【感想・ネタバレ】裁量トレーダーの心得 スイングトレード編 ──押しや戻りで仕掛ける高勝率戦略の奥義のレビュー

あらすじ

相場の世界では、デイトレード時代が終わりを静かに告げようとしている。では、バイ・アンド・ホールド時代の到来かと言えば、今の世の中は不透明感と雑音に満ちあふれている。そこで、ランドリーが提唱するのがポジションを2~7日間維持するスイングトレードだ。
トレンドを見極める技術を身につけ、押しや戻りのあとにトレンドの方向に相場が動き始めたときに仕掛ける――これこそがだれにでもできる初心者脱出の第一歩である。
「ある年は儲かったのに、翌年は損をした」「相場全体が上がっているときは利益になったけれど、そうでないときは儲からなかった」。自分の天性のカンだけを頼りに直感トレードをしていては、早晩、市場から退場を余儀なくされる。そのため、現代では裁量トレードと言っても、最低限の売買ルール(広義の意味での「トレードシステム」)は必須である。それは高度な理数系の知識を持った者だけが理解できるものではない。本書でランドリーが書いている売買ルール・戦略・手法やそれらの考え方とは、一般のトレーダーたちのだれもが理解でき、明日から実行できるものばかりだ。
本書には低リスク・高リターンの戦略や手法が多く紹介されているために、「トレード戦略マニア」にとってはインスピレーションを得るものがあるかもしれないが、本書の最終目標とは、規律を守る普通のトレーダーがどんな相場つきでも一貫して利益を上げられるようになることだ。
本書では、トレンドの確定方法を伝授し、正しい銘柄選択と資金管理を実行すれば、スイングトレードの神様が降臨してくれることを明らかにしている。そのほかに、スイングトレードの高勝率パターン、ボラティリティを利用して仕掛けるパターン、マーケットタイミングについて、オプションの利用法、トレーダーの心理や規律について、これから相場を始める方や初級レベルからの飛躍を目指す方にも分かりやすくコンパクトにまとめられている。

著者 デーブ・ランドリー(DaveS.Landry)
TradingMaekets.comの共同設立者兼定期寄稿者。ルイジアナ大学でコンピューターサイエンスの理学士、南ミシシッピ大学でMBA(経営学修士)を修得。20年以上にわたって、独自に考案したトレーディング法で成功を収める。公認CTA(商品投資顧問業者)のセンシティブ・トレーディングやヘッジファンドのハーベスト・キャピタル・マネジメントの代表で、2/20EMAブレイクアウトシステムなど多くのトレーディングシステムを開発。また、多くの雑誌に寄稿し、著作も『裁量トレーダーの心得初心者編』(パンローリング)や『デーブ・ランドリーズ・10ベスト・パターンズ・アンド・ストラテジーズ』などがある。

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Posted by ブクログ

ネタバレ

2~7日間保有するスイングトレードの手法を中心に書かれた実践的な書。
トレンドに必要な条件
ADXが30以上、+DMI>-DMI(上昇時)、直近2ヶ月間の新高値。
手法
利食いはすべての手法で高値付近で半分利食い
残りは建値でロウソク足の安値でトレール
1.押し目買い
 3~7日高値を切り下げているところを探す。
 翌日の高値を超えたら買い
2.トレンドノックアウト
 直近2本は下落。
 その後高値更新で買い。
3.ダブルトップノックアウト
 3取引日以降に新高値をつけダブルトップになる。
 その後2本の下落を確認。
 高値超えで買い。
4.トレンドピボット
 押しの後高値更新するが再度安値更新。
 高値更新した足を再度超えたら買い。
5.ボウタイ(トレンドの条件は不要)
 10EMA,20EMA,30EMAが一点に集まった後広がるのを確認。
 安値が切り下がるのを待つ。
 高値更新で買い。
 20EMAを下回ると注文はキャンセル。
6.中段保ち合いのダブルボトム
 トレンド中の持ち合いでダブルボトム形成を待つ。
 ダブルボトム右側の高値を超えた足をさらに超えてくるところで買い。
7.中段保ち合いのカップアンドハンドル
 1~4日で急落安値更新。
 その後横ばい。急落前の水準まで上昇。
 再度2~4日押す。押しの深さは50%程度。
 高値超えで買い。

その他
6日/100日のHV(ヒストリカルボラティリティ)
が50%を下回れば平均に戻りやすく急上昇しやすい。

マーケットタイミングの項はTRIN指数や3-10オシレーター、VIX指数など
マイナーなものを使うためあまり現実的でないような気がします。

その他オプションやメンタルのことについて少し触れています。

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2016年02月27日

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