あらすじ
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いかに単語を覚えないで済ませるか?
ついに電子化! 富田一彦の「読む」英単語帳。
●知らない単語に遭遇しても慌てず対処できるようになる
●語尾や位置から意味が推測できるようになる
●英作文にも対応できる別冊例文集つき
代ゼミの超人気講師が贈る、今までに見たことのない単語帳。本質を掘り下げて書かれているので自然とガッチリ覚えられます。
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Posted by ブクログ
代ゼミで30年以上英語を教える富田先生執筆の「単語帳」。いわゆる普通の単語帳ではなく、「何を、どういう理由で覚えるのか、なぜ覚えていない単語の意味が分かるのか、そういうことを語り尽くして、単語に関する諸問題を解決する手がかりになるような本」(p.6)となっている。具体的には一つ一つの単語について覚えておくべき語法、意味を解説した部分と、「〇〇シリーズ」として、ユニークな基準で(例えば「複数形が変わっている名詞シリーズ」formulae, radiiとか、「バカシリーズ」fool, idiot, donkeyとか)のような、数ある単語を体系化してまとめた部分とに分かれる。
富田先生と言えば同じ大和書房から出ている『富田の英文読解100の原則』や、おれの本棚にも登録されている本でも明らかなように、超緻密、超論理的解説、というのが特徴で、そもそもこのあたりから好き嫌いが分かれそうだ。特に前書きっぽい「単語の覚え方」みたいな話のところも、上から目線でつらつら述べられており、なんとなくまどろっこしい感じがして、早く英語そのもの、単語そのものの話に行こうよ、という気にさせられた。ただそういう部分を差し引いても、英語好きには面白い。竹岡先生の語源で攻めていく単語帳にも共通するが、知らない知識や盲点的な部分を確認できる楽しさがあった。逆に言えば、英語が苦手な人にはキツい内容。通読することすら難しいと思う。なぜか例文が別冊になっているのが使いづらい。色んな意味が実際にどう使われているのか、やはり例文ですぐに確認したいところ。後半の「〇〇シリーズ」は、確かにこういうリスト化をしてみると、まるで富田先生の頭の中を見るようで面白かった。が、それもこれだけ量をこなそうと思えば、それなりに上級者じゃないと無理かと思う。どちらかと言えば、大学生以降で、受験英語の穴を埋める用に使える感じかもしれない。そういうおれもこの本でたくさん勉強した。
別に揚げ足を取る訳じゃないけど、peninsulaの語源の話とか、修飾語はmodificationじゃないとか、あとなんかちょっと怪しいと思った部分がなかった訳じゃないけど…、やっぱりそこも差し引いても、英語好きには面白い本だと思う。(18/05/15)