【感想・ネタバレ】世界の終わりのオタクたちのレビュー

羽流木はない

世界は先月滅んだが、私には関係ない。
死をただ待つ状態でも、推しカプは尊いし、推し作家のログはいつ見ても最高なのだから。

＊

終末世界で、推し作家の家を探しに行く女の話。
疲れ切ったオタクが同人女に拐われる話。
世界の終わりに同人ショップへ行く話。
などなど……。


世界は滅んでも、推し活は滅ばない。
Twitterで話題の終末推し活マンガが、描き下ろしを加えて待望のコミックス化！

[ブクログ · ★★★☆☆]

とある理由から先月にあっさりと終わりを迎えた地球。
世界は荒廃し、謎の怪物たちが跋扈する中で
人類滅亡を回避するべく立ち上がった人々の物語・・・ではなく
終わりを迎えた世界でどうにか生き延びるオタクたちの生態を描く物語。
オタクと言うよりは腐女子たちの物語、男オタクはほぼ出てこないので。

腐女子は世界が滅んだらどうするか？
ある者は推しカプのポテンシャルを生かし救世主と呼ばれるようになり、
ある者は推し絵師の新作を見たいが故に
十分な備蓄を捨て、僅かな情報から絵師の家を特定し
絵師は死んでいるかもしれないが新作は残っているかもしれない。という
微かな望みを糧に滅びた世界に突撃する。。。
そんな腐女子の生態を学べる資料的価値のある漫画となっております。
みんな推しのためなら倫理とか関係なく何でもするんだもの、凄い行動力だ。

オタク繋がりで、げんしけんを読んだことがある人にわかり易く例えると
げんしけんの女子たちによる荒廃した世界で行うオタク活動記。
こう表現すると内容が想像しやすいかも。

ちなみに事前にデイ・アフター・トゥモローという映画を見ておくと
この漫画をより一層楽しめます。
映画のとあるワンシーンがとても効果的に組み込まれているので。