あらすじ
すべてのプレイヤーが負ける必要のないゲームで金を失っている。それをもたらすのは、知識の浅さや経験不足だけではない。感情・心理状態から来る内なる要因は知識以上に時に結果に大きく作用する。
本書では、そんな心理的側面から勝つための思考法を伝授する。そのカギとなる考え方は、次の7つ。
さまざまな現実を理解し受け入れる
長期的視野でプレイする
金を儲けることよりも正しい決断を下すことを優先させる
金への執着を捨てる
自尊心を持ち込まない
あらゆる感情を決断から排除する
分析と改善のサイクルを継続的に繰り返す
ポーカーの世界は、実世界の過酷で残酷なバージョンだといえる。我々が社会で与えられているような安全地帯は、ポーカーには存在しない。全ての最適でない決断、ミス、筋の通らない考え、そして勘違いは、ポーカーテーブルでは命取りになる。
それらのミスや誤解は、常にあなた自身のせいだ。それをごまかすことはできない。そんなことをしても、単に自分をごまかしているにすぎないからだ。相手を非難することなど意味がない。
経験豊富なプレイヤーには世界を非常に明晰な視点で、幻想をすっかり排除したうえで、とらえている人が多い。ポーカーを上手くプレイするための問題処理能力は、他のどんなゲームでも、仕事でも、人生でも同様に求められる。実際、第2章にある「賭けの考え方」は、ちょっと書き換えれば、素晴らしい人生の思考習慣になる。
本書が教えることをしっかり学びさえすれば、ポーカーにとどまらず、あなたの人生にプラスの影響をもたらしてくれるだろう。
第1章 はじめに
第2章 賭けの考え方
第3章 本能を乗り越える
第4章 バッドビートとビッグポットを逃すこと
第5章 ダウンスイング
第6章 ティルト
第7章 バンクロール管理
第8章 対戦相手の心の中へ
第9章 応用編
第10章 ポーカーと人生
感情タグBEST3
Posted by ブクログ
ポーカーのマインドセットを解説した本とされていますが、賭け事だけでなく、ビジネス・ゲーム・人付き合いなど応用が効く内容となっています。
負けが嵩んだときの対処法やイライラしたときの考え方(非効率なプレイをされて負けたとき等)、対戦相手のタイプ別戦術(ブラフの有効性等)は類書を見たことがなく、興味深く読めました。
Posted by ブクログ
ポーカーだけでなく、ビジネスや人生などにも活かせる内容。
特に、正解を求めるのではなく、“正しい判断を優先させる”というのは非常に大切だと認識させられた。
Posted by ブクログ
勝つために必要なのは執念でも情熱でもなく平常心。そして集中力。
とかくギャンブルもしくはお金に関わることはたいていの人は冷静さを欠き、人生を浸食していく。
勝つための戦略ではなく、勝って生きてくための心理が丁寧に書かれている。
勧められて読んだ本だけれど、ポーカー以外にも十分応用できる心理。
ポーカーに詳しくないとこの本自体を手に取ろうと思わないだろう。
しかし人生にも十分応用でき、かつ本題であるポーカーの勝負について逸脱していないところに好感が持てる。
大抵のビジネス書はエッセンスを無理やりビジネスや人生に結び付けようとしているからだ。
少しでもポーカーに興味があれば、用語を自分でネットで調べながらでも読む価値はある。