あらすじ
産業革命後の灰色の街角で自由を謳歌する人々。戦争の毎日を逞しく生き抜くランツクネヒト。開拓時代の草原で育まれる小さな友情。世界中のありとあらゆる時代の街並みと、人々の営みを堪能できる計10篇の連作集。
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Posted by ブクログ
表紙の美しい色合いに惹かれて購入。様々な国での人々の生活を描いた短編集。「ある雨の日の帽子屋」「白い花の咲く季節」「地を這う騎士」「オレンジ売りとナーサリー・ライム」「大英帝国の鼻やかなる街角」は料理や風俗の様子からイギリスだろう。「聖夜の贈り物」は開拓時代のアメリカ「巫蠱の毒」は中国、「楓と落人」は日本の戦国時代。「臆病な傭兵」は登場人物から見てやはりイギリスだろうか。それぞれのイギリスを舞台にしたものは、登場人物などからどこかで繋がっている。どの物語もまさに人々の営みを描いているが、その時代、土地故の切なさや悲しみもほのかに見え隠れしている。メッセージ性はないが、その分優しい風が吹き抜ける窓のような印象の一冊だ。