【感想・ネタバレ】あさとほのレビュー

\ レビュー投稿でポイントプレゼント / ※購入済みの作品が対象となります
レビューを書く

感情タグBEST3

Posted by ブクログ 2022年09月18日

『レジェンドアニメ!』も大好きな世界観だったけれど、この世界観も大好物だー!
夏休み、幼なじみの三人、山の中の空き家、いつの間にか消えた一人‥‥もうワクワクが止まりません!
そして、大学生になった主人公。“あさとほ“という古典を調べ始めて行方不明になった人たち‥‥もう期待度MAXです!
こんな気持ち...続きを読むで読み始めた本だったけれど、1ページ目から美しい文章に魅入って、スッと物語にのめり込んでいきました。
終始、不思議な雰囲気が立ち込めていて、どこまでが事実でどこからが幻想なのか?いや、全てが幻想なのか?靄の中にいるようなお話。
自分以外の人間を理解するのは不可能だということ、いつだって自分の都合に合わせて他人を理解していること、真実はなくただ解釈だけが存在すること。そう気付いてから自分自身さえ信じられなくなる主人公。
だけど、人生に深い意味なんかないんだ!理由なんかないんだ!と言ってくれる人が近くにいてくれてよかった。
世界観にどっぷりはまって夢中になって読みました。

0

Posted by ブクログ 2022年07月31日

大橋夏日には双子の妹の青葉がいます。
一つ年下の桐野明人という少年が現れ、青葉はすぐに明人を好きになり「もし、わたしたちが運命で結ばれているなら、きっと何かが起きるから」と言い、青葉はその後明人の自転車に跳ねられ、顔に一生消えない傷が残ります。
そして、青葉は森の中の一軒家で夏日と明人を残し突然消え...続きを読むてしまいます。
明人は「約束するよ。青葉は俺が必ず見つけるから」と言います。

しかし、夏日は母に「青葉がいなくなった」と告げると、母に「青葉?それ…誰のこと?」と言われ、青葉は最初からいなかったと皆に言われてしまいます。
覚えているのは夏日と明人だけだったのです。
その後、明人は県外に引っ越してしまいます。

夏日は大学生になり文学部で古典文学を学ぶようになります。
そこでも、夏日の担当教授の藤枝の失踪。友人の亜津沙の自殺。5年前には清原という教員も失踪しています。
それには『あさとほ』という文献が絡んでいて、調べようとすると何らかの不幸が起こるという謎の文献に夏日は関わっています。

そして、亜津沙の葬式の帰りに夏日は明人と十年以上たって再会します。
明人は存在しない青葉のことをちゃんと覚えていました。
夏日と明人は二人で『あさとほ』という文献と、いなくなった青葉の謎を解こうとしますが…。

青葉は夏日と明人の二人にとって便利な幻想だったのではと思い始めたり、青葉は時空の裂け目に入ってしまったのではなど、いろいろな可能性を探りますが、二転三転した青葉消失の謎。


最後は、やはりこれはホラー小説なのだなと思う怖い物語でした。
雰囲気がずっと幻想的な香りに満ちていました。

0
ネタバレ

Posted by ブクログ 2022年07月17日

「虚魚」でデビューされた著者の第二作。
デビュー作もすごく好みで素晴らしく、面白いのにちゃんと怖い本だったのですが、今作も虚魚を超えてくる面白さで最高です。

人生は物語なんかじゃない。そんなドラマチックなことはそうそう起きないし…と言いつつも、人は他人を勝手に物語にして解釈して、理解したつもりにな...続きを読むっている…。
主人公「わたし」が無意識に行っていた他人への物語化が、「わたし」へ向けられたとき、読んでいるわたしも心底ぞっとしてしまいました。
もちろん怪異的な怖さも十分にあって、もういろんな方向から不穏が押し寄せてきて気づいたら囲まれてた…そんな感じです。

わたしってなんだろう?怖いですね。

虚魚同様、本当にひとつひとつの文に隙がないと感じて、そこが一番の好きポイントです。新名さんの文章大好きです。

0

Posted by ブクログ 2022年05月23日

すごい物語を読んでしまった。ホラー伝奇ミステリーの頂点だと思います。古典文学好きにもたまらない。途中読んでいてゾワゾワ感がすごい。謎の布が物語の盲点をついている。ラストはとても考えさせる。もうデビュー作をこえた最高傑作と言っても過言ではない。

0
ネタバレ

Posted by ブクログ 2022年08月08日

面白かった
結局布はなんだったのか?というのを自分の頭では解釈しきれなかった……時間を置いてもう一回読み直してみようかな
青葉が(物語として生み出された)想像上の存在なのかもというのは予想できたが、その逆は思い浮かばなかった

1

Posted by ブクログ 2023年10月28日

幼い日、夏日の目の前で双子の妹・青葉が消失した。皆が彼女の事を忘れる中、覚えているのは幼なじみの明人だけだった。2人はある事件をきっかけに再び出会うが。
これがもうページを開き始めたら止められないレベルの面白さだった。
消失したと言われる物語「あさとほ」とは一体何なのか、妹の行方は。
SF的な要素や...続きを読む、ミステリー(ミステリではない)の観点から謎に迫る様子が実に上手く描写されていてこの作者は技巧に慣れている、という確証を強くした。これはいい!

0

Posted by ブクログ 2023年05月13日

風呂敷の広げ方が天才的に良い本
調査パートが理知的に進んでいて、ホラー小説の王道を歩んでてめっちゃ良かった。
広げ方が良すぎるあまり、畳み方がほんの少しだけ駆け足になってしまった印象があったけど、そういう終わり方もあるのか!と考えるととても良かった

0

Posted by ブクログ 2023年02月28日

双子の妹が目の前で消えることから始まるホラーサスペンス。
誰もが他人のことを勝手に物語化してわかった気になってる。そんな自分も誰かの物語の一部になってる。自分とは何なのか…?
終始ジワジワ不気味さが漂ってて一気読み。映像化して欲しいー。

0

Posted by ブクログ 2022年10月18日

物語が先か現実が先か。
私たちは起こった現実に適当にラベリングして分かった気になってはいないか。

◎●◎●以下ネタばれ?アリマス

やられた、というのが率直な感想でした。これはホラーの表紙を付けたミステリーだったのです。…たぶん。

最後まで読んで気づいたのですが、ミステリーの伏線は最初から張られ...続きを読むていたのではないでしょうか。
「結末まで読んでから一行目に戻ってくると、そこで初めて隠された意味に気づく」と。

つまり、この小説を『あさとほ』として読んだ時点で私は既に作者の術中にはまってしまったのです。

そうしてこの本の、真のタイトルを考えました。
この本の本当のタイトルは『「物語」の物語』です!(個人の感想です(((^^;))

0
ネタバレ

Posted by ブクログ 2022年09月03日

ホラーとかオカルトというよりはSFのような印象。
どれが本当でどれが幻想か読み直してみないと整理がつかないが、クライマックスで突然一人称視点から三人称視点に変わった瞬間はぞわっとした。
作中でも言われている通り、物語は読み手の解釈によって変わるものなので自分もこの物語を読み直して自分なりの解釈をつけ...続きを読むたいと思う。

0

Posted by ブクログ 2023年11月20日

今ここにいる自分、現か幻か? 己が紡いだ物語を生きているのか? そんな感覚を呼び起こされた。

双子の夏日と青葉、仲良しの二人の近所にある日一つ下の男の子・明人が越してきた。ある日二人が散歩してると男の子の乘った自転車が青葉にぶつかり青葉は顔に大けがを。でも青葉はこれで男の子は自分に償いをすることに...続きを読むなると嬉しがる。夏休み、林の奥に3人で行くと、朽ち果てた家があり、突然青葉が消えた。家に帰るとそんな子はいない、と言われる。なんともミステリアスな出だし。大学に進んだ夏日、卒論指導の先生が突然消えた。そして友達の亜津沙も。パソコンには幻の古典「あさとほ」に関する文章が残されていた・・

2022.7.1初版

0

Posted by ブクログ 2023年07月17日

最後まで、わかるようでわからない本だったな……。とはいえ文章は好みで、「どういうこと?」「何があったの?」と続きが気になってするする読み終えてしまった。もう一冊読んでみたいな。

0

Posted by ブクログ 2023年03月12日

嫌いじゃない。しかし、作者の言いたいことがいまいち伝わりませんでした。壮大な世界をイメージしてるんだろうけど、少し落とし込みきれてない感じ。

0

Posted by ブクログ 2023年02月12日

子供3人だけで入った森の中で、夏日の双子の妹・青葉は消えてしまった。親や周りの大人の記憶からも。
大学生になった夏日は幼馴染の明人と再会し、調査を始めることになる。

大学教授の失踪に係る平安時代の書物「あさとほ」も絡み、幻想とホラーが融合したような独特の雰囲気。
怖いという要素はないけど不気味な空...続きを読む気はうっすらと。
最後は好み別れそうだけど、この結末があって雰囲気が完成されている感じで好きだな。

0
ネタバレ

Posted by ブクログ 2023年01月10日

一気に読んだ。面白かったんだが、わかったようなわからないような…
結局、わたしと青葉が出会ったら、過去も今も自由なわたしの物語になったのよね?
で、わたしと青葉がわかれてからは、青葉自身の人生になった?
ハッピーエンドなのかも判然としない…

0

Posted by ブクログ 2022年12月14日


んー

途中までは
どうなる?
どうなる?

ドキドキしながら
読んでたけど

最も面白くなる
終盤で
失速

ホラーを期待していたから
思ってた展開と
違った感が…

前作の虚魚と繋がりが
少しあったのは
お!と思った

0
ネタバレ

Posted by ブクログ 2022年11月27日

初読み作家さん。ホラーなのかミステリなのかファンタジーなのか小説ならではの不思議さが満載な作品だった。しかも禁忌が本じゃなくて布ってとこがまた独特で良い。

0
ネタバレ

Posted by ブクログ 2022年11月09日

真相を知ってからも、「じゃあなぜあの時2人はこうしてたんだ?」等の謎がいっぱいで、誰かに解説して欲しい気分。
そして、多分何度も読み返して納得しても、「実はまだ裏が」なんてこともありそうな。
じゃあ面白くなかったのか、と言われれば、面白かった。
著者の2作目とのことで、デビュー作も読んでみようと思う...続きを読む

0

Posted by ブクログ 2022年10月06日

「あさとほ」に魅入られた人たち
あさとほ、とは何なのか?
魅入られた人たちが次々に行方不明や謎の死を遂げる…と、途中まではわくわく読み進めたのだが…

0
ネタバレ

Posted by ブクログ 2022年09月27日

途中まで多重人格の話で
周りのみんなは話を合わせてたけど
青葉がいないのと告げた瞬間に
チャンスとばかりに青葉の存在を
周囲が消し去った。。って話なのかなーと
思ったけど全然違った。
ずーーっと濃い霧に包まれた森の中を
進んでいく様な気分になる話だった。
やっぱり王様のブランチで紹介されると
気にな...続きを読むって気になって手にする機会が
増えるな。

0
ネタバレ

Posted by ブクログ 2022年09月14日

読んでいるうちに多元宇宙の話かと思いきや布が織りなす物語の怖いお話。
現実と妄想、望んだ通りになる上布の見せる世界の不思議さ。最後まで狐に包まれたようなお話でお話的にはハッピーエンド。

0
ネタバレ

Posted by ブクログ 2022年09月14日

装丁にひかれて手にしました。とても素敵です。

読後、★4にするか迷いました。
始まりも古典を題材にしたのも興味深ったのですが、明人のキャラと事故物件云々等(特に浅葉ターン)が私には軽すぎて少し蛇足かなと感じました。
個人的に先生の奥さんが一番怖かったです。布は怖いというよりSF的な奇妙さを感じまし...続きを読むた。
夏日のメタ的なパターンからカテコライズする話は、同じくカテコライズから浅葉の話だと先読みする読者への牽制もあったのかなと思いました。
全体的にもっと怖くても良かった印象ですが題材はとても面白かったです。

0

Posted by ブクログ 2022年09月02日

すごく読みたくて買ったもの。

ストーリーの枠組みは理解したと思うのだが、その中身の詳細がイマイチ理解しきれなかった。伏線ばかり回収しようと思うのは、このストーリーには違うような気がしたので、あまり詳しく追いかけないことにした。それも物語、ってことでいいのだと思う。理解しきれない面白さみたいなのは感...続きを読むじた。理解できないものに恐怖する。そこもホラーと呼んでいいのかもしれない。

0

Posted by ブクログ 2022年08月21日

前作の「虚魚」を読んで気になったため、本作を読みました。

立て続けに人が失踪したり、亡くなったりしたことを不審に思った主人公が、その謎を探るというストーリーにはなるのですが、後半のスリルや展開は面白かったと思います。しかし中盤あたりで設定の複雑さから、ダレちゃったこともあって評価は普通です。

...続きを読む人的に1番心に残ったことは、この「あさとほ」と「虚魚」がリンクしているような演出で、唸らずにはいられませんでした。

0
ネタバレ

Posted by ブクログ 2022年08月19日

幼い頃目の前で消えてしまった青葉。青葉のことは、夏日と明人以外は覚えていない。
そんな失踪事件がいくつか起き、情報を集めるうちに「あさとほ」に関わっていく。

物語に引き込まれてすぐに読めてしまった。ただ、最後が自分の理解が追いつかず、結局何だったのとなってしまった。

0

Posted by ブクログ 2022年08月11日

「あさとほ」という古文書に関わった人間が行方不明や死亡していると気付いた大学生の夏日と、話を聞いて協力する幼馴染の明人。
2人には解決したい過去の事件があった。

0

Posted by ブクログ 2022年07月17日

「あさとほ」それは遠い昔に確かに存在し、いつの間にか消えてしまった物語。

ただの古文書でしかないはずのそれに、夏日と妹の青葉、幼馴染の明人の人生は、大きく歪まされていく…


ホラーとしての怖さと悍ましさ、そしてサスペンスとしての読み手を引き込む展開、どちらも一級品です。


ただオチに関しては賛...続きを読む否が分かれそうなところですね。


なによりも印象的なのが、読み手に伝染する恐怖の質の違い。

一般的なホラー作品で喚起されるような、ストレートな恐怖とは全然違う悍ましさがあります。


全く新しい種類の恐怖を作り出したという意味では、ホラーにおいての発明的な作品と言えるかもしれません。





0

Posted by ブクログ 2022年07月03日

「あさとほ」とは…。人生とは何か考えさせられました。真相に迫っていくところからの物語の加速に興奮して一気に読みました。

0

「小説」ランキング