あらすじ
〈誰も死なないミステリーを君に〉の著者による渾身作!
夕凪が才華と初めて逢ったのは高校の図書室、『人間失格』を読んでいた時。「物語に殺されることってあると思う?」そんな問い掛けをして、才華はまもなく自死した。夕凪は「あなのあいた心臓」を抱えながら調査を始める。まもなく彼女宛てに死んだはずの才華からSDカードが届く。その中に入っていたのは?
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Posted by ブクログ
事件のあらましを神の目に頼らず主人公のフィルターで描いていてよかった(そのせいで踏み込み浅い部分が随所にある)。しかしいいのだ。これは内海夕凪の希望の物語なのだ。
Posted by ブクログ
タイトルの意味がわかった時、なるほどね〜ってつい声に出てしまいました。
才華に共感できる部分も多く、自分も結構ギリギリなところで生きてるのかもって思いました。
SNSをやる人には読んで欲しいかも。
目に留まった人がどう思うか、どう感じるか考えながら、たった数行の自分の感想ですら何度も書き直しながら、投稿するまで時間をかけてしまう。
個人的には、才華が大人になり、社会に出て生きていく中で考え方がどう変化していくのか、どう折り合いをつけて行くのかを見たかったなぁと思ってしまいました。
根本的なところは変わらないんだけど、自死が未遂で終わると、その後の生き方・考え方は変わるから、生きる意味と過去の罪に向き合う姿を見たかったです。
私は、死は裁きではなく放棄だと思うようになったので。
Posted by ブクログ
自殺した先輩が残したファイルのパスワードを探すお話
内海夕凪は生まれつき心臓にあなが空いていて、平静な生活を心がけていた
そんな中、高校の図書室で人間失格を読んでいて出会った先輩 葛城才華
「物語に殺されることってあると思う?」と問われた事をきっかけに二人は親友となる
しかし、夏休み明けに才華は前触れもなく自殺してしまう
悲嘆に暮れる夕凪の元に、才華からのSDカードが届く
SDカードカードには「この物語の作者の名前」と「私と彼の罪」というパスワードのかかった2つのファイルが格納されていた
才華の突然の死と関係があると考えた夕凪は、思い当たる単語を入力するが、パスワードは違う
パスワードを解くため、才華が所属していた文芸部に話しを聞きにいくが……
部員たちは曲者揃いで、「読むと死ぬ」と噂される物語を読んだからだと主張する女生徒、パスワードを探す事に協力するので解けたら中身を読ませて欲しいという男子生徒、中身が才華の書いた物語であるならば部誌に掲載したいという部長等々
人は物語で殺されることがあるのか?
生前の才華との会話を気に留めながら彼女の死の真相を探る夕凪のお話
表紙の印象から、ファンタジー要素を含む百合モノかと思ったけど違った
あくまで現実的な、彼女は何故死んだか?が描かれている
真相らしき状況は判明するけど、自殺が「そんな理由で?」と思ってしまう
でも、才華とはそんな人だったのだろうなとも思う
ジュブナイル小説らしい、思春期の青臭さを感じる
だが、それがいい
「あなたが犯人だったらよかったのに」というタイトル
作中で2度の回収があるけど、やはり解釈としては後半の方なのでしょうね
確かに、才華が犯人だったらよかったかもね
読後感もそう悪いものではない
夕凪の将来に希望が持てる終わり方になってる
とても良かった事を前提に
途中で登場する卒業生の作家さん
意味ありげなこと言っていたので、もっと絡んでくるかと思ったけど、伏線ではなかったようだ
「呪い」の仕組みはそう
母親の呪いという匂わせもあったけど、実際に心臓にあながあるのだろうな
それにしても、そこまで酷い教師が高校にいるか?
ブチギレて職員室に帰るのは小学生の教師までじゃね?
いや、むしろ高校だからこそそんな教師も存在し得るのかも?
夕凪が学内の噂というか情報に疎すぎる
病弱という設定の影響もあるのだろうけどね
一番のツッコミどころ
ローカルファイルのzipパスなんてツールで一発だぜ(笑)
作中のファイルなら、多分英文字小文字のみだろうし、そう時間もかからなそう
桁数も少ないしね
と思ってしまうのは野暮なのでしょうなぁ
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あなたは殺されたの? 自殺したの?『人間失格』がきっかけで知り合った夕凪と才華の、青春の罪と罰を描いた切なすぎる学園小説
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Posted by ブクログ
<誰も死なないミステリーを君に>シリーズの作者が描く青春ミステリー。
女子高生の内海夕凪は、生まれつき心臓に孔があいていて、生活に制約がかけられていた。そして高校に入学後、年上の葛城才華と親友になる。そして突然、才華が自死する。数日後、彼女の元に才華からSDカードが送られてくる。そこには、パスワードでロックがかけられた「この物語の作者の名前」と「私と彼の罪」という二つのファイルがあった。そこに書かれているのは何か?
これは「罪と罰」の話だ。人の「罪」を暴き立て。「罰」することが正義なのかを問うている
Posted by ブクログ
とてもよかったです。
親友の自死の理由を、交わされた会話の断片や、彼女が所属していた文芸部員との会話から紐解いていく。正義とは何かを問う作品であり、喪失と再出発の物語でもある。独特の緊張感が作品を貫ていて、ラストまで一気に読めてしまう作品でした。
Posted by ブクログ
やわらかなイラストとは裏腹にドキッとするタイトル。
最後まで読み終えて、ああ犯人だったら本当によかったのに。そう思いました。
犯人だったら罪をきちんと償って、才華は生きることができたかもしれない。
しかし犯人にはなれない。人の命を奪ってしまったのに。自分は人の道を外れてしまった。その心から自殺を選んでしまう。
その傍ら、夕凪には生きる希望を与えた。
自らを人間失格だという夕凪へ、あなたが幸せに生きることが望みだと、そう願いを伝えた。
最初から香坂先生がいなければ、なんて思ってしまうくらい優しさに才華と夕凪の日常をもっとみていたかった。