あらすじ
グローバルに展開するスポーツブランド、ナイキ(Nike, Inc.)。1964年に「ブルーリボンスポーツ社」として、わずか1000ドルの資金で出発した同社は、いまや売上高445億3800万ドル(2021年度決算。日本円で約5兆1200億円)、株式時価総額2240億ドル(2022年2月15日。同約25兆7600億円)の巨大企業に成長した。もちろん、その歩みは順風満帆ではなく、危機に見舞われてもいる。しかしナイキは、その危機を乗り越えてきた。今般のコロナ禍も、そうした危機に変わりはないが、同社はコロナという逆風下、新しいビジネスの形を構築し、成長を続けた。そのカギがDX(デジタル・トランスフォーメーション)である。ナイキはコロナ危機をどう乗り越えたのか。DXをどのように導入し、売上と利益を伸ばしつづけたのか。“ナイキ研究”の第一人者が、ナイキという企業の卓越したビジネスモデルと経営戦略をつぶさに解説し、デジタル時代の経営戦略とビジネスのあり方について多くのヒントを提供する。
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Posted by ブクログ
NIKEのDX戦略の本でもあるが、多くをアスリートの使い方だったり、CMなどのコミュニケーションの話。DXについては知っていることも多かったので、アスリート資本の話などが面白かった。海外などの報道や、決算発表の会見なども調べていて、日本ではわかりにくいことも詳らかにされていて学べることも多い。また、コトラーのマーケティング4.0にも触れていて、DXやアスリート資本、コミュニケーションとNIKEのマーケティング関係についても説く。著者のNIKE愛がひしひしと伝わる1冊。
Posted by ブクログ
Eコマース、スマホアプリ、NFTデジタルの勝ち組となったナイキ。DXに知見の有るCEOドナフォーが就任する事でこれだけ企業が変われるのか?
・2013年ダウ構成銘柄に。21年11月 178ドルが最高値
・nikeデジタルの売り上げが3割を超すほどに。定価販売。既存の販売店をうまくなだめた。
・nikeアプリ会員数 何と3億人 アマゾン取引2年で停止
・ゲームの進行度により、希少なシューズをゲット出来るシステムを作る
・中国福建省蒲田市かつてnikeシューズを生産。ベトナムなどに生産移管された為取り残される。生き残りの方法として偽物スニーカーを製作。この町は、アデイダス、コンバースの偽物も製作していて産業として成立している。夜9時になると人通りが増えて、商品の売買が行われる。
・リセールサイトで7万円するシューズが1万5千円で手に入る。
・再販サイトは、ナイキの利益を奪っているが、ブランド価値の向上、定価販売が安易になるというWIN-WIN関係も有る。
・NFTのしくみを導入すると、転売の度にnikeに著作権料が支払われる。
・nikeのイラストが、ゲーム内で入手出来る。著作権に敏感なnikeが放置しているのは、新たなビジネスの可能性を感じている為
・nikeの広告では、商品は宣伝されていない物も多い
・広告で社会問題を堂々と製作 タブーに挑戦するブランド 炎上も数多いが我 関せず
・女の子の誕生を喜べない日本人 は大炎上
Posted by ブクログ
NFTコロナ禍で成長を続けたナイキのDX戦略について説明した本。ファクトをしっかり並べているのだが、数字ばかりが出てきて少々読みづらい印象あり。
ただ、D2Cへのシフト、それを支えるIT人材を本気で揃えているという組織運営についてはとてもよくわかった。
中古品の売買プラットフォームに手を出すことで、偽物の取り締まりとブランディングの維持を両立するところは見事。
スニーカーヘッズたちをゲーミフィケーションで巻き込むところも面白い。DXのキーワード全部入りみたいな感じで、確かにそこまでできる伝統的メーカーってなかなかないよなと思った。