あらすじ
小国で有名なSSランク冒険者パーティー『アルカナ』。
超強大な魔法ばかり扱う魔法士、ただの拳で地面を割るほどの戦士、空間を操作して後方を支援する補助職、ほとんどすべての外傷を癒してしまえる回復士、どんな相手でも一撃で仕留めることのできる暗殺者。
そんな凄腕達で結成されたパーティーが、ついに解散となってしまう。
その理由は――
「じ、実は私……エレリア国の第四王女なんですっ!」
パーティーリーダーのアイリスが、実は大陸一の国家の王女だったのだ。彼女は、再び貴族社会にもどってしまうことに。しかし、それぞれアイリスに恩を感じているメンバーはあることを考えた。
「そうだ! アイリスを王にするために僕達が陰で支えてあげればいいんだ!」
恩を返すために、こっそり気づかれないように支える。だが、『アルカナ』の面々はそれぞれクセが強い。
纏め役のアイリスがいなくなった今、“こっそり”などできるわけもなく――
「ねぇ、さっきから視線が凄くないかしら?」
「それって横にいる誰かさんブーメランパンツ一丁で歩いてるからだよね、きっと」
感情タグBEST3
Posted by ブクログ
「吉井明久共感」という帯で気になって購入。明らかに『バカとテストと召喚獣』を意識したファンタジーラノベだった。僕視点での物語とか、鈍感&難聴系の主人公とか、基本はバカだけどやる時はやります感だったりとか、セリフの途中で別の人のセリフが割り込んでくる感じとか、『バカテス』で既視感のある要素が満載だった。
ただ『バカテス』の魅力は、バカで最弱な主人公が機転を利かせて格上に勝つ、という爽快さにあると個人的には思うが、この作品では主人公とその仲間たちが全員SSランク冒険者(最強)という設定で、格上的な存在も特には登場しない。この点が個人的には好みではなかった。それと、日常シーンではかなりポップなコメディ調なのに戦闘時の描写が全然ポップじゃないのも合わないと思ってしまった。少なくともコメディ全振りという感じではない。