【感想・ネタバレ】教えて伊藤先生! 憲法改正って何?のレビュー

あらすじ

本書は、ごく一般的な読者(憲法を読んだことも、学んだことも、問題意識をもって考えたこともあまりない)を対象に、憲法改正について考えるきっかけを与える1冊です。子供から大人まで、改憲について理解できるようにイラストを豊富に使い、やさしく丁寧に解説しています。憲法の前文・9条・96条のわかりやすい口語訳付き!

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Posted by ブクログ

第1章 そもそも日本国憲法って何?
第2章 なぜ今、憲法改正が話題に?
第3章 国際紛争の解決に武力行使は避けられない?
第4章 自衛隊は憲法に違反する?しない?
第5章 他国の人たちと仲良くするにはどうすればいいの?
第6章 国の方針作りに意見を言うにはどうすればいいの?

上記を見るだけで分かりやすい言葉遣いで解説されているのが分かるだろう。

今まで憲法9条を変えたいという意見の意味が分からなかったのだが、PKO(平和維持活動)だけでなくPKF(国連平和維持軍)にも参加して国連での発言力を大きくしたい、アメリカの世界的な軍事戦略の一部を担いアメリカとの同盟関係を良好に維持したいからということだそう。
数ある理由のなかの2つであろうが、そういう考え方もあるのかと納得はしないまでも理解はできた。

第6章では、国民投票の問題点が挙げられている。
①投票までの期間が国会の発議から「60日以後180日以内」と短すぎること
②資金力の差で世論が左右される可能性
③最低投票率の定めがない

①について、期間が短いということは、短期間で判断しなければならず、十分に検討するのに最低でも1年以上期間を設けるべき。
②資金力があればテレビCMや新聞広告のように影響力を持つ手段を取ることができ、その分有利になるため、不公平が生じるかもしれない。
③最低投票率の定めがないため、ごく少数の賛成票でも改正が成立してしまう。そうなったときに、民意を反映しているといえるのだろうか。

私たちに直接関係のある話ということを大いに感じさせてくれ、問題提起を踏まえて考えることもできた。

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2016年07月18日

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