あらすじ
オプションにはよく言われるいろんな定説がある――「買ってさえいれば、そのプレミアム以上の損失はなく、利益は無限大である」「オプションとは売り方が有利なので、黙って売っていさえすればよい。買うのは素人、売るのがプロなんだ」「いやいや買えばリスク限定とか、売れば儲かるとではなく、利益が保証された裁定取引のスプレッドを見つけることが重要」………。
これらの説はどれが正しいのだろうか? それとも、すべてが正解、それともすべてが間違っているのだろうか?
著者カプランは、オプション取引では世界的第一人者である。カプランは、上のどの戦略も否定している。どんな投資でも同じように、その戦略には「売買の優位性」がなくては、決して儲けることはできないのだ。オプションには株や先物の売買と比べ、実にさまざまな戦略プランを立てることができ、リスク・ヘッジの仕方も多様を極めている。
しかし、オプションの理論を説明したり、机上の論理を振り回した本では、実際の売買には何も役に立たない。著者のカプランもそのことに悩まされていた結果、実践に役立つ本を、自らの売買経験を元に書いたのが、この『カプランのオプション売買』である。
オプションで勝つため、「売買の優位性」とかは何で、またそれをどのように見つけ出してくるのか、どのような相場ではどのような戦略が有効か、予想に反してマーケットが動いても利益にする方法、損失を少なくするリスク(マネー)・マネジメント、コンピューターの有効活用の仕方――などが満載されている。
日本の投資分野で、最も立ち遅れているものの一つが「オプション」市場である。しかし、それは近い将来、最も発展する可能性を秘めたマーケットであるとも言える。本書は、売買の優位性を知るための究極の本であり、そんなマーケットにも対応できる戦略を説明・解説した日本で初めての本である。
また、インターネットなどの通信技術の発展により、海外の活発なオプション市場への投資が目前に迫っている。投資がグローバル化しようとしている今、その夜が明ける前に読んでおかなければならない一冊といえる。
あなたがこの本を読み、「オプションは難しくない」ということが分かったとき、あなたはオプションのプロフェッショナルへの第一歩を歩み始めることになる。
感情タグBEST3
Posted by ブクログ
レシオスプレッド=外のボラが高いとき、買い1枚に対し、外を2枚売る。クレジットになるように。
カレンダースプレッド=期近のボラが高いとき、期近のほうが高い傾向がある=期近を売って期先を買う。
先物を買う代わりに、アットを買って、アウトを売る。またはその反対。
カバードコールの変形パターン=コールの買い、アットのコールを買い、アウトのコールを2枚売る。差し引きゼロになるように。
トレンドを測る=5日と10日の移動平均線の傾きと上下でトレンドがある時期、ない時期を測定する。5%以上の収益を上げたものをトレンドのある時期、とすると、2/3はトレンドのない時期になる。
今はもっとトレンドが形成されにくい。
インザマネーのオプションを買う=先物を買うよりリスクヘッジされている。ストップロスの必要がない。インザマネーを買って、アウトを売る。アウトのほうが15%程度割高に評価されていることが多い。買うならインザマネー。
期近のボラが高いときカレンダースプレッド。期近が満期になったら、買いを残して、アウトを売る。
原資産のストップロスのためにオプションを買う。
カバードオプション。
プットの買いとコールの売りで、原資産の売り。
Posted by ブクログ
オプションの売買について実践的に書かれた数少ない本。
この本を読めば、オプション売買で如何に損をするか、そして利益を出すためには、どのような条件が必要かということがわかるはずだ。