【感想・ネタバレ】ファクター投資入門のレビュー

あらすじ

超合理的な株式投資を目指す人のために!
個人投資家にもできるファクター投資の教科書!
長期投資家の必携書!

本書は、超合理的な株式投資を目指す人のために、株式投資における「ファクター」の考え方や使い方を、個人投資家にも実践可能なものとして解説したものである。本書では少なくとも2つの重要なことを行っている。1つ目は、どのファクターが有効なのかどうかを理解するために、極めて実用的な水先案内人になっていること。2つ目は、それほど特殊な知識を持たない読者でもファクター投資を実践できるように指南していることで、これこそが類書には見られない本書の特徴であり、著者たちの並々ならぬ実力が示されていると言っても過言ではない。

まず、検討に値するファクターたるには以下の5つのテストを通過しなければならない。
●持続性(長期間にわたり、異なる経済体制下でも有効である)
●普遍性(あらゆる国、地域、セクター、アセットクラスで有効である)
●安定性(どのような定義でも有効である)
●投資可能性(机上のみならず、取引コストなど実践するときの検討事項を考慮したあとでも有効である)
●合理的な説明(そのプレミアムとそれが存続する理由をリスクや行動に基づいて、合理的に説明することができる)

そのうえで、上の5つの要件を満たす7つのファクター(㈰市場ベータ、㈪サイズ、㈫バリュー、㈬モメンタム、㈭収益性・クオリティ、㈮ターム、㈯キャリー)に関する研究をまとめ上げている。

ファクター投資の神髄は、過去の栄光ではなく、将来の素晴らしいリターンである。バーキンとスウェドローが有益なクオンツ手法の1つを用いて市場に打ち勝ちたいと考えているすべての投資家のために本書を著した。ファクターを用いた投資には着実な実績がある。難解な専門用語や数式を用いることなく、それを見事に説明している本書は、長期的な視点での投資に興味を持つすべての投資家が一度は読んでおくべき1冊である。

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Posted by ブクログ

さすが投資アドバイスを提供する調査部長なだけあって、膨大な論文の結果から各ファクターが有効であるかを分析しています。
付録で配当や低ボラティリティ、デフォルトなども分析されていて興味深かったですね。
配当や低ボラティリティの調査結果が付録扱いなので、本編並みに付録が長くなっています。
文章の中に結果が盛り込まれ過ぎてる感があるのがネックとは考えますが、ファクターを定量的に扱っていて且つ学術的な研究に基づいていてよくまとめてるなと思いました。

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2021年05月09日

Posted by ブクログ

〇ファクターとは
・収益の源泉となるプレミアムを持つリスク因子のこと
・「バリュー」とか「モメンタム」などのこと
・それらに着目して投資するのがファクター投資
・ファクターには数百種類がある

〇有効になるファクターには限りがある
モメンタム(直近1ヶ月を除く過去1年のリターン。バリューと負の相関)
市場ベータ(市場全般と連動する度合い)
バリュー(簿価時価比率が低い。割安株)
サイズ(時価総額が低い。小型株)
収益性
クオリティ(収益性。売上総利益率。バリュー・サイズと負の相関)
ターム(債権のデュレーション。インフレリスクのプレミアム)
キャリー(通貨金利差。コモディティ。他のファクターと相関が低い)

モメンタム(9.6%)・市場ベータ(8.3%)・バリュー(4.8%)の順でプレミアムが大きい

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2022年01月01日

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