【感想・ネタバレ】物質は何からできているのか アップルパイのレシピから素粒子を考えてみたのレビュー

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Posted by ブクログ

前半はいつもの20世紀前半の物理学史の話だけどおもしろい。20世紀初頭は原子や分子の構造みたいなのまだわかってなかった(それに宇宙の広さもよくわかってなかった)、みたいなのは何回読んでも意外な感じがするよな。後半は標準理論やらヒッグス場やらの知らん世界へ……最後に宇宙の作りかたレシピつき。

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2023年07月13日

Posted by ブクログ

最新の素粒子物理学の現場を一般向けに解説する書籍。著者の説明がうまく、原子核やニュートリノ、クオーク、ヒッグス粒子などがするりと分かる(分かった気になる)。アップルパイを作るために用意するのは、つきつめれば宇宙を作成するようなものとして、物質の根源を探求する。根源を探るための加速器を使った実験の模様は、まさに冒険譚だ。本書を読むとその冒険に参加できる。ある意味、宇宙の根源を解説しようとしている本でもある。これまでの素粒子物理学の流れを一冊の書籍にまとめた著者の功績は大きい。最後のアップルパイのレシピはユーモアたっぷりで、本書を読んだ人は面白みが分かるし、宇宙の歴史も分かる。

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2023年06月21日

Posted by ブクログ

いかにも海外ポピュラーサイエンス本的な構成にはなっているんだけど、説明の丁寧さと実際に著者が経験したCERNの中の世界の臨場感もあって類書に比べてわかりやすい気がする。といっても結論的に究極のところは誰にも分かってないし、もちろんそこまでも到達できるわけもないくらいに私にはわかんないんだけど。
LHCでやっていることもそうだし、最後の方に出てくるLIGO の重力波検出の方法なんかを読むとそんな世界で研究している人の見ている世界と自分を比べてなんか嫌になってしまうくらいだ。
とはいえ、空間全てに広がる多様な量子場というのがぼんやりと感じられただけでも個人的には良かった。

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2023年06月02日

Posted by ブクログ

面白かったな。

実家を訪れて、アップルパイ焼いて、しかも炭化させて、ガスと化分離しよった時は何しよんねんと思ったが、かのカールセーガンが、かのコスモスで、アップルパイをどこまで細かく分けることが出来るかって話題をやってたのな。

もちろん、そこから素粒子、量子の世界へ誘う。
発見、実験の歴史も含めて、実にわかりやすい。
そこから反転、この世界を作るための極大の世界、原始宇宙からビッグバン、超新星や中性子星の衝突など、量子を作り出すための仕掛けについても語ってくれる。

この方、最先端の粒子加速器にも関わってらっしゃる、バリバリの?素粒子物理学者。

最後にちゃんとアップルパイのレシピが載っていて、宇宙少々、とかそんな書きっぷりで、一冊分の内容、ちゃんとまとめてくれている。本としても、うまく展開していると思った。

だから、この日本版のタイトルは惜しいなあ。
「アップルパイのレシピ」をもっと前に出して欲しかった気がする。

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2023年08月08日

Posted by ブクログ

まず、とてもわかりやすい。そうはいっても後半は物理学から量子力学、素粒子物理学と、より難解な現在でも謎の多い話題を扱うようになるので、徐々に素人の理解の範疇を超える内容になっていくが、わかりやすい例え(わかった様な気にさせるとも言える)で、図版がほぼ皆無に関わらず、なんとなくイメージできたような気になり、何より読むのが苦にならないまま、約450ページを読むことができた(一気に読むのは、ムリ)。
この手の西洋人の科学者が書く文章にありがちな、ウィットに富んだくだらない文章が最小限で、且つなかなか面白いのも好感ポイント。

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2023年04月23日

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