【感想・ネタバレ】かたすみのきおく(2)のレビュー

あらすじ

高校1年生、住野は青木に恋をした。しかし、慣れない恋愛にのめり込んだ結果、愚行の連続、そして失恋。青木とのことは忘れたいという気持ちのまま高校を卒業し、就職して東京で平穏で平凡な毎日を送っていた。そんなある夏の日、住野は隣に男性を連れた青木に偶然再会する――。

絶賛の声、続々!!

ページから波の音が聞こえるようです。
――安野モヨコ

圧倒的、夏感。
気だるい空気、じめじめした日、爽やかな熱風、じくじくと永遠に終わらないような夏の夜。あの感じが、そんな夏が、少年の焦燥感とバチバチにリンクして読み手を包んでくる。
冬に読んでも夏。
――石黒正数

想像のはるか斜め上をいく展開にいちいち驚かされるだけでなく、
謎の間合いやありえない表情でぐいぐい笑かしにくるのギャグ漫画家を殺しにきてませんか?
ストーリー漫画家に縄張りを荒らされるの本当に困ります。
こんなにハンサムたちが口を開けて呆ける漫画、しかも恋愛漫画(ですよね)、
見たことも聞いたことも夢に出てきたこともないです。
絵も話も異能すぎて思いっきり口開けて読ませていただきました。
――榎本俊二

住野くん、大丈夫だよ、大丈夫だよって気持ちでぐんぐん読んで、すっ、住野くん!どうなるの!ってなっていく。住野くんにも、誰にでもおこる青春の葛藤や痛み、期待から、住野くんだけの物語になっていく。
――雁須磨子

本作品は鎌倉が舞台ですが、私も海のある町で青年期を過ごしたので、湿気をまとった潮風を浴びると少し陰気臭くなることを思い出しました。住野くんもまた、湿度の高い恋をして、ジメリと嫉妬を漏らし、でもいつも素直で、とても素敵な男の子ですね。自分の居場所を見失いそうなときに、新聞記事の小さな欄から自分を見つけてくれた青木のことを好きになるのは、あまりに自然で、心地良い感情を覚えました。
――和山やま

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Posted by ブクログ

ネタバレ

タイトルの通り、あの夏が住野くんにとって『かたすみのきおく』になっていく物語だった。
10年前でも、20年前の出来事になっても、あの夏は時折光り心のかたすみにあった、というお話だった。

人と人との出会いは、海のようにたまたま流れた先で引き合って、流されてしまえば離れてしまうし、二度と会うことはないのかもしれないけど、そうした出会いで人は形成されていくのだと思えた。
別れとは悲しいだけではなくて、惜しむだけの人と重ねた『かたすみのきおく』が自分を作って、巡り巡ってまた流された先で出会うかもしれない、と人生の長さを楽しむこともまた一興だなと今は思っている。

青木さんが恋人に求めていた「自分を見てくれる」という要素は住野くんに備わっていたけど、住野くんは青木さんが惹かれるような突出した個性があるタイプではない。
反対に住野くんが惹かれる魅力が青木さんには備わっていたけど、青木さんは住野くんと親密になるタイプの人間ではない。

そんな2人が出会って流れて流された先で、お互い最期をあの『かたすみのきおく』と同じ海が見える場所を選び、「恋」という枠から抜け出した先で共に居られる結末はすごく美しいと思った。

ふとした時に思い出す記憶が、住野くんのように長い間でどんどん忘れていってしまっても時折胸を締め付けるような淡い記憶かもしれないし、青木さんのように夏の青さも湿っぽい暑さも鮮やかに思い出される記憶かもしれないけど、解像度は異なっても最期の選択は同じになった2人が愛おしい。

そう見ると、1巻表紙の青が映えた線がはっきりとした住野くんは「青木さんから見た住野くん」で、2巻表紙の褪せてぶれた青木さんと住野くんは「住野くんがいつまでも何度も取り出した"かたすみのきおく"」なのかな、とか色々考えた。

素敵な作品をありがとうございました。

1
2026年02月22日

Posted by ブクログ

大人になった住野くんと、相変わらずな青木さん、2人を取り巻く人間たちが、とても愛おしい。ラストシーンも含めてとても清らかな凪のような気持ちになりました。

0
2026年02月28日

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