【感想・ネタバレ】形而上学とは何かのレビュー

あらすじ

形而上学は既存のルールや秩序を疑い、世界の見取り図を丸ごと描きなおすメソッドだ。時間は存在するか。私たちに自由はあるか。物事の因果はどうやって決まるのか。同一性とは何か。この世界とまったく別の世界は存在するか――。論理学、認識論、倫理学と並び、古代ギリシア以来哲学の中心問題でありつづけてきた形而上学。その基本から最新論点までをわかりやすく解説。読んだ後には世界ががらりと違って見えてくる! 俯瞰的に、明晰に考え、メタ思考力を鍛える最良の入門書。

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Posted by ブクログ

難解な部分が多かったけれど大いに刺激を受けた。形而上の用語の成り立ちはコラムで説明されているし、テーマ毎に丁寧な解説がなされていて良書だと感じた。
形而上学では、何気に使っている用語(全体と部分、モノとコト、因果、自由、類似性など)が深掘りされていて、興味深いのだが、気持ち悪い面もある。
例えば、モノとコトに関しては、モノ主義、コト主義というそれぞれ極端な立場から理論の成立を試みているけど、現実とはかけ離れていて永遠に得られることのない解をさがしているようである。もちろんハイブリッド主義もあるけど、主流でもなさそう。極端の理論は危険とも感じる。ハイブリッドに解を収斂する努力をしたほうが現実世界には役立ちそうだ。経済学は現実離れした前提で新自由主義みたいなおかしなしそうを生んでしまった。学問の世界では社会への影響を良く考えてほしい。都合よく解釈する人が出てきそう。途中から本の内容と関係ないことを書いてしまった。

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2025年09月23日

Posted by ブクログ

「形而上学」という言葉を初めて知ったのは、高校時代(確か高1のとき)の現代国語の授業。
説明を聞いても今一つピンとこず、今まで来てしまったのですが、運よく(?)本書を目にしたので読んでみました。
ちなみに、上記の授業で聞いた内容は、この本を読む限りでは、若干的外れだったような気がします(記憶違いだったらごめんなさい)。

「形而上学とは何か」については、本書で理解できた気がしますが、本書の内容については、自分にはレベルが高すぎたようで、というか、馴染みがない考え方がたくさん出てきたためか、あまり理解できませんでした。
だからといって参考にならなかったわけではなく、形而上学の主題の立て方、とくに二元論的な議論の進め方については、なるほど、と思う部分が多々ありました。
が、議論の大枠にはついては「なるほど」と思えても、議論の詳細にはついていけず、文字を追うだけになってしまったページがたくさんあったのも事実。

とりあえず、参考文献がたくさん書かれてあったので、その中から、とっつきやすそうなものを見つけて、もう少し身の丈に合った形而上学の本を読んでみたいと思います。

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2025年10月17日

Posted by ブクログ

トピックの選定、それぞれの導入の手際のよさ、諸理論の取り扱いかた、全体の統一性、読書案内などどれをとってもこのサイズの入門書として適切であり、学部向け講義の教科書としても使いやすそうなつくりになっている。形而上学に限らず、現代哲学に関心のある初学者に広く推奨できる。

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2025年09月14日

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