【感想・ネタバレ】龍とカメレオン 6巻のレビュー

あらすじ

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地獄。それは傑作が生まれる瞬間。
入れ替わりにより地位も身体も奪われた大人気漫画家・花神臥龍。業界No.2の怪物・富嶽との新連載対決の途中、大差でリードされた花神は、完成しかけた原稿を捨てて、ゼロから起死回生の「6話目」に挑む。それは、天才・花神も未だ踏み入れたことのない境地。アイデア出し、ネーム、作画……。溺れるような緊張感の中で、歴史を変える漫画が生まれる瞬間を見よ!!至極の漫画家バトル、第6巻!!
(C)2025 Ryo Ishiyama

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天才漫画家・花神 臥龍(はながみ がりょう)。彼を病的に羨む新人漫画家・深山 忍(みやま しのぶ)。
不慮の事故により二人の身体が入れ替わってしまいます。
どうにか二人で戻る方法を探そうと提案する花神(肉体は深山)に対し、せっかくモブから脱し人気漫画家になれたのだから戻る気はないと吐き捨てた深山(肉体は花神)。
そんな深山に、花神は漫画で勝負をし自分が勝ったら戻る方法を一緒に探せと挑みます。
そうして人気漫画家の実力とカメレオン漫画家のバトルの火ぶたが切られたのです。

この物語を語るのに必要な要素は「3つの勢い」です!!

まずは、登場キャラクターの放つ勢いが凄いのです。
人格者で漫画に対して熱い気持ちを持ち圧倒的才能を持つ花神と、性格がねじ曲がっていて人の絵柄のくせをマネるのが得意なため「カメレオン」と異名を持つ深山は対極のキャラクター。
花神はただただ真っすぐに挑んでいくヒーロー像なのに対し、これぞヒールとばかりに嫌な奴として描かれる深山。
分かりやすいからこそキャラクターの勢いがダイレクトに伝わってきます。

次にストーリーの勢いの凄さ。
最初は人格者ゆえに深山のことを認めていた花神。
しかし体が入れ替わった後、「適当でも連載できる」という深山の作品に対するいい加減な姿勢に怒りを覚え、VS深山のバトル展開が始まるのですが、このストーリーのテンポの良さ!!
キャラクターの勢いがそのままストーリーの流れとなっているので、違和感なく物語に入り込めるのです。
更に、それまでは花神の絵柄をマネるだけだった深山が覚醒し、台詞や物語の作風すら花神に化ける進化を遂げる展開はムネアツです!!

そんな深山の進化を掲載誌の誌面で感じとった花神は、自身も更なる進化が必要であると思い…。
そう、バトルマンガの修行のターンへと突入していくのです。

そして、絵の勢いの凄さ。
どのキャラクターも表情が生き生きと描かれており、読んでいる内にキャラクターを身近に感じます。
漫画家の物語ということもあるのでしょうが、コマ割りもかなりこだわっていらっしゃいます。
勢いを殺さず、次へ次へと読み進めてしまう構成になっているのは流石です。
次から次へとテンポよく展開されるストーリーの勢いと絵の勢いがマッチして、ぐいぐい物語の中に引きこまれていくのです。

花神と深山は「龍」と「龍に化けたカメレオン」として対比されていますが、果たしてカメレオンは龍になることができるのか!?
偽物は本物に勝つことができるのか!?
花神はこれまでの自分に打ち勝つことができるのか!?
漫画家バトルがどうなるのか…注目です!!!

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