【感想・ネタバレ】精神療法の理論と実践 日常臨床における面接技法のレビュー

あらすじ

本書は,日々多くの患者と向き合う治療者のための実践的な精神療法の意義と役割について示しつつ,時間的・空間的制約が課される中でも,十分に精神療法的接近ができるようになることを目的とした,治療的戦略の書である。
著者が築きあげてきた精神療法家としての素地を柱とし,強迫症関連におけるDSM-5やICD-11改訂のポイントなどの稀有な論題も含む第I部,強迫症などの病態に関する最新の知見を症例とともに紹介し,主要な行動療法スキルをはじめ,より実践的なエッセンスをちりばめた第II部からなる。

...続きを読む
\ レビュー投稿でポイントプレゼント / ※購入済みの作品が対象となります
レビューを書く

感情タグBEST3

Posted by ブクログ

行動療法を中心にした精神療法的アプローチを丁寧に紹介した実践的な書。
著者の誠実な人柄が行間から伝わってくるのが読んでいて心地よい。

行動療法においては、患者の生活の実態が目に浮かぶようになるまで症状を徹底的に詳細に聞きこむということの大切さ、それ自体がもつ治療的な力というものをあらためて認識させられた。

先輩の松尾正からの「あんたはそっちがおうとる!」という鶴の一声で、ロンドン・モーズレイ病院で認知行動療法を学ぶことになったという経緯が、ご当人の素直さもさることながら、九大の懐の深さと人を育てる力を端的に伝えてくれる。

0
2023年04月23日

「学術・語学」ランキング