あらすじ
キノホテルの御曹司、柊司とお見合いした男性恐怖症の茉子。優しい彼に徐々に惹かれて。気遣いで常に一線を引かれるけど、本当はもっと触れてほしい……。「あまり興奮させるようなこと、言わないで」激しいキスに蕩け、熱い楔で奥深くまで突き上げられる。逞しい温もりに包まれ、彼しか見えなくて。一途なコワモテ男子に身も心も愛される、じれきゅんラブストーリー!
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Posted by ブクログ
男性恐怖症というトラウマを抱えた茉子は、家の事情からお見合いをすることに。
その相手は、キノホテルの御曹司・柊司。強面な外見とは裏腹に、驚くほど誠実で優しい彼に、茉子は少しずつ心を開いていきます。
柊司は、茉子を想うあまり常に一線を引き、無理に踏み込もうとしません。
けれど茉子はその優しさに守られるだけでなく、「本当はもっと触れてほしい」と自分の気持ちに気づいていく。
この“じれったさ”と“両想いなのに慎重すぎる距離感”が、終始たまらなく愛おしい作品でした。
物語は基本的にイチャイチャ多めで、甘くてラブラブな空気感が続きます。
ヒロインのトラウマは決して軽く扱われず、直接的な描写こそないものの、男性に関する過去の傷が丁寧に背景として描かれているため、苦手な方は少し注意が必要かもしれません。
それでも、柊司が時間をかけて茉子を癒し、心ごと包み込む姿には安心感があり、読んでいて穏やかな気持ちになれました。
柊司はとにかく一途。
学生時代から何度も茉子を助けてきた正義感の強さと、好きな人の前では不器用すぎるほど真面目なところが魅力的で、個人的には“大型犬系ヒーロー”にしか見えませんでした。
茉子の何気ない言動に一喜一憂する姿が可愛くて、犬耳と尻尾が見える気がするほどです。
茉子もまた、柊司と出会うことで少しずつ強くなっていきます。
恐怖を抱えたままでも、安心できる相手となら前に進める。
そんな希望を感じさせてくれるヒロインでした。
大きな波乱や横槍がなく、二人の気持ちの変化と距離の縮まりをじっくり描いているからこそ、満足度がとても高い一冊。
タイトル通り、柊司は最初から最後まで茉子一直線で、安心して“溺愛”を堪能できました。
じれきゅん・一途・ラブラブが好きな方には、ぜひおすすめしたい作品です。