あらすじ
日々進化するデジタル社会を背景とした世界の教育現場において、日本の学校でも1人1台のタブレットが支給される授業が増え、カーンアカデミーや産学官の学びの連携プロジェクトの広がりなど、子どもを取りまく学びの環境が大きく変わってきています。
予測不可能な未来を生きる子どもたちに、教育する側であるわたしたち大人は、今までのやり方にこだわることなく、目まぐるしい変化に柔軟に対応しながら、子どもたちが国際化、情報化社会を生き抜いていくために必要な学びを得る環境をつくり続けていかなくてはなりません。
本書では、未来を「想像する心」と「創造する力」を持った子どもたちを育てる学びの場とはどのような環境か模索されるなか、フラットでオープンなMITメディアラボの環境を手本に、世界中をまわって「チルドレンズ・ミュージアム」を見てきた著者が、そのプラットフォームとなるNPO法人「CANVAS」を立ち上げてから11年、子どもたちの興味・主体性を引き出せる「場」と「道具」作りに奔走してきたプロセスをたくさんの具体例とともに紹介し、これからの新しい学び場つくりについて提案しています。子どもたちが「学び方」を身につけることで、「学びのスパイラル」が起こることを目指しています。
未来の宝である子どもの前途が、創造力と表現力にあふれた輝かしいものであることを願うすべてのひとに読んでほしい1冊です。
感情タグBEST3
Posted by ブクログ
のりこです。こてっちゃん♪から頂きました!
小学校一年生の息子がいますが、息子に身につけて欲しい力については漠然としか考えたことがありませんでした。何しろ、加速度的に変わりゆく世の中は、既に5年10年先でさえ予測不能と言われています。
そんな時代に子供達に身につけて欲しい力って??
筆者の石戸奈々子さんは、21世紀スキルとは、「かんじる力」「かんがえる力」「つくる力」「つたえる力」であるとし、それらのスパイラルを基本とする、主体的で創造的なワークショップを開発・実践されています。
この著書では、そのワークショップや、海外の様々な大学・機関での取り組みの豊富な事例の紹介だけでな、子どもたちへの豊かで創造的な、新しい学びの場をつくる10個のヒントが惜しみなく書かれています。
例えば、家庭、学校、地域で。
試してみる価値は充分にあります。
全ての子育て中の方に、一読をお勧めします!
こてっちゃん♪、ステキな本との出会いをありがとうございました!
Posted by ブクログ
創造11周年を記念に纏められた1冊。代表の石戸さんの研究や実践の成果、未来の子ども達への想いがぎっしり詰まった、読んでいてワクワクが感じられる内容でしたぁ!
冒頭のキーワード“想像を創造する!”は私も好きです。親こそが、もっと寛容な気持ちを持って、子ども達と一緒に豊かな心を育むべき。私も子どものハートを掴むようなファシリテーターになりたい!息子と実践したいと思います!
Posted by ブクログ
一番頭の柔らかい子供の創造力を
簡単に以下のように定義する
1)自分、または仲間と学び取る力
2)問いを作る力
3)そして形にする力をつける
この中には、他人とのコミュニケーションだったり、違いを理解することだったり、可能性を探すマインドだったり、
複数の項目が入ってくる。
これらを子供たち自らが進んで学び取り、お互いに学び合うような力をつけるには
大人はどのような仕組みや環境を意識して
共に過ごしていけばいいんだろう?
それらのヒントが、世界のクリエイティブラボのチャレンジを事例に散りばめられていると思う。
格段特別なことはない。ちょっとしたことの意識や、関わり方を工夫すればいい。
それで、自分の力を信じ、周りの助けを信じて、前に進むエネルギーを作り出せるなら
コンセプトだけを保ちつつ
いくらか工夫してやってみる価値はあるんじゃないだろうか
Posted by ブクログ
デジタルネイティヴの子どもたちを相手に、教材の工夫次第で、子どもたちがもつ様々な力を引き出すことができると実感。従来の教育方法から転換する時期にきていると感じているので、本書で紹介されていた図工やプログラミングの事例をどうアレンジしていくか考えさせられた本。
Posted by ブクログ
子どもの教育は読み書きそろばんの基礎基本を徹底させることがもっとも重要、という考えの僕も、一方でこういった働きかけも重要であることはよく理解できる。
で、せっかくこれだけいろんな機器が発達しているのだから、それらを活用しない手はないよね。
単に「新しい」ってだけで拒絶する人もけっこういそうだけど、個人的にこの流れは歓迎しているんだよね。
読んでいてなんだかワクワクする。そして、いい時代になったなあと思う。