あらすじ
【ロングセラー『決算書の読み方が面白いほどわかる本』の改訂2版!】
決算書って、ちゃんと読める人は少ないと思います。何冊も本を買ったけど結局、身についてなくて……なんていう人も多いのでは?
この本なら大丈夫です。「全く予備知識のない人」でも、「数字が苦手」という人でも、「決算書の本を読んだけどよくわからない! 」という人でも、きっとスラスラ頭に入っていくでしょう。会社が伸びているのか、はたまた危ないのか? これも決算書でわかります。また、銀行は決算書をよく見て会社へ貸し出す金額や金利を決めます。「うちの会社のどこを見ているのだろうか」。経営者の方は気にするでしょう。社員であるビジネスパーソンにとっても「この先、この会社で働いて大丈夫なのか」と気になります。
本書はまったく予備知識がない人を想定して基本の項目をわかりやすく解説しました。2024年から始まる新NISAに合わせ、投資にチャレンジしてみたい人にもおすすめの1冊です。
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Posted by ブクログ
何冊か「決算書の読み方」に関する本を読んできて分かったのは、最低限の基本を身につけようという事できちんと書かれた本は、その思想ゆえに、どれもそんなに変わらず、大体同じ事が書いてあるという事だ。だから、本書が悪いわけではないが、あまり変わり映えがしない。
ルールはルールなので、そりゃそうだろうという事だ。その都度、知識を確認するような読み方。メモする内容が少し変わってきたのは進歩である。
ー 「製造原価報告書」は製造業だけがつくるこれまでは、小売業や卸売業を前提に損益計算書をみてきました。ところで、製造業、たとえば機械部品や食料品などの製造会社の場合、損益計算書とは別に、もう1つ「製造原価報告書」という書類をつくることがあります。これは、損益計算書のなかに、工場の費用の一覧表をつくったものです。
「製造原価報告書」は、工場の費用を4つのグループに区分して作成することが一般的です。上から、材料費、労務費、外注加工費、製造経費です。「材料費」は、製品を製造するために必要な材料の仕入高に、期首材料棚卸高と期末材料棚卸高をプラスマイナスして、材料の原価を計算します。「労務費」は、工場で働く人の賃金、法定福利費などを計上します。「外注加工費」は、社外に依頼した材料の加工等の費用を計上します。
ー 会社の預り金の「消費税」と「源泉所得税」です。この2つの税金は、会社が納税できずに「滞納」が多い税金の代表格となっています
ー IFRS形式の決算書は、日本基準とはいくつか相違点があります。まず、貸借対照表が「財政状態計算書」、損益計算書が「包括利益計算書」と、表の呼び方が異なります。さらに、貸借対照表の固定資産は「非流動資産」、固定負債は「非流動負債」となります。内容での大きな違いは、IFRSでは「のれん」を償却しない点です。「のれん」とはほかの会社を買収した場合、買収価額と会社の純資産額との差額をいいます。純資産額が100億円の会社を150億円で買収した場合は、差額の50億円を「のれん」として資産計上します。日本基準では20年以内の期間で償却しますが、IFRSでは償却を行わないため、結果的に利益がかさ上げされます。買収のたびに「のれん」の額が増えていき、価値が著しく下落した場合のみ「減損処理」を行います。
さらに、営業外収益・費用、特別利益・損失の記載はなく、経常利益もありません。「営業利益」の意味がIFRSと日本基準では異なるため、「事業利益」「コア営業利益」など、日本基準に相当する利益を公表する会社もあります。