あらすじ
キャスター出身の女性政治家・松嶋玲子。少子化対策担当大臣として奮闘するが、夫の敏腕トレーダー・圭とはほとんど会話がない。そんなある日、総理が倒れ、予期せず総裁選に出馬する羽目に――。玲子は魑魅魍魎蠢く永田町を浄化し、未来への礎を築くことができるのか。日本の政界に巣くう諸悪の根源を徹底的に炙り出す、痛快政治小説!
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Posted by ブクログ
『永田町のシンデレラ』
主人公の魅力⭐️⭐️⭐️⭐️⭐️
政治の表と裏⭐️⭐️⭐️⭐️⭐️
派閥政治への挑戦⭐️⭐️⭐️⭐️⭐️
□物語
与党が野党に転落し、苦難の末に政権に返り咲いた激動の時代に、予期せぬ形で総裁選に挑む女性政治家
□華麗なる転身と、孤高の覚悟
主人公は、華やかな女性キャスターから政治家へと転身した人物です。大きな派閥を持ちません。
外資系ディーラーの夫との間に子供はおらず、政治に全てを賭けています。
□四番手からの奇跡、緊迫の裏舞台
物語は、首相が病に倒れ、総裁選に四名が立候補する状況から加速します。主人公の票読みはなんと四番手。
誰もが「無理だ」と囁く状況から、彼女はどのようにして巻き返すのか?
その鍵となるのが、副総裁の派閥や無所属議員の取り込みといった、政治の裏側で行われる壮絶な交渉と戦略です。
□読みどころ
まさにこの「政治家同士の対話内容」にあります。
「本当にそうなのでは?」と彷彿させる、生々しく、時に冷酷な政治の駆け引きが、極上のリアリティとなって読者に迫ります。
□政治への期待
この物語は「もし、派閥に縛られない、国民の声を聴く政治家がトップに立ったら?」という、私たち一人ひとりが抱く「理想の政治」への願いを投影しています。
「政治を小説からアプローチしてみる、それもあり」。
政治のリアルと、理想を追い求めるヒロインの姿が交錯するこの作品。
ぜひ手に取って、永田町に吹き荒れる熱風を体感してみるのも面白いです。