あらすじ
四国の片田舎で、青春パンクを聴く友人を蔑みつつ、クラスメイトから舐められていた内気な少年が、ノルマを払わずに東京のライブハウスに出られるようになるまで。錯綜する自惚れと卑屈、飛び交う値踏みされる目線とする目線。物語になり切れない物語……。今の時代において「売れる」とは何か、「才能」とは何かを、結果として問うことになる、等身大より少し低めな自伝的小説。
...続きを読む感情タグBEST3
Posted by ブクログ
大好きなバンド、トリプルファイヤーのボーカル吉田さんの自伝、やっと読んだ!
しょうもない、才能ない、うだつの上がらないエピソードが続き、それも面白いのだけど、本当に最後の最後(なんとラスト5ページ)、評価なんてどうでもいいと思い「部品がカチッとハマった音が聞こえ」て、今のスタイルを思いついた時、感動してしまった。
「何を考えているのかよくわからない気味の悪いやつがステージにいる姿」「情けなくてフラフラしていて、お前がボーカルかよと誰もが思うようなボーカル」、どれも今体現している!
吉田さんは、これも最後の最後に「私は何を持っているのか。自分がそうなろうとしてもいないのに勝手にそうなってしまうもの、それを才能と呼ぶのなら。」と考えてそこに辿り着く。才能というものは、とことん客観的に自己分析して、自分を生かす最高の形を表現することで立ち現れるのかなと思った。特に吉田さんのような独自スタイルを見つけ出す人ってすごい。本人はどちらかと言うと尊敬されるよりいじられていたそうだけど。
あと誰に何と言われようとも、自分を信じることとか、思いのほか大事なものが詰まったエッセイだった気がする。夢追い人は読んだらやる気が出る一冊。
Posted by ブクログ
自己紹介するだけでくすくす笑いが起きる、話す前からナメられ始める、バイト先ですらケツ毛を燃やされる....ネズミにすら目の前でポテチを貪り食われる。
切なくてどよーんとなるエピソードだらけなのに、わりと心は常にメラついておりダラダラしつつも、前向きな人なのだなぁと思う。
死にたくもならないしってフレーズがとても良かった。
いつぞやのタモリ倶楽部で知り、共感百景に出ていてあ!!!っとなり、YouTubeもたまに拝見しております。ナメた言い方ですが、ファンなのかも。
Posted by ブクログ
これはめちゃくちゃ面白い。10ページ読み進めるたびに共感性羞恥心で変な声が出た。それでも青春してんじゃん!とも思っだけど。
ロックバンド「トリプルファイヤー」のボーカル・吉田靖直の自虐たっぷり自伝的エッセイ。タモリさんから「芸人になった方が」と言われるぐらい、笑いのセンスが良く文章も巧い。
Posted by ブクログ
きっかけは、
「共感百景」というTV番組にでてた
吉田さんが面白くて、衝動買いした本。
バンドマンって知らなかった。
まず文章が面白い!
どんどん読めちゃう。
色々理由つけてすぐ女の子を好きに
なるとこも面白いし、
急にプライド高くなったかと思えば、
反省しだしたり、
けどやっぱり変われなかったり。
共感できたり、爆笑したり。
けど
早稲田大学入れるほど勉強頑張れるとか
今までのいろんな行い無駄にならず
ちゃんと自伝の面白エピソードとして
役立ってるし、スゴいって思う。
Posted by ブクログ
なんかしらんけどめちゃくちゃボディに食らってしばらく動けなかった。めんどくさすぎて胃もたれするのに笑ってしまう。かなり変だと認識してる人の頭の中を興味本位で除いたら、興味なくなるぐらいめんどくさかった。
Posted by ブクログ
長い。章で分けられたりしてないし、時系列は基本的に直線的であるものの、細かく前後していたりする箇所があるので読みづらい。あと紙の質があまりよくないし、表紙も絶妙にダサい。
でも文章が本当に面白い。ていうか吉田靖直という人間が面白い。面白すぎて、読みづらいのにもっと読みたいから、昼から夜までぶっ通しで読んだ。いやー、自分の面白さをこうも上手く表現できるものなのか。読みながら何度も爆笑した。あと記憶力が凄い。普通そんなに細かく覚えてない。
基本的に私とそっくりな性格なんだなと思ったけど、私にはそこまで執念を燃やせるものがない。そこが悲しくもあった。