あらすじ
ウェルビーイングを第一線で研究する予防医学研究者・石川善樹が3年間没頭して観続けたもの、それは「昔話」のアニメだった―
2022年の最重要ワードのひとつ、「ウェルビーイング」(=心身ともに健康で満たされている状態のこと)。
その本質に迫るカギは、昔話をはじめとした古事記、アイドル、和歌などの日本文化に隠されていた。
人気ポッドキャスト番組『ウェルビーイング ~旅する博士と落語するアナウンサー』を大幅に加筆・修正して書籍化!
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幸せのかたちはそれぞれ。
北欧式の幸せが言われるし賞賛されるところだが、日本文化から読み解く幸せのかたちは私たちに必要な視点なのかもしれない。
読んでよかった本。
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思いもしなかった視点でウィルビーイングである「良く在る」「よく居る」という状態を知れてとても面白い学びになりました。
「いる」だけで素でいられる場所を大切にしたいと思いました。
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日本人にとってのウェルビーイングと欧米/ 英語圏の人々にとってのウェルビーイングは異なるのではないか?という着眼点が目から鱗だった。しかもそれを日本昔話から読み解くって、斬新。する、なるのdo を追い求めるのではなく、ただいる、あるのbe がウェルビーイングにつながるという話も印象的だった。
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本のもととなった対談を聞きました。何ともゆるい感じの雰囲気ですが、ウェルビーイングを研究する石川さんとそれを引き出す吉田さんの掛け合いが楽しかったです。石川さんのお父さんの雄一さんが出てきて、さらに日本のウェルビーイング研究の根幹、考え方が参考になりました。
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今の人間はhuman beingじゃなくてdoingになっていて、何をするかが評価軸になっているという筆者の指摘が印象的だった。
well doing, well beingを推しとの関係性や昔話など複数の切り口から分析していて面白かった
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#むかしむかしあるところにウェルビーイングがありました
#石川善樹
#吉田尚記
#KADOKAWA
ウェルビーイングについて知りたいと思って手にとったが、こういう切り口で展開するとは!面白い。welldoingでもなくwell becomingでもなくwellbeingなのですね。いまここにいる幸せを感じられる心を持ちたい。
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ウエルビーイングが文化に依存するのは納得。あることの重視もわかる。ただ、これって現状しんどいマイノリティにはどうなんだろう。戻ってくるのが現状のまま、でいいのかなあ。
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流行りのウェルビーイングは西洋の言葉。
日本の歴史や文化を踏まえて、日本人にとってのウェルビーイングとは何なのか?を考察した1冊。
なるほどー!が満載で、とっても面白かった。
日本昔話に日本人の精神性が全て詰め込まれているんだな。
めちゃくちゃ面白かったけど、1つとっっても残念だったのは「今の日本で最悪に生きづらいのは地方在住の20~30代の女性」であると冒頭で問題提起しているのに、結論に何一つ結び付いていなかったこと。
最悪に生きづらい人たちがなぜ生きづらいかというと、「結婚しろ」「産め」「育てろ」「働け」「活躍しろ」の圧が強くて本人の意志が無視されてるし選択肢をなくされているから。
高齢者や病気の人のウェルビーイングは研究されているから答えがあるんだけど、最悪に生きづらい人たちを助けるための研究なんて誰もしてないからな…。この層の生きづらさは人に押し付けられるものだから、日本人的なウェルビーイングを大事にしよう!ではすまない話な気も。
まあ、最悪に生きづらいと分かっていても、誰も助けようとしない(助けられない)ところが最悪たる所以なんだろうな。
それでも、40代男性である著者がそれに気づいてくれたことには感謝。
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ウェルビーイングという言葉自体のイメージが持てていなかった自分にはちょうど良い本でした。
流行りに乗った本というわけではなく、ウェルビーイング研究をしてきた方からの入門書という感じです。
Posted by ブクログ
■記憶に残すこと
・日本人は謙遜の文化着強いため。自己肯定が苦手であり、自己否定を否定することで自己肯定する。
・欧米人は上を目指し、日本人はプラス過ぎずマイナス過ぎない0を目指す。
・安心と驚きの両方を求める。
・目先の驚きを経験することで長期的な驚きを減らす。
・理系的なアプローチは普遍性や再現性が重要であり、文系的なアプローチはその瞬間の文脈に対応することが重要であるという違いがある。
・人間の本質は遊びであり、移動を繰り返し、未知を求める姿である。
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今まで読んでいたウェルビーインカの本は、どこか「当たり前でしょ」と思ってしまうことが多かったが、それは理系的なアプローチだったからだとわかった。この本は文系的に、日本の文化から紐解くウェルビーイングについて書かれていて、非常に興味深かった。
Posted by ブクログ
新しい幸せの形として注目されているウェルビーイングという言葉。そもそもウェルビーイングってなんぞ?と思っており、タイトルが面白かったので拝読しました。
むかしむかしあるところに‥から始まる定番の日本昔話を紐解き、日本人という民族が考えてきた幸せのあり方、ものの考え方が表現豊かに解説されています。日本あるある、のような考え方が西洋と対比して書かれているのも分かりやすかったです。
大学生のとき、英文学もこういう視点で読み解いたら面白かっただろうなあ
Posted by ブクログ
日本的なウェルビーングがわかりやすく。納得させられた。するとことではなく、ただいること。0に戻る幸せ。日本昔ばなし。さまざまなエピソードや切り口で、ウェルビーングとはなにかに気づかされ、今後の生き方や気持ちのもちかたに影響を受けると思うよい一冊でした。
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心地の良い空間とは「選択肢があること」と「自己決定ができること」 このウエルビーイングという考え方がもっと主流になると良いな、と思いながら読める一冊
Posted by ブクログ
手に入れることが幸せだと思ってません?
それ、日本人的に間違ってます....
成長しろ、スキルをつけろ、価値を高めろ。
そんな資本主義社会で地位を上げるためのメッセージを桜吹雪みたいに浴びる現代日本の環境。
言ってる人も言われてる人も、
そんなことじゃ幸せになれないと
分かっちゃいるけど止まらない。
なぜか?
それは、西洋的な幸福に囚われて、
日本的・東洋的幸福を知らないから、
という新しい視点をくれたのが本書。
じゃあ、日本人の幸せはどこに書かれてる?
それは「むかしむかしあるところに〜」の
日本昔ばなし。
5つに抽出されてるちょうどいい箇所があった↓
|引用 本書,p.131
上より奥を見る、ハプニングを受け入れる、多面的な顔を持ち、自己肯定感にとらわれない、自分と他者に寛容になる。昔話や古典芸能から読み取れる5つの教訓は現代人のウェルビーイングの素地になる。
|
西洋が「上」に向かって
上昇と獲得を目指すのに対し、
日本人は「奥」を目指したのが面白い。
奥は、表裏とは違い、口から入って入り組んだ先にある、大切なもの隠された空間。奥義や奥の間、奥の手なんかにニュアンスが残っている。あと歌舞伎町がT字路だらけなのも、日本人は奥が大好きだかららしい。焼け野原になってせっかく区画整理する機会があったのにT字路。
筆者は、奥っていうのは、元の地点、ゼロに戻ることで、日本人はそこに価値を見出しているんじゃないかって言ってる。
俺もそう思うし、多分子宮に帰りたい、母親と一体化したいっていうような、他者や世界との融合の回復への欲求が伴ってるんじゃないかと思う。バタイユ的に解釈するとだけど。
とにかく日本人の幸せは「奥」にあり、なのだ。
このゼロに戻る幸せ、
日本人のウェルビーイングは
何からはじめるといいのだろう。
最後に筆者の提言を引用して終わる。
|引用 本書,p92
ウェルビーイングを手に入れようと思ったら、まずは持っているものを手放そう。これは私がウェルビーイング研究と、自分の人生を通じて学んだことのひとつです。 なぜ成長がつらいのかというと、成長は結局、期待へと変わってしまうからです。 「こんなに頑張っているのだから報われるはずだ」という自分への期待。 「自分は頑張っているのにどうして部下は頑張れないのか」という他人への期待。 全力でウェルドゥーイングを目指し、そうした期待を持て余すほどに、どんどん視野は狭まり、他者を許せなくなってしまいます。それならば、期待はやめて、もうあるがままでお互いやっていこう。誰もがそう思えるようなゆるやかで寛容のある状態が、ひとつのウェルビーイングの理想形ではないでしょうか。
Posted by ブクログ
さらっとしてたなぁー、あまり記憶に残ってない。
でもいるorする、なるってのはわかった!!
あと人それぞれですよね〜はなんも言ってないのと一緒はまじでそうだよね!!!と思いました。
Posted by ブクログ
・[いる]から始まったチームは[する]が上手じゃなくても許される
・[難がある人生]のほうがウェルビーイングにつながっていく
・[疲れたは伝染病]面白いに変える。今日もパーフェクトだった◎
・[生きがいを持つ][人とのつながりを大切にする]
・移動、ひとり旅→ちょっとしたサプライズ、[いる]だけでいい
・近所のカフェで仕事したほうがエンゲージメント高まる。
・いろんな場所で遊んでいる人はウェルビーイングが高い
[いる]だけでいいのがウェルビーイング、というのがすっと府に落ちました
Posted by ブクログ
何かをすることや何かになることよりも、ただいるだけで幸せ、そんなウェルビーイングな生き方ってやっぱりいいなと思ったし、私はウェルビーイングだと思った。
疲れたや難しいは全部面白いに変換する。
自分が共感できないから価値が低い、というものの見方は極めて自己中心的だである。たしかに、気をつけよう。
Posted by ブクログ
時間をかけて読みすぎたせいで、1冊を通してまとまりを感じで読めなかったのが残念。
産後ヨガの先生もオススメされていた本でした。
昨今聞くようになった「ウェルビーイング」とは…
何をするかでその価値を決められる「ウェルドゥーイング」の対極にあるものとして、
私たちが解放的に自分らしく生きるために必要なものであると感じた。
仕事でも、家でも「何をするか」を見られる「ウェルドゥーイング」な状態は起こりやすい。
特にSNS等で他者が透明化(しているように感じている)
している昨今では、
自分の存在価値を見失ったり、不安にかられたり、
窮屈になったりすることが少なくないと思う。
そんな中、いるだけで価値がある場所を自分の中で持っておくことは生きる上で精神衛生上とても大切なことだと思う。
「推し」はいるだけで尊い、そんな状態がウェルビーイング。は分かりやすい。
(一部見返りを求めてしまう過激なファンがいることは事実だけど)
また、ウェルビーイングを考える上で、日本古来の考え方はウェルビーイングに繋がるものがあり、そんな日本的ウェルビーイング、
そして、医療におけるウェルビーイング。
この当たりの話については、途中でウェルビーイングのゲシュタルト崩壊が起こってしまって、
「え、なんの話してるんだっけ」と迷子になってしまったのが本音だが、
この新しい概念をこれからも考えていきたいと思う。
Posted by ブクログ
良く居る。なんとも難しい話でした。結局よく解らんかったけど、なんとなく雰囲気は掴めた気がする。自分がそこに楽に居るって言うのを大切にすれば良いのかな?って言う事かな。
Posted by ブクログ
「ウェルビーイング」を西洋基準で考えるのではなく、日本の昔話や文化・風俗から考えて、日本的な「ウェルビーイング」を考えるヒント集みたいな本。
昔話の分析から、日本は「ゼロに戻る」というオチがおおいことに、なるほどなぁと思った。結果プラマイゼロが、まぁ安心なのかもしれない。
「推しはライトな宗教」という言葉も、わりとすんなり受け入れられた。
精神論でウェルビーイングを語るとか、手前味噌なtipsでウェルビーイングを消費するとか、そういう本ではなかった。
素人でもある程度納得できる根拠と例えがあって、自分の心地よい生き方を考えさせる本だった。