あらすじ
この女は何者 か? なにゆえ冥界から解き放たれたのか?
冥界に魅入られし人々を嗤う鬼の謎を、捜一八係の鉄仮面・東條有紀が追う。渋谷区宮益坂で発生した通り魔事件に巻き込まれた被害者は四人、うち三人は死亡し、ただ一人生き残ったのは、乳房に般若の刺青を刻んだ若く美しい女性だった。しかし、意識不明となって生死の境を彷徨う彼女は身元に繋がるような物を所持しておらず、警視庁捜査一課の東條有紀は、被害者の刺青から身元の特定を試みる。そして彫師の情報を得て被害者の戸籍に辿り着いたものの、そこには不可思議な記載があった。
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Posted by ブクログ
タイトルからしておどろおどろしいオカルトミステリ。正直言うと、事件の真相はすべて論理と科学で解明されるのだけれど。それでもおぞましく恐ろしい物語でした。ホラーめいた雰囲気は十分すぎるほどにあります。
凄まじい刺青を纏った謎の女性。年齢に合わないその容姿と、そして新興宗教団体に関わる犯罪の気配。とてもスリリングで、読む手が止まりません。途中からのあまりに恐ろしい展開にも絶句。これなら超常現象オカルトのほうがまだましだったかも……? 「美魔女」の真相もまさかそんなことだっただなんてっ!
そして事件が解決したかに思えても、最後の最後まで気の抜けない展開。案外早く読めてしまったのだけれど、読みごたえはたっぷりでした。「鉄仮面」東條刑事もかっこいいなあ。
Posted by ブクログ
これは凄いな――。エグイと言う表現すら生ぬるいかも?
樹海ビジネス、本当にあるんじゃないかと思えてきた。
それにしても、出版社はちゃんと校正してるのか? 作者に失礼だろ。誤字が少なければ☆5だったんだけど――。
Posted by ブクログ
げ、るーん・・・ぐ、グロい・・・久々に本読んで食欲失くしたわー。。。
あ、でも、めっちゃおもしろくて、一気読みでしたけどw
元刑事の探偵・槇野と警視庁捜査一課の女性刑事・東條の二人が活躍するシリーズのスピンオフで、今回は東條刑事が大活躍~♡
ところで、あの女性・・・やっぱり死刑になるのかしらん?
だったら、もっと死刑になって欲しい人、いっぱいいると思うんだけど?
基準、よくわかんないよねー?
ま、自殺はやめた方がいいよね、うん。
心神耗弱で発作的にってこともあるけどね。
男にフラれて自分が死ぬくらいだったら、相手の男を殺しちゃったほうがいいかもねー?w
Posted by ブクログ
槙野・東條シリーズ3作目。
渋谷で発生した通り魔事件に巻き込まれた被害者4人のうち、3人は死亡し1人生き残った女性。彼女の乳房には般若の刺青が。意識不明となり生死の境を彷徨う彼女は身元特定のため槙野に彫師を紹介してもらうが…。
今回は東條さんメインのお話でしたが、まぁ面白かったです。
Posted by ブクログ
槙野&東條シリーズのスピンオフ?今回は槙野の出番はほとんどなく、東條が山梨県警と富士山麓の樹海で起きている失踪事件の謎に迫る。
渋谷で通り魔事件が発生。一人だけ生き残った女性の身元は分からないものの、鬼の刺青を体に入れていた。
同時期に樹海で、若い女性の遺体が発見される。
渋谷の女性の身元を探っていた警視庁の東條と、樹海の事件を担当していた山梨県警の2人の刑事は、ある宗教団体に行きつく。
樹海で起きていたと思われる連続拉致事件、関係者の年齢不詳な容姿など、物語が進むほど、最初の事件の内容がどこへ行ったやら…と言う感じ。
今までの作家の作品よりは、後半の急な事件解決はなく、全体的にまとまっていた。背景にあるオカルト部分も、今回は無理がない。解決に至る部分のトリックも、何となく納得。
東條が暴走しないのも、やはりシリーズではなく、スピンオフなのかも。そうなると、やはり導入部分の通り魔事件だけが浮いている気がする。
Posted by ブクログ
槇野康平・東條有紀シリーズ、3作目。
シリーズとは言えど、今作は東條有紀一人がメイン。前2作を読んでいて、探偵と警察の捜査が上手い具合にハマっているなぁという印象だったのだが、今作はほぼほぼ警察捜査のみ。事件のショッキングさ、グロさ等、ストーリー的には悪くないのだが、正直なところ、探偵槇野が登場して来ない分、今作は警察捜査しかないのに、その肝心の警察捜査に全くリアリティを感じなかった。民間の探偵捜査だと、勘を頼りにぐいぐい進めていくのもアリだと思うけど、、、警察捜査に違和感だらけで、描写が何だか素人っぽい。これまでこの作家さんの作品を読んできた時にはあまり感じなかったんだけどな、、、。まぁ、致命的なものも含めて、この1冊に誤植が相当数あるので、校正が上手くいってなかったのかもしれない。シリーズのコンセプト自体は好みなので、次作に期待します。