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色々な側面で読める……
おハナシでした。
ポリティカルフィクションの側面では、えらく重い権謀術数の物語でして、裏で国王と公爵の馬鹿仕合が展開されていた訳ですが、それに付き合わされたミルルージュとキリアンには大迷惑だったでしょう。
又、若者達の世界では、「我慢した子にはご褒美がある」というおハナシでもありました。我慢しなかった子には大人達は何もくれなかったのです。
作中、具体的な描写がありませんから推定ですが、婚約の顔合わせのシーンで、ミルルージュとキリアンが14、サーシスが12才といったところだったのでしょうから、彼女が小柄で見下ろす身長差だろうとも、簡単に手玉に取られるであろう事が判らなかったのは、愚かな証拠です。土台、6から14くらいの年齢では、女の子の方が精神年齢は上なものです。それでさらに2年年上の婚約者を充てがわれたのなら、色々な意味で警戒すべきだし、父親の公爵は警戒していましたが、駄目だったのがサーシス君だった訳ですね。
しかし、ミルルージュは我慢しただけでしたが、キリアンは叔父が国王だったため、彼女を口説く手間が省けましたが、ストーカーの汚名を着せられそうですな。 我慢した甲斐がある「その後」だとよろしいのですが……。