【感想・ネタバレ】100年のレシピのレビュー

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Posted by ブクログ

ネタバレ

料理が苦手で彼氏に振られた理央。彼氏にもう一度振り向いて欲しくて、料理研究家・大河弘子の料理学校へ通う決心をする。そこで、弘子の曾孫・翔吾と出会い…

現在から遡って展開するオムニバス短編集。

ちゃらんぽらんに見えて、一番弘子の才能を引き継いでいる翔吾と料理に目覚めていく理央が良いコンビでした。

家庭料理を簡単に美味しく手抜きに出来るなんて、今の時代の先駆けな弘子がとても格好良かったです。それが現代に受け継がれているのが感慨深かったです。

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2023年12月12日

Posted by ブクログ

ネタバレ

料理×ミステリーで人気のある友井羊さん、初読み。

タイトル「100年のレシピ」にあるように、
この1冊で100年を語る、壮大な物語だった。

しかも斬新!
高名な料理研究家 大河弘子さん、満100歳を迎える!
で、翌日この世を去る……(えっ?!)老衰で眠るように逝かれる。

5つの章では年代がどんどん過去にさかのぼっていく。
令和、平成、昭和のバブル期、戦後、そして戦前から終戦。
視点は他者で、ある出来事かおこり、その謎を大河弘子がときあかす。
最終章では大河弘子自身が語ってくれる。

時代設定がちがうから別の話……と思わせておきながら、最初からのながれに沿っていて、あぁ〜ココと繋がった!と腑に落ちたときが心地いい。

料理のシーンではよだれが出そうなほど美味しそう、それでいて書かれているレシピは手がかからずチャレンジできそうで作ってみたくなる!

謎解きはちょっと辻褄合わせがすぎる??とか、そんなうまく繋がる??と思えるところもあるけれど、大河弘子という人の良さ優しさ強さが作品全体を包み込んでいる。
本を開くと、オーブンを開けたような温かさと美味しい香りで満たされる感覚だ。


各時代のなかで、親しまれた食卓やレシピ、料理法も紹介されていて、懐かしさもある。
さらに、食品に関する事件事故などの史実や当時の物価、暮らしぶりも織り交ぜられていて、たんなるお料理小説やミステリーとの格のちがいを感じさせられた。


やっぱり美味しいものは人を幸せにするし、思い出とともに記憶に残るのだなぁ〜。


さて、今日の夕ご飯はなににしようかな?
大好きな栗原はるみさんにするか、土井善晴先生の一汁一菜で済ますか、やっぱり平野レミさんでドーンといくか!?

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2024年04月11日

Posted by ブクログ

ネタバレ

料理が苦手な大学生、理央。彼に料理を作ったとたん失恋。
彼を振り向かせようと、高名な料理研究家の大河弘子が設立した「大河料理学校」に通い始める。そこで理央は弘子の曾孫・翔吾と出会い。
弘子に実家で起きた事件を解決してもらった理央は、100歳の料理研究家、大河弘子の軌跡をたどり始める。

コロナ禍で外出自粛、学校の対面授業はなくなり、理央の家庭内にも影響が。
そんな中、真夜中にキッチンから砂糖とお菓子が忽然と消え、翌日、現れる。

翔吾の父、健吾が料理をふるまった後、乳製品アレルギーの発作で倒れた少女。
乳製品はいつ混入されたのか。

編集者の聡子は雑誌の特集で大河弘子のフランス料理を紹介することに。撮影場所に妹の家を使用することになるが、葡萄ジュースに赤ワインが混入されて。

弘子の料理研究所で、親友の母の料理講師研修に参加することになった、温子。
作っていたコロッケが爆発した原因とは。

戦後、料理の腕を買われて八王子の地主宅で洋食を作ることになった弘子。
実はこの地主宅で働いていた親友の花央の行方を探るために入り込んでいた。

コロナ禍、バブル後の食品疑惑、バブル期の闇、専業主婦と家庭、戦後の渾沌。
それぞれの時代が流行した歌やCMなどを交えて語られる。家庭料理の変遷と共に、戦後から家庭のあり方は随分変化したんだなとしみじみ考えさせられる。
登場する料理も、ミステリもほどよい塩梅で、最後の余韻もいい感じ。

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2024年05月23日

Posted by ブクログ

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料理に纏わる謎を、料理研究家の大家が解決していくのを20年毎に遡る形式で。
どんな料理にも、思いやりや愛がある。料理がつなげる出会いに、大河弘子の人生が素晴らしい。
夜中に甘いものが消えた謎はギムネマ茶で解決。
食物アレルギーでは偽装が発覚。
猛烈社員の時代には専業主婦の孤独ゆえにアルコール依存症が
戦後、弘子が料理をふるまうようになるなかで、無くした親友との関係と再びの出会い。
全てが繋がっていく。

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2024年04月23日

Posted by ブクログ

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ごはんの描写が非常にイメージしやすく
作ってみようと思えるレシピもあった

手間ひまかけることだけが愛情だと思い込んでいたが、当人が置かれた状況のなかで
できる限りのことを考え、行動に移すことこそ
愛情かもとおもった。

伏線ありの短編ストーリーで構成されたドラマ小説、わずかにミステリー要素あり
後が今までの短編ストーリーを綺麗にまとめていて良かった

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2024年04月04日

Posted by ブクログ

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【収録作品】2020年のポテトサラダ/2004年の料理教室/1985年のフランス家庭料理/1965年の朝の食卓/1947年のじゃがいもサラダ
料理がおいしそうで、このレシピがわかれば、作りたいと思える。一人の料理研究家の戦時中からの半生が語られている。とんとん拍子にうまくいっているのは苦笑するが。女性の生き方、地位のようなものにも軽く触れられていて、その考え方に同意。

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2024年01月01日

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