あらすじ
〈電子書籍版について〉
本書は固定レイアウト型の電子書籍です。リフロー型と異なりビューア機能が制限されるほか、端末によって見え方が異なります。
【猫歌人・仁尾智、待望の猫短歌集!】
「57577」のリズムに乗せて、猫の愛しさ、やるせなさ、そして切なさを詠みこんだ短歌集です。
猫たちとの日々の中で、生まれてきた短歌の中から厳選した作品を五十音順に並べて掲載しています。
著者と時を過ごす(過ごした)猫たちのエピソードを写真とともに綴ったコラムエッセイも収録。
〈収録歌より〉
いい人と思われそうでも まあいいや いまから猫のはなしをします
なぜ猫を愛するように人間を愛せないのかよくわからない
幸せは前借りでありその猫を看取ってやっと返済できる
〈出版社 編集担当より〉
猫を保護したり、預かったり、譲渡したり、看取ったり、をくり返し、たくさんの猫と関わってきた著者だからこそ生まれた愛おしい歌がつまった「宝物」のような一冊です。
〈プロフィール〉
仁尾 智(にお・さとる)
1968年生まれ。猫歌人。1999年に五行歌を作り始める。2004年「枡野浩一のかんたん短歌blog」と出会い、短歌を作り始める。短歌代表作に『ドラえもん短歌』(小学館文庫 枡野浩一編)収録の《自転車で君を家まで送ってた どこでもドアがなくてよかった》などがある。著書に五行歌歌集『ストライプ』(市井社 共著)、『猫のいる家に帰りたい』、『これから猫を飼う人に伝えたい11のこと』(ともに辰巳出版 絵/小泉さよ)。
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Posted by ブクログ
書店で一目惚れして購入。
短歌集というのは初めて手にするもので、どんなものか少し不安もあったけれども、素敵な文章ばかり。
切ないものが特に多くて、猫を飼っている自分としてはいつか来るその日を想像して泣けてきてしまう。
くすっと笑えるような日常の短歌もあるが、猫がいなくなってしまったらこれを読んでまた泣くと思う。
途中、著者の飼い猫についての小話がいくつか挟まっているがこれも泣ける。
電車では読まない方が良い。
私にとって初の短歌集だったがこれから先何度も何度も読み返すことになると思う。
Posted by ブクログ
非常に良かった。でもなんで猫飼ってないのに自分はこんな本を楽しんでいるのか。まずは猫を飼えよ、と思ってしまう。我ながら。
そして、ケチ臭さの極地だというのはわかっていながらも、この本が1870円というのは文字数換算で言うとだいぶ文字単価が高いな、と思ってしまう。短歌だけにな!
でも良かったので複雑。合間合間に、作者が過去飼っていた猫たちのコラムが入っていて切ない。というか1割くらいは切ない短歌なのでだいぶ切ない。猫を看取ったこともないのに勝手に切なくなっている。
どちらかというと、自分のために買うよりは猫好きにプレゼントするのに最適な本なのではと思う。
Posted by ブクログ
猫歌人による初の?短歌集らしい。
既刊本『猫のいる家に帰りたい』『これから猫を飼う人に伝えたい11のこと』から選りすぐった短歌集とのこと。
たわいもない猫短歌が五十音順に並んでいる。
各行の終わりに、コラム的にネコとの想い出話が挿入されているのがいい。
今も5匹の猫に囲まれて暮らしているのがいい。
これまでも、何匹もの猫を拾ったりもらったり、育てては別れてきたところがいい。
著者の思い、願いは、作品にふれた人が「別にしなくてもいいことをしてしまう」ことだそうだ。それが、著者にとって「作品が届く」ということらしい。
私は、本書を、田舎の母親、妹に送ろうと思う。
今も10匹近い猫と共同生活し、またこの春は、身重の母猫を拾ったのか預かったのか、子猫育て奮闘記が始まりそうだという。
そんな、母と妹にも、この本の短歌やエピソードの数々は、「届く」と思うから。