【感想・ネタバレ】実践 生き残りのディーリングのレビュー

あらすじ

相場とは何かを追求した哲学書
トレーダー/投資家には、そのレベルや立場に応じ、乗り越えねばならない「壁」がある。例えば「仕掛けと仕切りに恐怖を感じる」という壁、「どれくらいポジションを維持したらよいか分からない」という壁、「自分の技法が通用しない期間が長く続いている」という壁・・・・・・。実にさまざまだ。

本書『実践生き残りのディーリング』は、そうした壁に挑もうとする人々に格好のアプローチを提示しようとする哲学書である。「相場とはどのような性質のものか?」「どのような種類の人々が参加しているのか?」「どうして価格が動くのか?」「どのような対応ができるのか?」など、相場の謎を解くための概念が100項目にわたって著されており、自分がどう相場に向き合うべきか啓蒙してくれるのだ。

事実、1990年の『オリジナル版』発刊以来、本書は多くのプロのディーラーに座右の書として愛読され続けている。これは本書で展開される「矢口理論」が相場の本質を鋭く突いているからにほかならない。

今回の『実践生き残りのディーリング』は「株式についても具体的に言及してほしい」という多くの個人投資家たちの声が取り入れられた「最新版」。プロだけでなく、これから投資を始めようという投資家にとっても、自分自身の投資スタンスを見つめるよい機会となるだろう。

第一章 相場とは何か
第二章 自己資金の性質とそのリスクを理解する
第三章 機先を制す
第四章 価格変動の本質
第五章 見切りと再起


豪州メルボルン大学卒。日米欧の大手金融機関の為替、債券のディーラー、機関投資家セールスとして東京、ロンドン、ニューヨークの三大市場に勤める。2002年5月、株式会社ディーラーズ・ウェブ創業。証券投資顧問業、関東財務局長第1647号。
著書『生き残りのディーリング』、『なぜ株価は値上がるのか?』、『矢口新の相場力アップドリル(為替編)』など多数。

...続きを読む
\ レビュー投稿でポイントプレゼント / ※購入済みの作品が対象となります
レビューを書く

感情タグBEST3

Posted by ブクログ

正直自分には難しい内容で、デイトレード等のプロ投資家の心得みたいな項目が多い。出てくる単語もテクニカルものもあり、理解不足で消化しきれないものもあった。

そんな中で概ね感じたことは、相場における重要点はポジションをどうとるか、損切りは自分の基準を設けて欲張らず適切に行うべし、相場を観察し節目(高値・底値)と感じるタイミングでは行動(利食い・買い増し)を実施する、といったところでしょうか。
最後の20章ほどは精神面・相場に参加する意義みたいなことを熱く語られているし素人な自分でもするするっと読み進められた。

要は投資に身を投じある程度経験を積んでくると実感が湧いてくるんだろうという感触です。なにはともあれ、始めようかな。

0
2019年11月08日

Posted by ブクログ

テクニック論はほとんどないが、市場に向かう際の心構えを100点書いたもの。一部個人投資家には難解なところもあるが、折に触れて読み返したい良著。

0
2016年02月25日

Posted by ブクログ

[ 内容 ]
トレーダー/投資家には、そのレベルや立場に応じ、乗り越えねばならない「壁」がある。
例えば「仕掛けと仕切りに恐怖を感じる」という壁、「どれくらいポジションを維持したらよいか分からない」という壁、「自分の技法が通用しない期間が長く続いている」という壁…。
実にさまざまだ。
本書は、そうした壁に挑もうとする人々に格好のアプローチを提示しようとする哲学書である。
「相場とはどのような性質のものか?」「どのような種類の人々が参加しているのか?」「どうして価格が動くのか?」「どのような対応ができるのか?」など、相場の謎を解くための概念が100項目にわたって著されており、自分がどう相場に向き合うべきか啓蒙してくれるのだ。

[ 目次 ]
第1章 相場とは何か(世の不条理が狙い目;初めに言葉ありき―シナリオを立てる ほか)
第2章 自己資金の性質とそのリスクを理解する(敵を知り、己を知る;自己のポジションを診断する ほか)
第3章 機先を制す(シナリオをたてたら、機先を制す;自分の間合いで戦う ほか)
第4章 価格変動の本質(プライスアクション理論;価格変動の本質―タペストリー第一理論 ほか)
第5章 見切りと再起(見切りと再起;損切りの徹底 ほか)

[ POP ]


[ おすすめ度 ]

☆☆☆☆☆☆☆ おすすめ度
☆☆☆☆☆☆☆ 文章
☆☆☆☆☆☆☆ ストーリー
☆☆☆☆☆☆☆ メッセージ性
☆☆☆☆☆☆☆ 冒険性
☆☆☆☆☆☆☆ 読後の個人的な満足度
共感度(空振り三振・一部・参った!)
読書の速度(時間がかかった・普通・一気に読んだ)

[ 関連図書 ]


[ 参考となる書評 ]

0
2010年08月10日

Posted by ブクログ

非常にいい本なのだが、ブ厚い。何度も同じことを主張されます。
1章は読むまでもないです。5章は完全保存版です。

**以下、刺さった言葉**
・奇をてらわずに地に足をつける。私たちが狙うのは奇ではなく、機なのです。

・トレンドに逆らう形でポジションが膨らんでいった窓開きは埋められます。反対にトレンドに沿ってポジションが閉じられて行く窓開きは埋められない。

・評価損はどこまで大きくなるか分からないから損切るのと同じ理由で、どこまで育つか分からない評価益を中途半端に利食うことはないのです。

・相場は理性(割安を買って割高を売る。逆にいけば損切る。利食いはできるだけ引き延ばす)だ。
・損切りに関しての自分の判断力など信じてはいけません。評価損は生きてますが、現実損は過去の損なのです。

・損切りとは儲けるためのコストです。損切りを早く、こまめに行ってコストを下げる。切った損はそれ以上には膨らみません。10回買えば、うち5回は上昇します。勝負はそこでするのです。

・損切りの場所は通常の価格のぶれをどれほどとみるかで決めるべきです。反対に利食いを限定してはいけません。損切り幅の2倍で利食うというのは、あくまで最低限の目安です。反転の兆しが見えるまで引っ張る気持ちが必要です。

0
2011年02月18日

「ビジネス・経済」ランキング