あらすじ
Twitterで10万人(2021年7月時点)がハマった…! 衝撃と感動が散りばめられた、珠玉のショートコミック。
短い話の中で散りばめられる伏線、いくつも考えられる物語の意味に推測…。
Twitterで人気の超短編4Pコミックのほか、描き下ろし短編「かい猫ミーに出会ったら」30Pを収録。
“ふつう”じゃない見た目のミー、心に傷を持つやさしい少女さよ、そしてミーをとりまく人々…。
あなたはミーに出会ったら、どうしますか?
感情タグBEST3
Posted by ブクログ
前作『リリースレッド』に見事にはまり、こちらも迷わず購入。
後半で一気にギアを入れてくる「意味がわかると怖い系」の短編がメインながら、「にゅ〜ちゃん」のようなただただ理不尽に怖いものから「喋りの神」のような一息つける作品まで様々。
やはり見所は表題「かい猫ミーに出会ったら」。
冒頭のプロローグから不穏さを漂わせつつも奇妙で優しく強い物語。
ミーのビジュアルがインパクト強いので、あの結末は意外であったが、そういった「普通はこう」という思い込みこそがハッとさせられるポイントなんだろうな。そういう意味では間の短編全てがミスリードに一役買っているとも言えるのかも。
ゆるっと連作的仕掛けも組み込まれ、前作世界観との繋がりも描かれる。このまま’誰でもないワールド’がどんどん広がってほしいな。
1刷
2021.8.7
Posted by ブクログ
独特の絵柄、Twitterで読者を拡げた作家の2冊目。「奇妙な話」系のショートストーリーが中心であるが、この作家さんの固有モチーフは「こうだと思っていたものが実は反対のものだった」というトリック。絵柄に魅力があるし、めまぐるしく流れるTwitterのタイムラインではドキッとするのでバズりやすい作品なのだが、短編集として通読するともう少し物足りない。それぞれのストーリーの背景がやや使い捨てぎみであり、物語の魅力が「実は反対のものだった」という逆転のシカケに頼りすぎているような気もする。この作家さんの画で、しっかりした短編作家、たとえばアンブローズ・ビアスの短編などをグラフィック・ノベル化してみるとかなり面白いのではないだろうか。