あらすじ
トレンドフォロー派の多くが悩まされる出動初期のだましを逆手に取る手法「タートル・スープ戦略」をはじめ、窓空けの後、その当日から数日の間に起こることやニュースに対して激しく動くマーケットの反応─決してシステム化できない多くのパターン認識─が株式市場・商品市場について詳しく書かれている。
特に圧巻なところはチャート上のパターン認識を満載しただけでなく、いつどこで仕掛けて、どこで仕切るか、または損切るかについてのポイントが、具体的かつ、明確に書き記されていることだ。
本書では、25にもおよぶ有力な戦略が紹介されている。これらは株式や先物市場で、あらゆる銘柄で有効なものばかりである。また、「短期売買入門」の1番の神髄は、21世紀になってもコンピューターをまったく必要としないと公言していることだろう。法示やシグナルは、機械的システムよりも人間の方がはるかに正確で有利さを持って判断できるとしているのだ。あなたがこの本を一読したならば、これが「短期売買のバイブル」と称されていることが、単なる宣伝文句でないことがわかり、興奮するはずである。
この本の中の戦略を一部紹介しよう。第4章のタートル・スープ戦略は、スイング・トレーディングの概念を代表するものである。動きのあるパターンでは、相当利益を上げる可能性を持つ。
1980年代、タートルズ(Turtles)としてその名を知られるトレーダー集団が、過去20日間の値段のブレイク・アウトを基本手段としたシステムを使っていた。このシステムは長い目で見た場合その手法は機能し、利益を産むことになる。しかし、多くのだましのブレイク・アウトによって、引かされ幅はかなり大きくなり、低い勝率になってしまうことがあった。まさに、ここにタートル・スープの好機がある。これこそ、順張り派の出動初期のだましを逆手に取る、短期売買の奥義と言われているすばらしい手法なのである。
感情タグBEST3
Posted by ブクログ
私は「ANTI」が好きです(笑)。
トレードを職にしていないので、システムトレードをプログラムするのが精一杯ですが、本職にしていれば、この本に載っているテクニックは是非利用したいと考えるでしょう。
「ANTI」などで利用されているのストキャスティクやADXは、トレンドの始まり、反転、ひとつの山の終了などが見てとれるので是非利用したいのですが、システムトレード上に反映させるのが難しいのが残念です。早くネタを習得して食べていけるようになりたいものです。「マーケットは簡単には儲けさせてくれない」は私には役立つ格言です。
Posted by ブクログ
[ 内容 ]
本書はマーケットを問わず、短期トレードの教科書の決定版であり、優れたトレーダーによって公開された売買技術やマーケットに対する考え方の結晶である。
[ 目次 ]
1 試し(タートル・スープ;タートル・スープ・プラス・ワン ほか)
2 押し/戻り(アンチ;聖杯 ほか)
3 クライマックス・パターン(鞭打ち;3営業日以内に窓を埋める反転 ほか)
4 ブレイク・アウト・モード(値幅収縮;ヒストリカル・ボラティリティがトビー・クラベルの条件に適合)
5 相場を考える(スマート・マネー・インディケーター;再びトレード管理について ほか)
[ POP ]
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[ 関連図書 ]
[ 参考となる書評 ]
Posted by ブクログ
順張りの雄「タートルズ」をスープにして飲んじゃおうという「タートルスープ」。非常に有名な手法だが、内容はそれだけじゃない。高いだけの事はある本。(でも、やっぱりちょっと高いかな? これは出版社の品位の問題では? それにしても、中古本もあまり値崩れしないのはさすが。こんな本、やはりめったにありません。)