あらすじ
「身体からでいいから、俺に落ちて」
恋愛なんてしないはずが、エリート警察官に溺愛されて……
「俺に依存してほしいんです。俺だけ必要としてほしい」
学芸員として働く香凛の父は絵画の贋作師。生い立ちの負い目から、他人と深く関わることを避けてきたのに、常連客でイケメン警察官の藤田から猛烈なアプローチを受ける。「閉じ込めたいな。俺以外の目に触れないところに」熱の籠もった視線に感情は乱れ、ダメだと思いながらも藤田に惹かれていく香凛。だけど、彼との出会いは仕組まれたもので…!?
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Posted by ブクログ
美術館で働くヒロインと、キャリア警察官のヒーローによる、少しミステリー要素のある溺愛ストーリー。
父が贋作作家だったという過去を抱え、人と深く関わることを避けてきたヒロイン。そんな彼女に近づいたのは、捜査のために接触してきたはずのヒーローだった。最初は目的ありきの関係だったはずなのに、次第にヒロインに惹かれていき、気づけば逃がさないように囲い込むような執着を見せていく展開が印象的でした。
冷静で頭脳派なヒーローが、策略を巡らせながらも本気で恋に落ちていく過程がとても良く、特にヒロインにハマってからの独占欲や執着の強さはかなり好みでした。言葉の端々に滲む「逃がさない」という意志がしっかり感じられて、終始ニヤニヤしながら読んでしまいました。
一方でヒロインも、過去の傷や父への複雑な想いを抱えながらも、自分の気持ちと向き合っていく姿が丁寧に描かれていて良かったです。父に関する真相が明らかになるシーンは切なく、家族の愛情が感じられる描写には胸がじんわりしました。
また、美術や絵画に関する知識も物語に自然に織り込まれていて、「黒を使わない油絵」や赤外線で下描きを見る技術など、読んでいて興味深く学びになる部分も多く、恋愛だけでなくストーリーとしての厚みも感じられました。
策士なヒーローがヒロインを追い詰めながらも、最終的には深い愛で包み込んでいく“独占愛”がしっかり堪能できる作品で、執着系ヒーローが好きな方にはかなり刺さる一作だと思います。