あらすじ

何かお困りのことはありませんか――？田須正義を中心に構成された合同会社・正義屋のもとには、正攻法では裁けぬ胸糞案件が日々舞い込んでいる。ゴミ屋敷、あおり運転、SNSによる誹謗中傷…。困った奴らは全部埋めて、万事解決☆スカッとし過ぎにご注意を！ヤクザの世直し、始動!!

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Posted by ブクログ

ネタバレ

実に、強烈だ。
『職業・殺し屋』を読んできた、西川先生のファンでも、この内容には、思わず、「うおっ」と言ってしまうんじゃないだろうか。実際、私は、そんな声が出てしまった。
元々、西川先生の練るストーリーはエグいけど、原作監修に、あの夏原武先生が参画している事で、この『合同会社正義屋』のストーリーに含まれている毒は、実にキツい。しかし、スカッと感も満ち溢れているのは確か。
昨今のコロナ禍も含め、近所の住人や職場の同僚相手へのストレスが蓄積しており、それを漫画で吹っ飛ばしたい人には、ぜひ、読んで貰いたい。
ヤクザ、と言うと、忌み嫌われているイメージがある。しかし、現実問題、ヤクザがいなくなったら、この世がもっと良くなるか、は微妙な話だ。今や、一般人や上級国民の方が、よほど、人様の迷惑になるような悪行を積み重ねているのは、言うまでもない事だ。
極端な話、人から忌み嫌われ、爪弾きにされているヤクザだからこそ、世の為人の為に成る事を出来てしまう、そんなストーリーである、この『合同会社正義屋』は。
あえて一つ、注意点を挙げておくと、西川先生の描く、人外じみたアクションバトルを推している人には、少し物足りなさは感じてしまうかもしれない。
しかし、ヤクザが主軸になっているだけあって、暴力性と残虐性は、『職業・殺し屋』に負けていないので、安心して欲しい（どこに安心しろとｗ）
あくまで、私個人の感覚だけど、西川先生は、ヤングアニマルでも、イケメンを描くのが上手い漫画家だろう。そんなイケメンがヤバい行動をする、そこがイイのだ。いわゆる、ギャップ萌えってやつだ。一方で、西川先生はクズい奴は、とことん、下の下な顔に描いてくれており、その面が痛みと恐怖、そして、絶望で歪むのが、実にスッキリする。
ぶっちゃけ、ドラマ化とアニメ化は難しい、と思う。なので、漫画は、遠慮なく、本気でやっちゃって欲しい。西川先生っつーより、ヤングアニマル編集部さん、よろしくお願いします！！

この台詞を引用に選んだのは、痺れたので。
どんな漫画にしても、そうだけど、やはり、決め台詞って大事だろう。
その台詞を聞いたら、「あ、あの漫画ね」と、すぐに思い浮かぶだけのインパクトがあるモノは、実にグッと来る。
ボイスドラマも聞いたけど、ほんと、ＫＥＮＮさんの声が、主人公の田須正義のイメージにピッタリで、ゾクゾクっとしてしまったほど。
上で、アニメ化は難しい、と言ったけど、本音では、凄く作って欲しいんですよねぇ。
「終焉“エンディング”だ・・・泣けよ」（ｂｙ田須正義）