【感想・ネタバレ】新装版 わたしが・棄てた・女のレビュー

あらすじ

大学生の吉岡が二度目のデイトで体を奪ってゴミのように棄てたミツは、無知な田舎娘だった。その後、吉岡は社長令嬢との結婚を決め、孤独で貧乏な生活に耐えながら彼からの連絡を待ち続けるミツは冷酷な運命に弄ばれていく。たった一人の女の生き方が読む人すべてに本物の愛を問いかける遠藤文学の傑作。(講談社文庫)

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Posted by ブクログ

ネタバレ

重たい話ではあるけれどそんなこと感じないくらい読みやすい。捨てた女シリーズで比べると舞姫よりもずっと心動かされる。主人公酷いことしてるのに主人公のこと嫌いにならないし納得感すらある。題名から想像する読後感と違う。女の子もみいちゃん的な感じで普通なら悲惨になる(実際内容的には悲惨かもしれない)けれど一味違う。

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2026年08月17日

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ネタバレ

ミツの純粋無垢で不器用な生き方に心掴まれた。主人公の吉岡がクズでミツが田舎生娘であるという単純な構図なのに、何度もミツの言葉に行為に心震わされた。ミツが不幸せな人を見るとたまらない気持ちになってしまうという性質、よく見かける。自分もそう。社会で生きづらいよなと思う。
特にミツがハンセン病と判明した時、昏睡状態、命からがら「吉岡さん」と発した場面にはウッとなってしまった。
後半部分は神の存在に関する記述が面白い。さすが遠藤周作。
重ねてにはなるがミツの死のやるせなさ、吉岡のクズではあるがクズに徹せない人間らしさに感動した。

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2025年08月14日

Posted by ブクログ

ネタバレ

NHKアナウンサー鈴木奈穂子さんが中学生の時に、読書感想文の課題図書だったと聞いて気になって購入。
人に優しくばかりして自分が犠牲に女性、好き勝手自由にして幸せを手に入れた男性。
自分なら中学の時にこの本の感想は書ける気がしない。

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2025年10月27日

Posted by ブクログ

ネタバレ

ラストが衝撃で、悲しかった。
読んでいて考えたのは、報いとは何なのか、運命とは何なのかということだった。悪いことをした人間が不幸になり、善良な人間が救われるわけではない。ミツの死も、何か大きな意味があるというより、理屈のつかない死がこの世界にはありふれているのだと思えて仕方がなかった。
だからこそ、ミツには何か決定的な出来事と出会わせてもよかったのではないかとも思う。たとえばたえ子の死のようなものを通して、ミツ自身が何かを受け取り、そこから生き方を選んでいく。その過程がもう少しあれば、ミツが作者の思想を背負っている人物には見えにくかったかもしれない。
書こうとしている人間の弱さのようなものは分かる。ただ、冷めてしまった。
ミツの死が特別な悲劇というより、どこにでもありうる死に思えたこと。その理不尽さが、良くも悪くもずっと残っている。

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2026年09月08日

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今でこそ、ハンセン病は不治の病ではないし、簡単に感染する恐ろしい病気ではないと理解されているが、ひと昔前までは親や友人、社会と隔離されまるで罪人かばい菌のような扱いを受けていた。弱い者やマイノリティを見つけると、人は差別したがる。表立って差別しなくても、今ならSNSで攻撃したりする。人間の持つ悲しい一面だ。

貧しく愚鈍でブスな森田ミツ。ハンセン病と診断され一度は隔離病院に入るが、誤診とわかり退院することになった。が、社会に戻っても居場所はない。結局病院に戻り修道女の手伝いをする。差別のない心優しい修道女は言う。「この病気は病気だから不幸じゃないのよ。今まで自分を愛してくれた家族や恋人にも見捨てられ孤独になるから不幸なの。でも不幸な人の間にはお互いが不幸という結びつきができるわ。たがいの苦しさと悲しみを分けあってるの。そんな交わりは普通の世間では見つけられないわ。考えようによってはここで別の幸福が見つけられるのよ。」一般社会で生きづらいミツは、ハンセン病院に自分の居場所を見つけたのではないでしょうか。

自分の性処理のためにミツと交わった学生吉岡の話が並行して語られている。ミツを小馬鹿にしながらも心の中のどこかで気にかけている。入社した会社の社長の姪っ子を嫁にするという計算高さも持ち合わせながら、遊びで一度だけ付き合った愚鈍な女に年賀状を書き、死んでしまったことを知って寂しさも感じている。吉岡もまた孤独な人間なのかもしれない。

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2026年08月29日

Posted by ブクログ

ネタバレ

森田ミツの自己犠牲的な優しさに胸を打たれた。また吉岡という男のやっていることはひどいことではあるものの、特別悪いことではないのに、ミツが最後まで一途に吉岡のことを想って死んでいくことでとても切なく感じだ

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2026年07月01日

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