あらすじ
思い込み、妄想、勝手な期待、他人と比較したくなる気持ち─
自分の心の中にある、これらの「壁」を超えることができれば、
あらゆる悩みや苦しみを手放すことができます。
「家族と仲が悪く毎日イライラしている」
「職場の上司と性格が合わなくてつらい」
「恋愛がうまく行かず苦しい」
このような悩みや苦しみは、
「他人」が生み出しているのではありません。
家族、職場の上司、恋愛相手は単なるきっかけに過ぎず、
その結果、生じた苦しい感情は、すべて「自分の心」が
出どころになっているのです。
私たちは誰もが、他人に対して
「わかってくれるはずだ」
「こう思っているに違いない」
「きっと○○してくれるだろう」
などといった、自分本位の期待や思い込み、妄想をしています。
それが叶えられない、自分の思い通りにならないことで、
怒りや悲しみなど、さまざまな負の感情が生まれてしまいます。
逆に、そういった思い込みや妄想の壁を乗り超え、
心の中から取り外していくことができれば、
あらゆる悩みを手放していくことができるのです。
本書では、長年にわたり数多くの人々の悩みや
苦しみと向き合ってきた禅僧である著者が、
仏教の思考法に基づき、
自分の心との向き合い方、
負の感情の手放し方をお伝えしていきます。
怒り、悲しみ、不安、嫉妬、後悔─。
あなたを苦しめるネガティブな感情との向き合い方、
上手な手放し方を身につけることができれば、
楽しい、嬉しい、幸せな気持ちになれる瞬間が
どんどん増えていくはずです。
感情タグBEST3
Posted by ブクログ
物事は自分の外にあると思いがちだが、実は自分の中にあって、自分がそれをどう思うかによってプラスの感情を抱くこともあれば、マイナスの感情を抱くこともあるという部分が印象に残った。
どんなことも自分の心が作り出していると思うと、もっと自分の生きやすいように考えることが必要だと感じた。
Posted by ブクログ
仏教の視点から自らの人生を生き抜くポイントが解説されておりわかりやすい。
当たり前だと思っていても人間は欲、怒り、無知と言った、三つの毒に蝕まれやすくできていて、手放し方に着いて客観的に自分を見つめることの重要性が説かれている。
「祈る」=「意を宣る」であり未来に向けて自分の意思、意図を自分自身に対して宣言し、自らの人生を生き抜く決断を改めてしていきたい。
別の書籍でもあったが、
「その人が言っていることではなく、その人が成したことや、結果を見なさい」-
自分も信じられる価値ある人間として言葉と行動を一致させることを体現し続けたい。
Posted by ブクログ
悩みが生まれるのは、環境のせいでもなく、他人のせいでもなく全て自分の心の内側で作り出したものにすぎない。ブッダの教えは今も昔も変わりない不変の真理だと確かに思う。
四諦八正道の苦・集・滅・道からなる真理は、心が大きく振れたときに思い出すようにしたい。
生きる事には苦しみがある。
苦しみには原因がある。
苦しみの原因がわかれば、減らしていくことができる。
苦しみをなくす方法がある。
そして、普通に生活をしていれば三毒(貪瞋痴)に心をかき乱される。
「欲(貪)」が満たされないから、「怒り(瞋)」が生まれる。
「怒り(瞋)」が発生しても「無知(痴)」ゆえに鎮め方がわからない。
「無知(痴)」で現実や自分の本質を理解できていないため、新たな「欲(貪)」が生まれる。
このループは人生に何もよい影響をおよぼさない。自分も職場での価値観が合わない人間にたいして、ひどく怒りを増長させていた時期があるが、もうやめよう。可燃物には近づかなければよいだけである。
Posted by ブクログ
子供の心が弱いなぁと感じ、心とは何かと知りたくてこの本を読みました。
内容は、仏教をわかりやすい言葉で紹介してくれておりとても読みやすくあっという間に読み終わってしまいました。
心の持ち方には、正解はないと思いますが、学校の道徳の時間にこの本のように深く自分の心について考える方法を教えてくれていれば、人生はもっと楽しくなると思いました。
心は、常に変化するものであり読むタイミングでこの本の受け取り方が変わると思います。
また時間を空けて読みたい本だと思ったので☆5つにしました。
Posted by ブクログ
仏教(ブッダ)の教えを優しく説いている。ブッダは貪、瞋、痴を、人間の肉体と精神、ひいては人生を台無しにしてしまう三毒と位置づけた。それらは3つの毒「欲・怒り・無知」であり、本書で乗り越え方が学べる。
・自分の心を「善いもの」で上書きしていく
・「後悔」は心の自傷行為
・不安は知らず知らずのうちに恐怖へと変わる
読むと気持ちが落ち着き、物事を冷静に考えられる。時々読み返したい。
Posted by ブクログ
P.73「大前提として、人生は自分の思いどおりになることなどほとんどない」そして「他人は自分の思いどおりにならない」
P.225心に苦悩が生まれるのは当然であり、やむを得ないこと。でもそのほとんどは自分が生み出した妄想混じりの虚像なので、自分の力で変えていくことができる。
そのように考えてみてください。
「自分の心の中で勝手に虚像をつくり出して、それに対して勝手に反応しているだけなんだ」
「人生は一切皆苦。すなわち、全ては苦からスタートするのでそれを受け入れるしかない。」
誰もが抱える悩み、不安、怒り…それらの「苦」の原因を外側に求めるのではなく、内側(心)にあるという事を教えてくれる本です。
日々の生活で心が汚れてきますが、時々読み返して心をリセットしたいと思いました。
生き方が楽になります。
人間だからこそ感じる感情に蓋をせず受け入れ見つめ、その都度正しい方へ対処して行こうと思いました。
Posted by ブクログ
悩んだ時に、本屋で出会った一冊。
ふっと心が軽くなって、悩んでいた事に納得がいった。どうすれば良いか新たな道が見えた気がしました。一気に大愚元勝さんのファンになりました。YouTubeもとてもおすすめです。
Posted by ブクログ
ジャーナリングを始めるタイミングで読めてとてもよかった一冊。自分と向き合う時に必要な感情なのか、それとも無駄な感情なのか。ほとんどの気持ちは”自分の妄想だ”と気付いた。怒りや嫉妬などの気持ちから抜け出せない時、そんな時に読み返したいです。
Posted by ブクログ
『心の中に生じる苦しみは頭の中の妄想』
感情のきっかけ
他人を変えることは出来ない。
自分の心は変えられる。
自分自身の苦しみと向き合い
『上手に手放す三つの方法』
①自分の外にある目標のために頑張りすぎない。
欲求→際限がない。人と比べる。苦しみを増長。
本当の努力とは外的な欲求を忘れる
②自分よりも豊かな人の苦しみを知る。
嫉妬を手放す。どんな人にも悩みや苦しみがある。
大きな心の葛藤を抱えてる。めちゃくちゃ恵まれている人でも苦しみがある。嫉妬を手放す。
③大きな喜びではなく『心の安定を求める』
諸行無常→長続きしない。
振り子の振り幅が大きい方が喜びも苦しみも多い。
心の安定がよい。
怒りの壁の乗り越え方
①その場から離れ『火に油を注ぐのをやめる』
自分の怒りを作り出しているのは自分自身。
勝手に妄想して怒りを作り出している。
火事を起こさない。他人は自分の思い通りにはならない。変えることは不可能。妄想。
火が小さいうちに消火する。相手との距離感。
②憎しみの事実ではなく『妄想であると知る』
怒りは時間が解決してくれる。憎しみ恨みは良いことは一つもない。損をするだけ。
事実と妄想 悪意のある理由づけ。意味もない。
妄想だから相手に関係ない。
③『好き嫌いのオセロ』を裏返す
レッテル貼り。考え方も何もかも違う。
好き嫌いの判断。あの人とここが違うと認識。
嫌いなことが多いと嫌いな物に囲まれて生活している事になる。
好きなものが多いと好きなことに囲まれて生活していることになる。
白い石を増やすことで豊かな生活になる。
不安や焦りを取り除き『人生を豊かにする』
①まっすぐに見つめるだけで『不安の霧は晴れる』
心が不安になる→勝手に作り出した妄想。
目標に向かう活力とは違う不安。
何に対して不安なのかを考える。漠然とした不安、無意味な不安。
②『必要な不安』と『不要な不安』を見極める。
恐怖に基づく不安。恐怖に支配されない。
正しい判断が出来なくなる。ノートの描き出す事が大切。
③『優先順位』を道しるべにすれば焦りは消える。
時間に対する焦り。焦りに支配されている。
心が焦っているとデメリットばかり。
優先順位をあらかじめ決めておく。
焦りの感情を手放せる。
気付き
心の中が整理された。わかっていたはずなのに不安、焦り、憎しみ、苦しみに支配される時があったかもしれない。
今出会えてよかった。実践していこう。
Posted by ブクログ
大愚和尚によるメンタルアドバイス。
仏教的視点から、自分の持つ様々な葛藤に対しての考え方を説明してある。
心理学的、脳科学的にも明らかになっていることも多く、ここらは仏教(哲学)が実生活に役立つゆえんであろう。
とても平易な文章ながら、心の奥底に潜む闇を照らすようなことも書かれており、考えさせられることもあった。
大愚和尚は、今ではYoutuberとして有名だし、曹洞宗を離れて佛心教という新たな一派を作られてカリスマ化しつつあって、ここらには違和感を感じることもあるが、この本のアドバイスはとても役に立つと思う。
Posted by ブクログ
・「どうにもならないこと」に心を使わない
・自分のことを肯定されようが、否定されようが、決して動じない
これが本当の心の安定
・「あの人よりマシ」というちっぽけな優越感は幸せを遠ざける
Posted by ブクログ
読み易い本。
仏教の観点から語られる説明は分かりやすく面白かった。軽い気持ちでふと読みたくなるような一冊なので、自宅のリラックススペースにポンっと置かれていても良いかもしれない。
自分の精神を安定させる上で基本的な処方が書かれているが、無駄な文章も難しい文章も無くすんなりと入ってきて分かりやすい。案外、こんな感じで簡単に取り入れられるのかもしれない。
多くの学術的、とか、研究によると、とかたくさん本が出ているけど、この本はブッダ一択。それが自分には新しくてハマった。
Posted by ブクログ
最近自分の気持ちをコントロールできていないなと思った時に手に取った本
本の全体は仏陀の教えを元に書かれているが、とてもわかりやすくすらすら読めてしまった
自分があれやこれやと考える悩みや、周りのことを気にしてしまうのは、すべて自分の内側で作り出された虚構/妄想でしかないというのはとても考えさせられた。自分の中でどんどん大きくしてしまっていたが、これは自分の内側で全てコントロールできることだったんだと思うととても気持ちが楽になった。
Posted by ブクログ
大愚和尚による悩みに対する仏教の考え方の教科書的な本。大愚和尚の本は色々読みましたが、一問一答とかトピックをただ本にしたようなものが多かった気がします。この本は心をどうコントロールするか悩みにどう向き合うかを体系的にまとめているので、大愚和尚の本では一番好きです。
心の中に発生するつらさ、苦しさは自分が生み出しているという導入から始まって、怒り、嫉妬、悲しみ、不安、焦り、恐怖といった感情に対してどう向き合えばいいのかが書いてあります。
どの感情も自分自身が作り出して、増幅させたりしてるなと思います。
自己肯定感は高めようと思って高められるものではないというところも印象的でした。他人に肯定されようが否定されようが動じないことが真の心の安定であり、自分ができること、できないことを冷静に理解して、他人との比較に心を割かないことが大切とのことです。確かに自己肯定感という言葉に強く囚われていると、逆に自己肯定感上がんなそうだなと思います。
また、最後には善心所と不善心所について書かれてました。心のなかに溶けている感情の成分が心所であり、善心所を増やすようにすることで心が安定するようです。
Posted by ブクログ
焦りを防ぐために優先順位をつけることと、自分の正しさを棚に上げてしまうことで相手を軽蔑してしまうことについて強い関心を持ちました。
嫉妬や恨みつらみについて自身の見解や他者の見解についてよくギャップを持つことが多かったのですが、本書を読んでそのギャップの理由に気づけた気がします。
自分のあり方、他人との関わり方、ひいては社会の在り方について思いを巡らせることのできる内容でした。恋人などの対人関係にも当てはまる内容でした。
相手が悪いと決めつけないこと、自分が正しいと思い込まないこと、何故そう言えるのかをそれぞれ具体的な例を示してご教授頂けたので、これからの生活に生かせそうです。
今度学校で学校教員と生徒の在り方について発表するのですが、良い糸口を見つけられたと感じます。
Posted by ブクログ
マインドフルネスの講師として招かれた会社のセミナーの冒頭が「起立!礼!」と規律を重んじる学校のようだったため、それ以来、この手の依頼は受けないことにしているという。「DVをしている家族の感覚を麻痺させてくれ」と言わんばかりだ、と大愚元勝さんは記す。確かに上意下達の組織文化にマインドフルネスは危険なツールになりうる。痛み止めの麻酔だ。もし自分がマインドフルネスを駆使しないとやりすごせないのなら、その環境や職務は自分の自己犠牲の上に成り立っていると認識する必要があるだろう(ストレスがつきまとう改善活動は別ね)。
「仏教は宗教でなく、心の科学である」という考え方にも共感する。本来、ひとりひとりの内面と向き合うための「気づき大全」のような存在だ。まして「お墓ビジネス」でボッタクるための看板ではない。
Posted by ブクログ
まさか昔お世話になっていた先生が本を出されていたとは知らなかった。内容自体はある意味ありきたりかもしれないが、仏教が切り口になっていること、また本人をよく知っているからこそ、なんか新たな感覚で自分の中に入ってきた感じがする。
自分を見つめ直し、自分の考え方や心の持ちようをプラスに持っていくことが大切。他人と比べて妬ましいと思うことや、他人のことを嫌ったりイライラしたりすることは、全て自分の内側から発生しているんだと自覚する。他人を羨ましく思い妬ましいと思ってしまう対処法が、他人の成功を一緒になって喜ぶことというのは目から鱗だった。(もちろん対象から離れるというのもあるが。)
あと、安定した心のためには、健康なカラダが大事というのは元勝先生らしいなと。