【感想・ネタバレ】文学効能事典 あなたの悩みに効く小説のレビュー

「悪魔に魂を売り渡したくなったとき」「月曜の朝が憂鬱なとき」「自分がまぬけに思えるとき」
そんなときにはこの『文学効能事典』に相談してみましょう。きっとあなたに合った文学作品を処方してくれるはずです。「片思いのとき」「ストレスがあるとき」といった普遍的な悩みから、「性欲にさいなまれたとき」といった人には言えない悩みまで…! 多岐に渡る悩みに合わせて良作を紹介してくれています。「自分の本の好みがわからない」など、よくある読書の悩みに答えるコーナーも充実。紹介されている作品は海外文学が多いので、「海外文学を読んでみたいけど何を読めばいいのかわからない…」と感じている方にもおすすめです。
『文学効能事典』で新たな本との出会いを楽しんでみませんか?

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Posted by ブクログ

ネタバレ

事典好きの私だけど、これほど読んで楽しい事典は初めて。

「あ」から始まるこの時点の最初の項目は”悪魔に魂を売り渡したくなった時”に読む本。
トーマス・マンの『ファウスト博士』というのはまあ納得としても、”悪魔に魂を売り渡したくなった時”ってどんな時よ?
そんな時、本を読んでいる場合?
本を読む心の余裕がある時点で、悪魔に魂を売り渡さなくても大丈夫なんじゃない?

なんて突っ込みながら読んだけど、ふと気がついた。
これ、日本語版だから五十音順だけど、原書はABC順のはず。
訳すだけでなく、このように並べ替えも必要なんだ。
また、未訳の本も多数あるので、原書では347冊の小説が紹介されているけれど、日本語版で紹介されているのは202冊のみ。
それでもこの充実ぶり。

インフルエンザにかかった時は→アクロイド殺害事件
死ぬのがこわい時は→百年の孤独
無職の時は→ねじまき鳥クロニクル
花粉症の時は→海底二万里
等々、症状別に、または年代ごとの紹介が、理由と共に紹介されている。
そのチョイスに膝を打ったり、突っ込みを入れたりするのが楽しい。

だってさ、”鍵を忘れて家に入れない時”のために、家の外の物置に本を何冊か用意しておくといいと言って、それ用の小説を何冊か紹介しているけど、そんなもの用意しておくくらいならそこに合鍵を隠しておけばすむ話じゃんって思わない?

ただ、なじみがなくてピンと来ない作品が多いのも事実。
誰か、日本人向けのこういう事典を作ってくれないかなあ。

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2019年09月04日

Posted by ブクログ

ネタバレ

悩みの解決に役に立つ、立たないは別として(多分立たないけど)、色々な本がその簡単な内容とともに紹介されているので、興味がそそられて大変楽しい。

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2018年10月02日

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