あらすじ
聖地・熊野の中心は「熊野本宮大社」「熊野速玉大社」「熊野那智大社」の三つの神社。 熊野は、古くから伊勢と並び崇められた一大聖地で、誰もが一生に一度は訪れたいと願う憧れの地であった。 だが交通の便が良くなった現代でも、熊野は遠い霊地。その熊野に、人々は何故、惹きつけられ、平安の頃から「伊勢に七度、熊野に三度」といって、危険を顧みず、「蟻の熊野詣で」といわれるほど、こぞって参拝にでかけたのか?平成26年に世界遺産「紀伊山地の霊場と参詣道」登録10周年を迎え、ますます注目を浴びる熊野三山をグラフィックに詳しく紹介する。
※この電子書籍は2014年11月にJTBパブリッシングから発行された図書を画像化したものです。電子書籍化にあたり、一部内容を変更している場合、一部、記事や写真などが収録されていない場合がございますので、予めご了承ください。
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Posted by ブクログ
来月、熊野に行くので事前学習。
熊野に行くのは9年ぶり。
でも、不思議なことに覚えていないことが沢山。。
今回は、しっかり熊野を堪能してきたいものだ。
本書では、幾度も「蘇る」という文字が出てくる。
『 熊野は、"蘇り"の力を持つという。 熊野の地は黄泉の国であり、ここから帰れば蘇るのだと。』(6頁)
『 黄泉といういわは混沌の場に入ることで、過去への執着も未来への不安も、意味を失ってしまう。「今」「ここ」という、誰にも乱しようのない時空に、二本の足で立っているのだと自覚できる。蘇りとは、単なるリフレッシュではない。魂レベルでの原点回帰なのだ。そして、黄泉から帰ったイザナギが、最も尊い神を産んだことを、魂で追体験することなのだ。熊野という場で、中今に立ち、ここから三貴神の如く未来を輝かすことにこそ、黄泉帰りの真髄であるのだ。』(12頁)
熊野の印象は、那智の滝、コトビキ岩、花の窟など、自然物を御神体とする場所が多いと思っている。
それは、日本人が古くから持つ、自然への畏敬の念を感じる。
『そもそも熊野は自然崇拝信仰で知られる地。本宮が木の聖地なら、新宮(熊野速玉大社)は巨岩に神が降り立った、海の聖地、那智は大滝を御神体と仰ぐ、水の聖地である。』(25頁)
人間は、自然から生まれたものであり、自然の一部である。
だからこそ、自然の聖地である熊野に行くことだけで、黄泉帰るのかもしれないなと、読み終わって思ったり。
さて、今回は、しっかりと熊野から蘇って来れるかな?