あらすじ
\第65回 講談社児童文学新人賞受賞作/
舞台は鎖国が続く江戸時代の長崎。
異国にあこがれる少女てまりの、ひと夏の青春ミステリ冒険譚!
<あらすじ>
13歳の少女てまりと父が営む古手屋(古着屋)に、ある夏の日、はんてんが持ち込まれる。
季節外れの商品なのに、持ち込まれた翌日、はんてんは高値で売れてしまう。
それからしばらくして、また同じようにはんてんが持ち込まれた。
気になったてまりが、裏側のあて布をほどいてみると、なかから出てきたのは紅玉(ルビー)だった――。
感情タグBEST3
Posted by ブクログ
謎解き、てまりの成長、友情、出会いと冒険、と楽しみどころが盛りだくさん!
楽しくて爽やかな読み心地で好きでした。
「海の向こうを見てみたい」
14歳の女の子が異国の船を眺めて、未知の世界に憧れる気持ち。初めての経験や出会いに衝撃を受けるとともに惹かれる気持ち。
私にも覚えがあるなぁ。
いつの時代も同じ。
ハラハラしたり、ジーンとしたり……
てまりが人に喜ばれ、認められる喜びを知り、未来の可能性を信じて夢を思い描く様子。ムクムクと沸き上がってくる嬉しさや希望が全身から溢れ出ていて、私まで嬉しくなりました。
そして、てまりの決意が清々しく眩しい。
子どもたちの将来が楽しみでならない。
謎解きを楽しみながら、希望に満ちた気持ちで読み終わりました。
未知のものに対しての恐れ、期待、興奮、嫌悪、などの感情を、作品を通して当時の様子を想像しながら疑似体験出来るのが楽しい。
シリーズ化希望。続編も読んでみたい!
子どもの頃に出会っていたらきっと夢中で読んだと思うし、大人になった今読んでも面白かった。