あらすじ
前世の記憶を思い出したときには、もう遅かった――。
どうもこの世界は乙女ゲームの世界らしい。私ヴィヴィエッタ・ラディアーチェはアーダルベルト第二王子の婚約者であり、ヒロイン、モニカ・ニコレッティにとっての『悪役令嬢』である……ようだ。モニカに迫っていたところをアーダルベルト殿下に見つかってしまい、なんとそのタイミングで前世の記憶が戻ってしまった！ このままテンプレどおりに婚約破棄されるかに思えたが――？
次々と現れる攻略対象者らしき貴公子たちは、皆が皆、一癖も二癖もある人物ばかり。その中でも田舎に引きこもっている貴族、セシリオ・ヴェルデにはなにやら過去に因縁があるようだ。そんな彼と一緒に過ごしていくうちに、ヴィヴィエッタの心にも変化が現れる。ヒロイン力がなくたって、救いのヒーローが現れなくたって、手を取り合えばなんとか前に進んでいける。お互いダメなところも弱いところもあるけれど、それでも受け入れ合えたのはセシリオだから。これからもこの先も、彼と一緒にいたいから……！
『悪役令嬢』が幸せになるために突き進む、その道の行き先は――!?
『悪役令嬢に、助けてくれるヒーローなんていません【完全版】1』には「今さら感満載の、前世の記憶」～「戻ってきた王都」までを収録
感情タグBEST3
匿名
比較的穏便であっても深く傷つく
罪を着せられる訳じゃなく、存外まともな落とし所を提示されても
自分の想いや努力が報われず切り捨てられるのは辛い。
そこを颯爽と助けてくれるヒーローはなく、どちらかと言えば落ちこぼれヒーローと
想いを寄せ、共に立ち直っていく物語。
悪役令嬢の立ち位置で婚約解消されるヒロイン
「双方に責は無い婚約解消」や「次の婚約者の紹介」と穏便な決着を望む王子ではあるが
その王子含め周りのヒロインへの扱いは、さほど優しいものではなく。
本巻中盤まで、苛烈な虐待はほぼ無い(だが一度暴行有り)ものの、どうにも報われない感が続くストレスフルな展開にかなりジリジリさせられます。
中盤以降はしばらく癒しタイム。
終盤より、いよいよ盛り返しスタートとなり次巻に続きます。
