【感想・ネタバレ】贄の聖女と救済の契り 不良魔法士と綴る二度目の恋【電子特典付き】のレビュー

あらすじ

教会で働く聖女・リゼルカは突然魔力を失った。焦るリゼルカを、魔法士のシャノンが保護しに来る。多くの浮名を流すシャノンとは幼馴染だが、昔から苦手だった。
力がない自分は無価値だと悩むリゼルカに、研究者が提案した回復方法は、建国の祖の血を引くシャノンと『契る』こと。シャノンは堅物のリゼルカには無理だと言うが、少しずつ彼に慣れると決める。
保護のための同居生活の中、リゼルカはシャノンと触れ合う練習を始める。初めての経験に戸惑うリゼルカだが、遊び人のはずのシャノンもどこかぎこちなく――?

※紙書籍初版&電子特典として、書き下ろしショートストーリー【冬が来る前に。】を収録
詳細は紙書籍の帯、電子書籍の巻末をご確認ください

==キャラクター紹介==

○リゼルカ
教会の聖女として、人々の治療に当たっている。
強大な魔力をもつ。
13歳から教会に所属し、外の世界のことはあまり知らない。

「魔力を取り戻すためならなんでもします」


○シャノン
代々王の側近を務める家の出身で、優秀な魔法士。
「女性好きの遊び人」という噂だが――?

「潔癖な君には無理なんじゃない?」

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感情タグBEST3

Posted by ブクログ

読み終わっての感想としては、評価が二分しそうだな、と感じた。
あらすじ的に恋愛要素ありつつ同居生活の中で謎を追う系か?と思ったけど、内容的にはファンタジーの生活の中における人との交流の中で、リゼルカが自分自身の感情を理解していく話だった。
少女小説でよく見る派手さ(色々と主人公が奮闘するとか、謎がちょっとずつ明かされていくとか)は無い分、人間の小さな交流を積み重ねて少しずつ主人公の心が紐解かれていく話なので、そういった話が好きな人にはお勧め。

個人的には登場人物には変に癖もなくて読みやすい。あと、シャノンとガイの会話の気さくな当たりは、話しの引っ掻き回しっぷりがあってとても良かった。
ただ、起伏があんまりないので、ともすれば名前なんだっけ?という感じも多少あるというか……本当に話には派手さも起伏もそこまでない。終盤のネタ晴らしもまぁ人数と登場人物考えたらだろうな…と思った。
その分、箱入りのリゼルカが、自分の劣等感と無くした感情を理解した上でお話の結末は良かった。ただ、もう一度読み直したいかと言われると…?というところ。

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2025年07月24日

Posted by ブクログ

ネタバレ

どう考えてもシャノンは例の相手であり(ネタバレ過多のため伏せ)一途なキャラなのではと察していたら、ですよねという。
この一途さがなければ、ガイの言う通りの破綻を迎えていたに違いない。

一方のリゼルカ。
教会所属ゆえに世間を知らず、人の役に立たないと自分に価値はないと思い込んでいる難儀な性格。
そこにシャノンの用意した「保護」という建前があったとしても、教会の外に出て、自分の目で見、耳で聞き、肌で感じたことで世界が広がったことはよかったのではないかと。
だからこそ、シャノンの噂と違う姿こそが本当と受け入れることができたのでは。

紆余曲折あったけれども、結局はお互い初恋を一途に大切にしてきたお話。
それでいて、相手からの好意に互いに疎いというね。
最後の最後まで、その点はもどかしかった。
きみたち、とっくに両想いだったよ!

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2023年12月25日

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