【感想・ネタバレ】妄想する頭 思考する手 想像を超えるアイデアのつくり方のレビュー

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Posted by ブクログ

ネタバレ

読書メモです。「手を動かし続けるのは才能」p120
この手の示唆を最近よく耳にするので、この部分には刺さった。(とりあえずこれに関して思ったことをメモ書きすると)他のことよりも好きだから、手を動かしているのがそもそもの自然体(デフォルト)であって、それは「貪欲」という言葉はあてはまるけど、「努力」という言葉はあてはまらないのだと思った。

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2022年09月25日

Posted by ブクログ

ネタバレ

▪️序章
・課題解決型の真面目なやり方だけでは、予測不能な未来に対するイノベーションを起こせない。
・自分のやりたいことは何なのかを非真面目に考えること。
▪️第一章
・妄想は、世の中の役に立つかどうかや、実現可能かどうかは考慮しない。
・素人のように発想し、玄人として実行する。
・アイデアを形にするには玄人としての専門性や経験が必要。そのためには勉強や訓練が必要なのだが、重ねれば重ねるほど素人感覚が薄まりアイデアの可能性を狭めてしまう。
・悪魔のように細心に、天使のように大胆に。
▪️第二章
・モヤモヤしているアイデアをクレームとして切り出すことでアイデアの正体が掴める。
・クレームは仮説でしかない。仮説は答えではなく、検証を受けるために出すものだ。
・クレームは具体的に書き、検証ができてどうしたら決着がつくかが想定できるようなモノにすること。
・発明が誰も考えていなかった必要を生むことは歴史的には珍しくない。
→蒸気機関 そもそもは炭鉱から水を汲み上げるためのポンプとして開発された。
・面白い手段を思いついたなら、後から解決策として使えそうな課題を探せばいい。
▪️第三章
・新しいアイデアは何もないところから突如として出現するわけではない。ほとんどは既知から生まれる。
・ブレストでは、良いアイデアよりその場でウケるアイデアが出されがちである。
・新しいアイデアには、世の中のバランスを崩すようなところに価値がある。
・インプットを増やすのがブレストで、最終的にアイデアを醸成するのは個人である。
→みんなが知らなそうな面白いものを紹介し合う
・VRの専門家は何かをバーチャルにする方法には詳しいけれど、多様な世界のリアルを知っているわけではない。だから、様々な分野の人からリアルを教わると、技術の使い途が広がるのだ。
・既知×誰かの既知
・自分の中の天使度を鍛えるのは、未知のものに対する好奇心である。
▪️第四章
・失敗が重要なのは、それが自分が取り組んでいる課題の構造を明らかにするプロセスだからだ。
▪️第五章
・そもそも何をしたかったのかを常に考えること。
→椅子を形で捉えるのではなく機能として捉える
・「らしさ」を背負わされると、妄想の広がりが限定されてしまう。
▪️第六章
・妄想は欲望がないと生まれない。
・妄想は、現時点での最先端から始まるわけではない。むしろ、現実世界に対して違和感を抱くところから始まる。
▪️終章
・If at first the idea is not absurd, then there is no hope for it.
・「選択と集中」によって効率よく成果を得られるのは、これから何をすればよいかが明確にわかっているときだけである。
・本当にイノベーションを起こしたいなら、非真面目な路線を確保し妄想する人間を守らなければならない。役に立つかどうかではなく、とにかくやってみること。
→自分のやりたいことを思い浮かべて、楽しそうに何かを考えている人が大切にされている社会こそが、イノベーションを生む。

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2022年05月04日

Posted by ブクログ

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発想は天使的(大胆)に、実行は悪魔的(細心)に。
妄想は端的なクレーム(主張、表現)で言語化してみる。
クレームは答えではなく、仮説である。したがって、検証していくものであるため、正解とは限らない。
また、決着つけられるクレームであるべきで、正しいけれど曖昧な表現(高機能な、次世代の、効果的な、新しい、人に優しいなど)を使っていないかが重要。
また単にジャンルややりたいことの表明ではなく、
目的が必要なので,何でそうしたいのか、それでどうなるからやりたいのかまでを、端的な言葉にすることが大事。
今も昔も先を見通せることはない。その中で、今わかっていることの解決のために準備に時間をかけても、当初の想定から事態が変わるとまた一からやり直すのか?そうじゃなければ、やりたいという気持ちを原動力に進めた方がよいのでは。やるべきでも、やらなければでもない。
そして、次はあらすじを書いてみる感じかな。解決できる課題って何とか、どうして解決しないといけない?誰がどうなる?とかを簡単にまとめてみて、ストーリーが作れたら良いクレームかな。ここでも、天使的、悪魔的な事は、忘れずに。
鮮度は大事なので、実験は最短ルートで。やり方にこだわらず、あくまでも当初の目的の本質に合わせた手段を考えること。

どうやって自分のやりたいことを妄想として出すかは、
好きなことを3つくらい考えて、既知と既知の組合せで考えてみる、癖をつけることかな。その場の雰囲気で良いという忖度が働くようなブレストではなく、周りが知らないことで、自分が面白いと思う理由を話せる事を出し合い、未知を既知への方が、言語化訓練でいいかもね。既知を広げるために、未知への好奇心が大事よね。
イソップ寓話の中に、すっぱい葡萄って原題はキツネと葡萄っていう話があるんだけど、高い木にぶら下がっている葡萄を狐が何度も何度も取ろうとするのね、でも何度やっても取れないの。すると、狐はどうせあの葡萄はすっぱいし、まずいから、誰が食べてやるものかって言いながら諦めるってお話し。これ、認知的不協和っていうの。目的に対して、能力が不足している時に、解釈をすげ替えて整合をとるという意味なんだけど、そこまでしてでも人は失敗を恐れるんだよ。でもね、失敗は成功の母なんて綺麗事じゃないのよ。失敗する事で、課題の構造を明らかにするの、そして自分が何をすべきかがさらに明らかになっていくの、だから失敗には意義があるのよ。
またね、眼高手低って言葉があるの。自動変換されてビックリしたけど。批評は上手だけど、作らせると下手って意味なんだけど、俗っぽく言うと、口では立派な能書きを垂れるけど、やらしてみたら大したことないって意味ね。でも、この言葉を違う意味に置き換えた人がいるの。「暮しの手帖」の創刊編集長だった花森安治(はなもりやすじ)はね、高い理想を持ちながら、現実もよくわかっていると言い換えたのよ。
どちらもいいよね、あってる間違ってるじゃなくて。

アーサー・C・クラーク
「高名で年配の科学者ができると言うときは正しい。でもできないと言うときはたいてい間違い」

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2023年01月29日

Posted by ブクログ

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本書では「アイデアの作り方」ではなく「想像を超えるアイデアの作り方」を示しています。未来を予測する課題解決型のイノベーションでは、予測の範囲を超えることはできないと著者は述べていて、必要なのは個人の抱く妄想=やりたいことであり、その妄想を形にしていくための考え方、ノウハウが語られています。
著者の考えは アイデアは個人が生み出すもの と一貫している。個人の妄想が種であり、言語化して整理して、すぐやる。これを繰り返す。これは個人の孤独なプロセスであると言っている。この点は賛同するが、実行はなかなか難しいですね。

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2022年05月03日

Posted by ブクログ

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#メモ

##真面目と非真面目
解決すべき課題から始まる真面目なやり方だけでは、予測できない未来に対応するイノベーションは生まれない。自分のやりたいこと=妄想はなんなのかを非真面目に考えてみるといいかも。

##天使度と悪魔度
素人のように発想し、玄人として実行する。
高名で年配の科学者ができるという時は正しくて、できないという時はたいてい間違い。
天使度=発想の大胆さ、悪魔度=実現するために必要な技術レベルの高さ
この2つの座標で研究テーマを分類してみる。

##言語化
やりたいこと=クレームは一言で言い切る。答えではなく、正しいことを検証できる仮説で。
アブスト=企画書。
・課題は何か?誰が嬉しいか?
・その課題、何が難しいの?何が面白いの?
・どう解決するの?=クレームに近いかも
・解決できるということをどう検証するの?
・この手法の効果と展望

##眼高手低
妄想する視点は高く、実行する手は低いところで動かし続ける。
まずは実現可否を最短ルートで検証する。できるかどうかを熟考するのではなく、すぐに手を動かす。
手が勝手に動くことが自分がやりたいことなのかも。手低が眼高を呼ぶこともある。

##選択と集中ではイノベーションは起こせない
日本はルールを絶対視して妄想のポジティブな面を潰してしまいがち。


#感想
真面目な開発しかしてないわ自分、と思った。
非真面目な開発を企業の中で進めるには、ある程度の真面目さを訴求しないとリソースを割いてもらえないのが当たり前と思ってた。
日本には少ないのかもだけど、そうじゃない会社もあるのね、とうっすら感じた。
妄想できない頭になりつつあることを自覚して、意識的に妄想せねば。
妄想するにも、一定の技術的なインプットが必要だと思った。

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2022年09月07日

Posted by ブクログ

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 世に言われているイノベーションおよびその手法に対し、実際に多大なる業績を残している筆者が感じた違和感が書かせた本である。
 タイトルの「妄想する思考」「思考する手」とあるが本書を的確に言い表しているいる。すなわち、ものの見方を鍛えているからこそ見えてくるもの=妄想、試行錯誤という数多い手数を出す中でたまたま見つかる=偶然性、このふたつがなければイノベーションは起きないという事実である。
 世のイノベーション本は「たまたまうまくいきました」「少ないながらも共通事項はこれ」というところで踏みとどまっている。これは「生存者バイアス」に陥っている可能性が高く、本質が捉えれていない可能性が非常に高い。これを称して筆者は「違和感」と感じたのではないかと思う。
 イノベーションに王道はやはりないのだというのが結論なのだと思う。

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2021年11月21日

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