【感想・ネタバレ】自分を抱きしめてあげたい日にのレビュー

あらすじ

わたしたちはいま、昨日までとは違う生き方を、そして、その思想と姿勢を必死で模索し続けている。そんななか、七年間の自宅介護のすえ母を看取った著者が、自らの喪失感を埋めてくれたさまざまな絵本や詩集、小説、そして、勇気ある人々の姿や行動に託して、再生のメッセージをおくる――。現代日本を代表する行動する作家が、この非情な時代と社会を超える、希望への道筋を照らし出す。「孤独」の時を大切にすることで「孤立」を超えるという、新しい生き方のヒント。【目次】前書き/第一章 「平凡」であることは不安か/第二章 「平凡」の中の「非凡」/第三章 ことばを抱く日、抱かれる日/第四章 「あや」と「ベロ出しチョンマ」と「市民」であること/第五章 記憶というシェルター/第六章 OTHER VOICES―今までとは違う価値観へ/後書き

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Posted by ブクログ

ネタバレ

わりと元気なほうだと思われている。
元気でない時のわたしは、誰にも見せたくないと意地をはっている。

それでもたまには、ひどく落ち込むことがある。
原因が思い当たるときもあれば、なぜだかそうなってしまうこともある。

(中略)
そんなとき、あなたならどうするだろう?
それがいいことかどうかわからないが、わたしは放っておく。

無理して気分転換をしようとはしない。
気分転換に束の間成功しても、すぐに元に戻るであろうことは容易に想像できるからだ。

女友だちに話す場合もまれにはあるが、ほとんどの場合は話さない。相手に負担をかけるようで、そのことに今度は疲れてしまうからだ。

落ち込むなら、とことん落ち込め、と自分に宣言する。

どこまで落ちるか、みてやろうじゃないか! そんな風に、自分を突き放す。

そうしてしばらくの間、水底に落ちている。
またしばらくすると、落ちた気持ちに多少の浮力がつきはじめたことに気づく。
ここまできたら、あとは浮上するだけだ。

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落合恵子さんが、新書「自分を抱きしめてあげたい日に」に書いていた言葉です。

なるほど。と思います。

気持ちが落ちているときでも、こんなふうに自分を受けとめて、やり過ごすことができるのが、「オトナの女」。

私は、もう少し修行が必要かな。

でも、もしも、自分自身ではなく、友達や知人が、
言葉にできないくらいのつらさや、苦しさのなかにいるように見えたとき、
どうしたらいいのかな?
と考えます。

言葉をかけたら、負担になるかもしれない。
でも、言葉をかけなかったら、孤独を感じる人かもしれません。

つらさ、苦しさのなかにいても、「独りじゃない」ということ。
それを、心に留めておいてもらえたらいいな。
それを、うまく伝えることができたらいいな。
と思っています。

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2012年10月31日

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