
2025年01月03日

Posted by ブクログ

紗久楽さわが表紙イラストなので読みました。
物語の良し悪し以前に、読みの難しい当て字のものは全部ふりがなを振って欲しかった....人名や土地名、武士の役職、道具の名前など.... 常用漢字じゃないものが多く読みにくくてスマホ片手の読書になり、小説に求めるリズム感が失せてしまった...。
話の内容としてはまあまあなんか大団円で終わったけど、登場人物ちょろいところがあり、うーん。
史実が絡んでいるところや江戸言葉はするりと入ってきたところは良かったです。

0
2024年10月09日

Posted by ブクログ

とてもよくまとまった物語で陸尺という仕事についても勉強になったが、女たらしの桐生がどうも好きになれず、周りの殿様たちも気軽に登場しすぎ、あまり好みではなかった。

0
2024年05月16日

Posted by ブクログ

この装丁で軽い話かと予想したが、なかなかちゃんとした時代小説になっていた。
この装丁が時代小説好きに受け入れられると良いのだが…。
陸尺の桐生は自らを「風の桐生」と名乗るほどの腕を持っていたが、陸尺仲間と芝居小屋との諍い、また歴史的な洪水に見舞われた事から生活が転落してゆくが…。
深川芸者の粧香、大名の玄蕃守、その姉の梅渓院、そして玄蕃守家臣の小弥太が、それぞれに絶妙に情の深いキャラクターを描き桐生を取り巻いていく。
人生の転落から再生へと向かう姿は、小説を読む醍醐味の一つでもあり満足な読後感となった。

0
2024年04月14日

「小説」ランキング